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トップハート物語(6025)立志伝敢闘編
20/10/05

2015年(平成27年)8月下旬。
今日も、朝から商店街活性化補助金と夜の介護支援専門員受験対策講座の準備に没頭したいと思って、いつも一緒に行動するNPO法人常勤理事を一人でサロンに行かせた。私は、出来るだけ彼女の特質を知ったうえで使用しているので、限界を知っている。
つまり、彼女の限界を知ったうえで採用しているのだ。その限界とは、ある一定の方向の話で、勤労者と言う面では劣っていても、精神面では全幅唯一の信頼を置いている。彼女以外信用する人間はこの組織には存在しない。
彼女がいるから、私がここに居れるのだ。裏表が全くないので、安心して付き合いをしていけるのだ。そのことが、多くの周辺の人間の攻撃の的になるので、それを恐れていつも同行や同席させている。
その点からすると、ここ数日、彼女からの報告を安易に聞いていたのが間違いだった。ずっと、その恐れがあるというサインが私にもたらされていたのだ。忙しいこともあり、その言葉をずっと無視に近い形で、遮っていたのだ。
「冷蔵庫の中の写真をメールします。」
意味の分からない電話が突然、彼女から来た。
いま、こうやってその時のことを思い出すと、熱いものが込み上げて来て目が潤んでくる。
精一杯に言葉に震えや鳴き声を出さないように言った言葉だったが、電話越しに苦しい思いが伝わって来て、泣くなと思った瞬間に、
「やっぱりみんな私を怒っているようです。」
そう言うのが精いっぱいで、嗚咽を漏らし始めた。
「戻って来なさい。構わないから、俺の指示だと言って戻って来なさい。」
そう何度も叫んだ。
「ハイ。」
と、言うのが精一杯で、泣き出して電話を切った。
すぐには戻っては来ないだろう。彼女にも意地があるから、そう思った通りに、すぐには戻って来なかった。
その間、悪いことをしてしまったと思って、商店街活性化補助金の申請書は迫っているので、どうしようか迷わずに断念を決めた。途中で書類作成を止めて、今日の夜に指導を受ける予定だった中小企業診断士にその旨連絡してキャンセルした。
彼女が戻ってくるまでの2時間は、今夜行う「介護支援専門員受験対策講座」の準備だけに専念した。
「戻って来ました。」
「どこに居るの?」
暫く嗚咽があって、
「駐車場です。」
「事務所に来なさい。」
ずっと、駐車場で車を停車させて泣いていたのだ。
暫くして、サロンのユニフォームのまま部屋に現れた。
小さな体、本当にほかの人とは大きく見劣りする小さい体で、愛おしく思った。抱きしめてあげたい気持ちになったが、席に座らせた。
何から何まで、体中で一生懸命に生きようとしているのが、他の者は意地悪の対象になるのだろう。
我慢していた目から涙がこぼれて来て、可愛い顔が台無しになって居る。
「どうした、何があったのか言いなさい。」
途切れ途切れに聞いた内容は、余りにも酷すぎる。
これが、私が目指した組織の中で行われていたのかと思うと、無くして廃止したいと思った。しかし、施設ではどうしようもない。
実は、13年前に私が最初に設置した事業所でも同じことがあった。私が忙しくて、彼女と一緒に居れずに、他の者と一緒にしたために毎日いじめがあったと言う。
それを、彼女は一言も言わなかった。
「利用者が、急ブレーキを踏んだので驚いてもう乗りたくないと言っていた。」
などと、ほかの者が言うのを聞いた。
彼女は当時免許の取り立てで、慣れていなかったので介護タクシーを運転させるのは非常識であり、その未熟さを笑っているなど、色々とエスカレートしていき性的な噂など無責任極まりないことが続いたので、彼女を連れて何もないこの地に事業所を捨てて移動したのだ。
あれから、この時のあるのを予想しながら、手元から離さなかった。
内容は、彼女はサロンでの担当は広告デザインやシフトの様式や得意のデザイン、IT関連を一手に行っていた。それが、この日は社員が誰もいないときで厨房のおばさんが彼女に、冷蔵庫の中の食品の整理や不足品やそのほかの関係ないものを彼女、つまり社員だからと要求を言い出す。
加えて、レジ関係の操作を彼女は会得しているのだが、おつりがないとかレジの内容がおかしいとか、新たに社員として採用した者が言い出し、引き継ぎをしようとすると忙しいと逃げる。
今度は戻って来た、最近嫌がらせや言葉の暴力に動き出した、階上の事務所に居る社員が彼女にシフトなども管理したらいいと言い出し、ほかの社員とフロアで話し込んで何もせずに、みんなで彼女に仕事を押しつける行為を行ったようだ。
分からない仕事を全部押し付けて、彼女は丁寧に知らないことは知らない、遣るから教えてと誰にでも、社員でもアルバイトでも教えて欲しいと言っても教えずに意地悪がエスカレートしたようだ。
私は彼女のそのサロンの制服姿で、ずっと目からこぼれる涙をぬぐい、嗚咽しながら途切れ途切れに話す、言葉を聞きながら怒りに胸が一杯になり、一緒に泣きたかった。

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