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トップハート物語(6015)立志伝敢闘編
20/09/30
2015年(平成27年)8月中旬。
商店街に作った地域交流サロンの開店は明日に控えて、大きな問題にぶち当たった。それは、東京の一流と言うかトップコンサルタントのイメージと、地域の特性のギャップだ。勿論、それは事前に予想されていたことなのだが、実際に動くとなるとより鮮明になってきた。
誰が見ても、高級喫茶店であり、私たちがイメージした地域のお年寄りが立ち寄る店舗ではないのが分かる。今日までは、それでも若者を取り込むことが出来るかも知れないと言う、淡いイメージがあったが、それが完全に崩れる音がした。
私は、この日は朝から市役所での会議に臨んでいた。いつも連れて行ってくれるNPO法人常勤理事は、サロンの開店準備で忙しいと言うことだったらいいのだが、そうではなかった。倒れていたのだ。
いつもの、イベント直前になると自律神経か、体調がおかしくなって原因が分からなくなる。緊張してしまうのだ。人の前で話すのが苦手で、何も言えなくなる。
今回は、
「微熱が出て表皮は寒いのに体の中が熱い。」
と、言う。
また、食欲が無く、匂いの強い食物に吐き気を催す。
「いつもなら、車に酔うことも無いのに、すぐに酔ってしまう。いつもより、大変な状態だ。大丈夫かな。」
などと、言いながらこの数日間は寝込んでしまった。
だから、開店準備に関しては何も出来ずに、返って充てにしていた仕事を他の人たちがすることとなった。
その大半は私だ。私はこの数日間は後見業務をして置きたかった。それが、全く出来ずに彼女の仕事として割り振られたデザインや広告の仕事が回って来た。
何とか出来て行ったが、如何せん私自身の仕事が出来ずに至った。歩いて、市役所に行こうと思ったが気力が無く、結局、何とか起きて来たNPO法人常勤理事の運転する車で銀行に立ち寄って、市役所まで送って貰った。
市役所では、先日面接した家庭の課題に関してのカンファレンスだった。私が会ったのは家族のうち、母親だった。母親は「鬱」だという事前情報だった。そのうえ、夫は同じ病気で自殺している。子供は女の子3人で長女は知的障碍者となって、施設に入所。
次女も「鬱」を患っており遠方に住んでいて家庭を持っている。また、三女も同じ病で、精神的にも問題があり、入院生活を送っていが、恋愛を切っ掛けに精神的な立ち直りがあったが、結婚した夫も病を患っておりトラブルが発生していた。
そして、離婚したそうだが、問題はその三女と母親の確執だった。その母親と私は3時間に亘って時間を持って、話を聞いた。
見方が全く異なっているサポートが揃っていた。それぞれの担当者だ。長女の障碍者施設や自立支援センターなどの担当者や相談員。三女の相談員。母親の地域包括支援センター担当者やケアマネジャー。市役所担当者。母親が通院している精神科の担当者など総勢9名だ。
基本的な思いはそれぞれ利用者の為という気持ちに溢れているだが、私とは少し異なる。それは、成年後見に関わったかどうかの実績、経験の差だ。
まず、成年後見ありきで最初からそれを活用して、それぞれの方に成年後見人を付けるように話が進んでいたようだ。その推進役として私が呼ばれたような感じだ。
私が会った母親は、認知症や精神障害を患って自分のことが出来ずに他者に依頼をしないとできないという状態ではなく、株の取り引きもしているし自立している感が強い。精神的な問題は別にして、出来ないと言うものは無いように思う。
「私が見たところでは、自立するのに問題は無く認知症と言う診断があったと言うが、大変失礼ですが、裁判所にて本人面接で取り下げを指導されると思います。内容の真偽は別にして、理路整然としているし一貫して筋も通っている。最初から成年後見制度を考えるのではなく、他のサービスやサポートを考えて行くべきではないか。」
そう話をした。
その母親の成年後見の話は一旦無くなったように思う。
次に話し合われたのは、長女の知的障害に関わるサポートだ。その方の症状は面会していないが、必要性があると思われる。
「その際、誰が申立人になるかだ。それを、決めないと進まない。皆さんの情報だと、すべての家族に後見人が必要だとすると、申立人になる候補者を探さないといけない。」
そう言って、ほかの方の考えを聞いたが妙案は、次女の配偶者だと言うのだが。
「私が考えるに、母親は申立人となる能力を有していると思います。」
そう言って、その理由を述べた。
概ね、そのように決した。しかし、語句としてしっかりと決めた感が無い。市役所の担当者もほとんど発言しないし、まとめようとしない。
最近の会議はこんなものだ。私はこれまで、この方たちと同じ位置に居て発言や考えをしていたと思う。それが、全く異なった観点から自信を持って発言が出来た。
そして、皆さんの私への敬意の表現が余りにあり、私は本当に恥ずかしいくらいだった。
11時半過ぎに終わって、そのまま地下鉄で次の会場に向かった。行政の主催の「マイナンバー制度」施行に関してだ。この制度を導入するに関しては大きな反対運動があったりしなかなか導入が出来なかった。不公平が横行する原因ともなって居る。収入の把握と、社会保険負担が基本的な導入理由だ。
それにしても、会場が寒い。最初は勿論だが、それほど酷くなかったが、段々と変調を来してきた。不愉快になり、不快になり、気持ちが落ち着かなくなる。質問まで我慢していたが、ついに退場。みなさんより10分程度早く会場を後にした。
みんなからコンサルタント指導の不満が爆発していた。

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