お知らせ


お知らせ

RSS

一覧に戻る

トップハート物語(5951)立志伝敢闘編
20/08/26
2015年(平成27年)6月中旬。
 静かな朝が多くなった。社員が余り顔を出さなくなった。多忙なのだと言う。確かに、先月の収益は多くなった。勿論、加算が利いているのだと思うが、それ以上に、キラキラ目の珠緒ちゃんが
 「私がこの会社の講習で同期だった人が、ケアマネジャーになって仕事を沢山暮れるようになりました。また、成年後見の講習で受講生だった、ちょっとガラの悪いケアマネジャーが、お宅にこれから出すので、と言って沢山回して来ますので、少し待って下さいね。」
 私を騙して繕って居た姿勢など、微塵も感じさせない。
 この2年間、ずっと
 「誰か良いヘルパーさんは居ませんか。足りなくて困っています。」
 と、言いながら、毎月確実に仕事が減って収益が減って行く。昨年、一昨年と続けてその介護は1千万円以上収益が落ちている。
 人など足りないのではなく、余っているのだ。それに怒って、12名いたサービス提供責任者を大幅に減らした。半減した。
 常勤社員を半減したのだ。それでも、機能しているのだ。
 しかし、売り上げの2年間の2千万円以上の減収は厳しい。その数字をバランスよくするために、NPO法人に異動させたり、退職者の補充をしなかったり。大きく人件費が減ったが、収益の減少はそれを超えていた。
 やっと、先月の実績から少しずつ盛り返した。それでも、将来はどうなるのか不明なので、他の事業を手掛けることにした。
 10時にソフト開発会社の二人が来た。成年後見の試験を行うプランに合わせた見積書を持って来たのだ。
 総額650万円程度だ。それを、受け取ったが別に何も思わない。これから、コラボレーションする法人への持参になるのだ。
 その見積もりを見て、また、就労支援の計画もあり、相当の額の準備をしたいと思って、日本政策金融公庫の知人に連絡した。
 借入だ。これまで、個人資産を投入して来たが、やはりここまで来ると何もかも一色淡では訳が分からなくなるので、借り入れを求めたのだ。
 そのソフト会社との協議が終わってから、融資担当者に電話をした。その連絡後、直ぐに最低限必要な決算書などを持って向かった。
 11時半から1時間ほど話をして、基本的には受け入れ可能と言うことになった。
 「個人保証をして頂かないと行けないので、佐藤さんの個人預金通帳の写しをお願いします。」
 そう言われて、困ったと思った。
多額にあるとは思うが、妻が、自分のものだと考えているようで、預金額が分からないし知ろうとも思わないのだ。
 これまで、ずっとこの調子で来てしまったので、妻は出したがらないだろう。
 「個人保証額が多ければ多いほど有利ですので、全部出して下さい。」
 そう言われた。
 午後、時間のある時にそのことを妻に説明した。
 「・・・、という事で多ければ多いほど、利子などで有利だから。借金がある、または政治的や経済的に安定していない国の国債の金利は高いだろう。安定していれば、利子も安く有利だと説明された。」
 「分かった、三菱東京の3000万円程度の預金通帳だけでいいのね。」
 「今説明したのが分からないのか。多ければ多いほど有利なので、全部の通帳の写しが欲しいんだ。」
 「分かった。」
 半分は自分の通帳に移してあるので、半分だけでも多額なはずだ。
 株式会社とNPO法人とそれぞれ1000万円ずつにする積りだ。
 ソフトだけで600万円を超える。就労支援のプランニングだけでも300万円だ。サロンの設備も掛かるし、収益を得るまでには相当に頑張らないと行けない。
 資金の準備が整うと、なんとなく気が楽になった。
 銀行に行って、ヘルパーさんの報酬振り込みが始まった。数日間、それに掛かるが今週は鳥取県の琴浦町を訪問するので2日間は潰れる。今月は、売り上げも多くなったので支払額も多くなった。この地区だけでも400万円、本社が400万円で合計800万円がヘルパーさんへの支払いだ。
 NPO法人が大きな収益を上げた前期とは異なって、出だしが悪い。特に先月は大きな収益の柱の方が無くなって一挙に100万円もマイナスだ。一体その方はどのくらいの収益を上げていたのだろう。
 男性が中心のケアだったので、男性の仕事が全くなくなった方もいる。30万くらい収入を得ていたヘルパーさんが、数千円に留まっている。
 0円になった方もいるのだ。厳しい現実が登録ヘルパーさんだ。
 登録と言えば、これまで登録と言う名称だったが、NPO法人実地調査の際に、雇用契約書に変更するように指導を受けた。その指導を踏まえて、これから大きな契約書変更をしていくことになる。
 段々と、中小規模の事業者は成り立たなくなる方策を国は打って来ている。大企業や外部からの大手企業の参入者が活躍できるように制度が大きく変わって行く。この労働関係も同じだ。
 多分、大きな制度に飲み込まれて消滅するだろう。それが、いい時に入っているのだから、自分たちも考えて行かないと行けないと思って居る。
 夕方から、パートナー企業との話し合いがあった。恩師に期待する財団と、冷静に見ている私があった。

一覧に戻る


  • ヘルパー講座・セミナー 最新情報
  • ケア事業・サービス 最新情報