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- トップハート物語(5926)立志伝敢闘編
- 20/08/13
- 2015年(平成27年)5月下旬。
朝来て、税理士からのmailを確認した。実は、昨日、怒りが収まっていた筈なのだが、眠れないうえに早く目覚めた。一体誰に金銭を頂いて、誰の指示に従って動くのか。勿論、専門職なので自分の意思が中心だが、その意思も示さずに私が自分で調べたり考えたりしている言葉を待って、バカにしたようにダメ出しする。
そのうえに、
『今後このような事がありましたら、事前に一声かけていただければと思います。』
一声とはどういう意味だ。
自分から早目に気付いて言えと言って居るのだ。勿論、能力があればそのようにするが、それが出来ないから顧問となって貰って居る。
その専門職の知識で、この場合は節税を提案するのが当たり前の税理士の仕事だと思う。それなのに、何も言わずに何も提案せずに、根性が悪すぎる。
それで、この税理士の言って居ることが信用できないから、税務署に確認した。そうしたら、私の見解の方が正しかったのだ。
その旨を突き付けて、私は自宅に戻った。そして今日の朝だ。5時過ぎには会社に来ているので、勿論最初にmailを確認した。
『この度は大変失礼しましたことをお詫び申し上げます。
事前に一声かけていただければと申しましたのは、今後、このような事象があった場合にと思いメールに書いてしまいました。
私の勉強不足ですが、この処遇改善加算の制度を理解していなかったので、情報を事前に入手し税務との関係を調べればよかったと考えておりました。
どちらにしましても、言い訳にすぎません。不快な思いさせてしまい、本当に申し訳ございません。
今後もお付き合い願えるなら、月次資料の処理間隔等を含めて今後の仕事の進め方を打合せさせていただくお時間をいただければと思います。
時間が遅いのでメールにて失礼致します。また改めてお電話させていただきます。』
こんな内容だった。
怒りは収まったが、どう返事するか考えた。そして、温厚になった私は、
『おはようございます。
ご連絡ありがとうござます。
ご理解を頂き、感謝します。
私は新規事業を含めて、連日多忙で、各種資料の準備報告が遅延しており反省をしています。
今日も朝からセミナー講師を行いますので電話は結構です。
資料は、揃い次第mail等でご報告いたします。
今後ともご指導ご鞭撻、宜しくお願いします。
今期は厳しい決算ですが、来期は希望がありますので自分では安心しています。
丁度介護は過渡期で、少し私の判断が遅すぎました。』
なんて、ね。
これで、一応の税理との軋轢は一件落着した。昨日の時点では、既に次の税理士を考えていたのだが、やはり短気は損気で行くことにしたのだ。
それよりも、嬉しいこともあった。私はこの介護とは全く関係のない就労支援を企画していた。その内容を、決裁者側の行政にプランがまだできない段階で社員に打診をさせていた。
その結果、大いに興味を示して、早くカリキュラムを見たいとのことで返事があった。そのカリキュラムの概要を作成して、先日東京に行ってパートナーのコンサルタントに見せた。フード関係だ。その内容に加えて、そのカリスマコンサルタントが主体となるカリキュラムを加えるのだ。
私の方は、それでも一応は重要な位置を占めるカリキュラムを立てていた。そして、間を置くのはまずいと思って、そのカリスマコンサルタントが主催する団体のホームページを印刷して、主体となる組織を把握出来るようにして、私の独自のカリキュラムを印刷して社員に持たせていかせた。
その結果、
『斬新的で素晴らしいカリキュラムだ。凄い内容で、いいと言われました。』
との返事が来た。
早くやりたいという思いが先走っている。来週の土曜日に東京にて教本の打ち合わせがあり、カリキュラムの最終案も確認される。
このプランで全国展開をする予定だ。
その連絡をカリスマコンサルタントにmailで連絡した。そうすると、直ぐに電話があり、喜ぶのかと思ったら意外な返事が来た。
「それは、実態を知らないからです。」
つまり、自分の思いがカリスマなのが中心で、そんな外野の人間が評価するといっても、関係ないということだ。
私としては、決裁者である行政の思いがあって、幾らカリスマでも時代が又は受講生が、又は環境が求めているものを出さないと、と思った。
私の案の内容は
「大学じゃないのだから、難しい講義ばかりでは。」
と、言うが概要の言葉はそうだが、中身はグループワーキングやロールプレイングで、カリスマの言う
「飲食業のレベルが付いていけない。」
と、決めつける言い方だ。
それは、現在働いている者がそのようになったのはそのような環境や教育を続けた結果だ。それを、変えるために行うのであって、これまで所属していた者の再教育ではない。そして、殺し文句を言う。
「社長がその地域でするのならいいですが、私を必要として全国展開するのであれば、そのような考えでは難しい。」
ようなことを言う。
私もこの日、朝から就労支援の講座を行ったが、生徒は真剣に聞いていた。ずっと、聞いていたし、質問も多く有った。飲食業界と同じようにレベルが疑問視される位置だが、新人の域の人材を育てる意義は大きい。
いっそ、カリスマコンサルタントの主宰するクラスと私が主宰するクラスを分けて実施することがいいと思うようになって来た。しかし、そんなことを言ったら絶対にへそを曲げてしまう。自分の意見を通したいが、投資する気はない。
そんな思いになって来た。
私のターゲットはある程度のレベルの会社だ。名の通った、上場企業を相手にしたいと思って居るのだが、カリスマコンサルタントは多分在野の居酒屋タイプの店にターゲットを絞っている。
何しろ、フード業界では名の通った人物なので、私は全く門外漢だ。しかし、講師のレベルがどこまでかというと、そこは未知数だ。これから、多くの軋轢が生まれると思うが我慢、我慢、だ。
朝一で、就労支援の講師を行った。今日のテーマは「安全・衛生」になっていた。しかし、その話をする前に色々と質問を受けて、答えている間に時間が来た。2時間が私の担当時間だったが、今回はことのほか質問が多く時間がその答えだけで終わったのだ。
それは、新たな環境だ。これからどうなるのか、ではなく現在の環境とこれからの介護の世界。そして、福祉の世界だ。
それは、情報を得ている限りの話をした。自分はどうしているのか、どう向かって居るのかを聞かれたので、それを話した。一段落したところで、切ろうと思ったが
「立ち上げた時のことを聞きたい。」
つまり、顧客をどうつかんだかを聞きたいという事だった。
それを、話をするときりがないが、簡単に話をした。
続けて、現在行って居る福祉、社会貢献の話をした。
そうすると、今度はどうしてそう言う気持ちになったのか、運営資金はどうしているのか、などの質問が相次いて結果的に時間が来てしまった。
それが終わって、直ぐに近くのATMに向かった。
NPO法人の利益が出過ぎているので、職員4人に一人30万円ずつ支給することにした。その振り込みだ。
モチベーションアップに繋がると、みんな喜んだ。喜んでもらえるなら、いつでも出したいと思ったが、原資の問題がある。
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