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トップハート物語(5691)立志伝敢闘編
20/04/06
2014年(平成26年)9月下旬。
 朝、一番で介護・支援管理者が来る。一昨日、新規事業所責任者から部内の不協和音がのっぴきならない状態まで行って居るとの話があった。しかし、もうどうしようもないのだ。経験も実績も無く、ただ単に自分の感情の赴くままに動いている者の集団に手を突っ込んでも何の力にもならない。
 常識や企業人としての経験があるのなら、幾らでも言って聞かせるが、そんな経験も教育も受けていないのだ。だから、自分の利益になることを第一に、いや唯一に考えて会社の制度などを悪用するだけしか頭が無いのだ。
 そんな考えや思いを常日頃は抑えているのだが、その場面にあたるとその思いがあたまをもたげるのだ。そんな時に、私の言葉など何の意味もなさない。反発心が起こるだけで、辞めるとかして、他の会社に行ってやはり駄目だったと自覚して表面上は抑えて行くのだ。
 その一端の話がまたあった。出産と育児休暇を終えて今年の初夏に戻って来た支援部門の社員。子供が小さいので、短時間労働契約をして1日7時間勤務で、実質6時間労働契約となった。
 介護福祉士を持っていて、休職前はサービス提供責任者として選任されていた。ところが、戻ってからはその任は拒否。サービスに入るにしても稼働率は30%程度だと思う。労働の実収入は5万円前後。つまり、自分が働いて得る収入はその程度で、会社が支払う対価がその5倍近く。
 それでは、その差額は何で負担するのか。ほとんど無いに等しいのだ。大きな出費超過なのだが、我儘が酷くなって来た。子供さんが熱を出したなどと仕事途中で帰る日が月に何回かある。9月は既に3回。その日の勤務は3時間とか4時間。その少なくなった時間があるので、そのままでは早退扱いになるので減額される。
 そこで、有給休暇を使用したいという訳だ。その使用も、不足分の時間を埋めて減額を防ぎたいという言葉を受けて、介護・支援管理者が相談に来た。つまり、見解を聞きたいという訳だ。
 彼女が持って来た、その者の有給休暇の使用許可書を見ると期間はひと月間になっていて、理由は子供が熱を出したので早退だ。彼女に言った。
 「有給休暇の使用趣旨に反している。使用する際には、事前に提出して会社側が業務に支障ないと判断した時に受け入れる。もし、業務に支障がある場合は、変更をするように申し入れが出来るようになっている。しかし、このたびというかこれまでの使用形態は、勤務時間が不足して減額になる恐れがあるから、遡って使用許可書を出している。それに、有給休暇の半日とか時間使用は規定していない。早退するか、その日を全部有給休暇に使用するかにも関わって来る。固いことは言いたくないが、趣旨を間違うと我儘になるから言って居る。みんなが同じことを言い出したらどうなる。早退や休暇を取得することによって誰かがカバーしている。前も言ったが、サービス提供責任者を拒否して自分の都合のいい社員という権利を使用するだけに使って居るだけだろう。いいか、それをするとみんながそう言って我儘を言い出す。」
 そう言った。
「それで、先日まで、仕事が終わったら早く帰って、時間数が不足するので他の忙しい時間に仕事をして貰っていた彼女も、しっかりと毎日8時間拘束して貰って週休二日制にして欲しい、と言い出して。」
 悩ましいのは、シングルの社員が半分以上を占めていて子供を理由に休む。出産を理由に休業するのが続いている。大きな負担はベテラン社員に覆い被さって来る。
 そのシングルを理由に土日も出勤できない、勿論6時以降は仕事できない。一体どうなっていくのだ。若い独身の社員採用をすると、悪戯な理由を付けて出勤しない連絡がない、無断欠勤はする。
 一方では、そんな利益ばかり追い求めている社員が、上司である社員の批判をする。無駄な時間を残っていて残業代稼ぎをすると。それも一理あると気にしている。早く帰るシングルを横目に、残る社員はベテランばかり。何をしているのか分からない。その超過勤務時間が多くて、収益が大幅に下がってもそれらの勤務時間は減らないどころか増えて人件費が嵩むという悪循環だ。
 何度警鐘を鳴らしても、どこ吹く風。本社の支援の担当責任者の数字が気になっている。それは、例えば、80万円の収益が支援で減少しているにも係らず勤務時間が多くなり残業が増えているのと、携帯電話代がまた急に増える。通話料が8000円程度から1万円も増えだしている。つまり、18000円を超えた。
 理由は何か。管理者に聞こうと思うが、私がそのようなことを言うと気にするタイプなので、どうしようか躊躇している。
 そのような話をして、介護・支援管理者が援助に走って行った。
 午前中は事務処理をして、早目に部屋に戻って昼食を摂って出発した。銀行を数か所回って、奈良の大安寺へ。
 新規事業所サービス提供責任者の三十代の女性社員が乳がんに罹患した。何度か検診でやはり手術となった。本人はパニックとなった。今後の事も考えて卵子保存も勧められて、行うことに。段々と、事実が積み重ねられるとなお一層辛くなる。
 その彼女を思いやって、手術が無事終えるようにと平癒の祈祷をNPO法人常勤理事が提案して来た。
 私も賛同して、仕事が終わった後向かうことにした。4時までの祈祷受付に間に合い、申込書を書いてお堂に入った。暫く待って、読経が始まった。腹にずっしり来るような響く声に驚いた。
 適当にするのかと思ったら、本格的にがん細胞を撲滅するような思いを感じた。長い時間を感じた。終わると、NPO法人常勤理事が願い出て頭を垂れた。
 終わると、すがすがしい気持ちになった。聖徳太子が建立したというこのお寺。平城京時代は日本最大の国お寺だったという。栄枯盛衰を感じた。

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