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トップハート物語(5544)立志伝敢闘編
20/01/15
2014年(平成26年)4月下旬。
今日は、新たな後見担当をするために新人の教育をすることにしていた。勿論、会社的には、8年勤続を誇るベテランだがことこの後見に関しては新人だ。新規事業所の責任者だが、業務は多岐に亘り今一番頼りにしている社員だ。
朝、一番はキラキラ目の珠緒ちゃんだ。少し痩せたかなと感じた、意気は相変わらず軒昂だ。先日、大麦のお菓子を6箱購入して配った。その残りがふた箱あり、一つはこの事務所で食している。あと一つを、彼女の顔を見たらあげたくなったので
「このまえあげた大麦のお菓子はどうだった。」
「美味しいかったです。妊娠している彼女なんて、これだったらお腹の子に栄養になるからと言って、たくさん食べていました。」
 「もうひと箱残っているので、持って行く?ひと箱だけだよ。」
いつもの、大きな喜びを見せて抱えて帰っていった。
新規事業所の責任者は約束の8時半に来た。
まず、コミュニケーションの為に1時間ほど話をした。
何かあるか聞くと、先日の退職者とのやり取りを説明した。
入社半年経過して、未婚で妊娠して届けでも出さずに欠勤した。
色々要求があって不快な思いをして、頭に来たがやっとやめた。その際、欠勤部分を当社が有給休暇で穴埋めして、基本月額が減額されないように満額支払いをした。
それなのに、その時の有給休暇分の給与が支払われていないと言い出したのだ。2月のことだ。今頃、何を言うのかと言いたかったが売り言葉に買い言葉にする積もりの者の手に乗りたくないし、相手するのも嫌なので我慢の対応だった。
「何度説明しても理解できなかったようで、何度も何度も説明して終わりました。やはり、有給休暇は給与の他に何か手当のようなものが貰えると思っていたようで。」
「本当に馬鹿な奴が増えた。バカは知識がないし自分の思い込みだけでものをいう。こいつらに構っていたら、無駄な時間や金銭を使ってしまう。まともな会社に働いたことがないから、何かいうと金になると周りも言うのだろう。これまで働いていた、クリーニング屋だったらそんなこと言わないだろう。」
何度も、馬鹿な奴を相手にしていると無駄なものが沢山生じる、もう人を使う仕事は難しいと言った。
「何度も何度もメールと電話でやり取りして、納得できないと言い続けて、挙句にピッタリ来なくなりました。ご迷惑をお掛けしましたと言って終わりました。」
「何度も言っているように、2月までは給与が入って来た。それが、3月からぴたっと止まった。経済的な苦しみが始まる。そんな時、働いて得るんじゃなくて嘘を付いたり騙したり、クレームをつけたりして金を得ようとするのが増える。日本の社会がそうなってくる。」
それに続けて、昨夜見たNHKの若い女性が経済的な問題に追い込まれて、貧困生活を強いられる社会現象を追って行っていた内容を話した。
シングルマザーや現役大学生、大学を出た高学歴者、親が離婚して病に倒れて面倒を見ている十代の女性。働いても、働いても追い付いてくる貧困。非正規雇用の拡大の中での呻吟だ。
真面目に生きようとしている若い女性を捉えていた。何とかしたいと思う。思うけれど、どう何をしていいのかわからない。大きなこの潮流の中で何も出来ないのは目に見えている。多くの人を救ったり、同じ立場で考えたりすることは無理だ。
そうすると、身近な人だけでも何とかしたい。その思いが、彼女に話すことにした。彼女は、シングルマザーだ。当社に入るまでは、普通の夫婦生活でお子さんもいた。それが、一転して環境が変わった。シングルマザーに踏み切らせた決断の一端は当社の人事評価にある。
学歴や経歴、ましてや人種などは何の意味もなさない。やる気と、創造力と持続する努力するという意識だ。その優等生が彼女だ。他国籍で人に言えない苦しみを味わっただろう。我慢をして日本人との結婚を続けたのだろう。
しかし、この会社で努力すれば評価してくれることを知った。決断は早かった。結果は常にトップクラスで残してくれた。その彼女が挫折したり苦しい立場になったのでは当社の存在の意味がない。人材を育成するとの思いを第一に掲げて運営しているのだ。
シングルとなった彼女が、どう子供を育てていくのか。NHKの番組では貧困の若年の原因は親にあると結論づけた。親の貧困が子に連鎖している。その結果、その貧困から抜け出せない子供と環境が苦しめているのだ。
「俺もそう言えば、貧困との戦いだった。学歴が関係ないと言っても、やはり母親が高校に行けるように身を粉にして働いてくれたお陰で今がある。親がどれだけ犠牲になるかによって、子供の生き様が決まることがあるということだ。」
2時間くらい話をした。本番に入った。まず、後見依頼者の後見人がついていない証明を法務局から貰うための書類を作成した。次に、申立書の作成だ。その前に、取り寄せた戸籍謄本や住民票を確認して家系図を見た。
出来上がるまでに、何度も失敗を繰り返しえし11時ころに出来上がってNPO法人常勤理事を交えてスタート。最初の銀行は沢山の人出て賑わっていて時間がないので次に移動した。
商工会議所に、今度優良従業員表彰を受ける対象者の推薦状を持って行った。今回の対象はこの事務所と同じフロアにある居宅介護支援事業所管理者だ。
昼食はサンマルクで食べた。
再び銀行に立ち寄り、NPO法人常勤理事を下ろして後見申し立ての必要書類に施設に向かってご本人の記名押印を頂く。
法務局に行き書類を受領。施設に提供表を渡し、介護者が入院している利用者宅に向かった。6時に事務所に戻ってきた。

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