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トップハート物語(5472)立志伝敢闘編
19/11/30
2014年(平成26年)2月中旬。
朝一で来たのは、研修センター責任者だ。いい加減な人間で責任感がないが、これまでの研修担当者の中では群を抜いている。それだけ、この分野の担当者はでたらめな人間ばかりだった。片手間に担当させた方が有能な人材だった。例えば、新規事業所責任者やこの守口の居宅介護支援事業所管理者だ。
 最初は私が担当して、基礎を作ったがあとは思い出すのも汚らわしい奴らだった。その中で、表面だけは真面目で金銭的な不正をしないのだけが取り柄。あとは、教師の経験や事業者として30年以上の経験が少しは生かされている。しかし、営業活動が全くダメだ。意欲がない。
 都合悪くなれば、辞めると言い出す。指示したことを何故しないのか、と聞くと
 「能力がないので。」
と、逃げる。
結果が出るまでは、指示を受け入れるふりをして、ハイと返事だけはする。
 その彼が来て、
 「就労支援なのですがいつもだったら、最終日に何人かの申し込みがあって形はできるのですが。全く、申し込みがなくて、6人だけでした。」
 昨日も、電話でそう言ってきたがこれまでのように事前に報告はない。
結果しかない。結果の前に報告があれば、私に営業をしろと言われる。パンフレットを置きに行くのも、市の広報に乗せて貰うのも、指示をした時にはハイと返事をするが、しない。
 だから、もう言わない。言わなければ、不気味がって昨年も自分のミスで就労支援が出来なくなった時があり、辞めると言い出しその理由は
 「一生懸命やっているのに、ほかの部署と比較して評価されていない。」
 そんな調子で、自分のミスで認定が受けられなくなって教室を半年間空けてしまうのが怖かったのだ。
 こんな人間に何を言っても仕方がないが、言わなければならない時もあるのだ。そんな時には、自分は出て来ない。就労支援の抜き打ち調査でミスをした。講師変更や内容の変更などの届出をしていなかった、抜き打ち調査が入った時に事務員が不在だった。そんな調子で、警告書を貰った。その報告に来たのは、専任講師だった。
 今回の6人しか居ない受講生を受け入れるかどうか聞いてきた時に
 「どんな状態でも、マイナスでやるのが基本。あとは自分の判断でどうぞ。」
 そう言ったのだ。
 結果、やることにしたようだ。
 「初任者研修より、実務者研修が重視されていて8月からの就労支援は何とかなると思います。」
 そんな話だったが、そうは行かないのが彼の報告だ。
私が就労支援を始めた4年前は80人以上の人数を集めた。ハローワークの入口や市役所の介護保険窓口や、ありとあらゆる場所に行ってPRをした。定員がいつも一杯だったのは一昨年まで。あとは、段々と減るばかり。人件費と研修センターの家賃だけで1200万円を超える。その収益は、今年は厳しくなった。
 奴が帰ってすぐに、本社管理者が来た。まだ、28歳の男性だ。若いのに、結構大人びた考えがあり、どう育てるかは私の手腕に掛かっている。実績としては既にこの2年で十分に上げている。あとは、ステップアップの継続性が望まれるのだ。
 昼過ぎまで2時間ほど話をした。管理者としての考え方をアップしていくか、労働者としての考えを踏襲するか、そんな話をした。
 それは、厚生労働省が進める介護事業者の雇用管理責任者講習を受ける話をした時だ。新規事業所の責任者は既に全体を任せている段階なので強制的に申し込ませた。6科目有り、雇用管理総論、賃金管理、労働時間管理、人事管理、安全衛生・衛生管理、介護サービスのリスクマネージメントでそれぞれ3時間の講義だ。
 受け取る側の考え方で、内容的には労働者の権利がふんだんにありそれを権利要求につなげるのか、義務を感じてもっと強い雇用管理に進むのか。それが、立場の違いで本当の管理者となれるかどうかの瀬戸際なのだ。
 社員同士で話をしても、自分の招いた問題を如何にも会社が私の問題のように作り替えて話をする者に同調する人間と諌める人間がいる。その差だ。辞めて行く社員は往々にして、責任を全うせずに言い訳を正当な理由に変えて、話を作ってしまう。それを、その者の話を鵜呑みにして慰め同じ立場だと言ってしまう。
 それを、責任を果たして権利を求めるという考えになるかどうかだ。
 多くの管理者やサービス提供責任者はまともに会社勤めをした経験がない。だから、うちのシステムが当たり前だと思う傾向がある。例えば、超過勤務だ。私は、自己申告制にしている。会社にいれば、勤務時間となるのだ。
 それには、勿論残業代が発生する。それが、当たり前だと思っている人間は多い。まず、超過勤務するには上司の許可が必要なのが基本だ。自分のミスでその処理に時間が必要になった、それが勤務時間になるかどうか。特に超過勤務になる時間帯であれば、尚更だ。
 そのタメでもないだろうが、多い者で月20万円程度の超過勤務手当を稼ぐ者もいる。また、管理者は経営者と同じ立場であるので超過勤務は付かない。そのかわり、労働基準法の適用はないので、自由に出勤し自由に退社する。しかし、その経営には責任を持つ必要があるのだ。
 しかし、当社では管理者もサービス提供責任者も給与決定を除いた人事権を付与してある。採用権もある。経費を使う権利も持っている。しかし、超過勤務時間も認めているし、超過勤務手当も付く。そのうえ、超過勤務の時間基準は160時間であり、それを超えた時間は超過勤務の計算がなされる。例えばある者は200時間勤務の場合は40時間が超過勤務となり、10万円近くの超過勤務手当を支給される。
 だから、平均賃金は大きな金額になる。毎月大体30人の社員で総支給額が1000万円を超えて、社会保険も毎月230万円を数える。
 そんな形だが、ああでもないこうでもないと権利を要求するようになったら、それも制度に合わせて失うものが多いことを知るべきだと、気付くだろうか。 
 これから大きく変わる、介護保険制度の内容に準備しておくように指示した。
 長い話に満足して、戻って行った。私も一旦部屋に戻って昼食を摂った。おでんを大量に作ったので、毎日毎食少しずつ食べている。
 半額のおでんを煮込むだけの、地方の名産だというのを幾つか買って来て、そこに半額程度のほかの具材や大根や卵などを加えて煮込んだのだ。元々、出汁が出来ているので美味しい。
 以前にも、スペアリブをジャガイモと煮込んだが、残っていたデミグラソースやローストビーフのソースで煮込んだ。そして、沢山買い込んだ安いみかんを皮も身も切って入れてオレンジ味にした。美味しかったのは言うまでもない。
 ぶりもたくさんあるので、冷凍室から出して煮たり焼いたりしたが、煮るのは美味しく無かった。やはり、焼くか照り焼きだ。
 社員実家に帰省して、戻った時に実家で作っている柑橘系のオレンジのようなものをた
 さて、日曜日に結婚式を挙げる社員がいる。9年前に、当社の講習を受けてメーカーの事務員と掛け持ちをして、ついには当社に入って来た彼女。
 6年間、施設に行っていた。私は継続して、連絡を取っていた。少しずつ戻して来て、やっと先年戻って来た。再入社だ。今では、可愛らしさから大人の女性に変身してしっかりして来た。
 元々、苦労して生きてきたので芯はしっかりしている。ドロップアウトすることもなく、中学生時代から生活を支えて立派な大人だから、大丈夫だと思う。しかし、家庭を、名前を捨てたいという一心があり、表面は彼女のワールドになっている。
 結婚式への出席を求められたが、これまでの私のこの地での生き方がそうであったように、断った。その代わり、結婚祝いを盛大にしてあげたと思う。
 この地域は、そのような関係があったとしても裏切るのは簡単なのだ。恩などという言葉はないのだ。あとから不快な気持ちになるのが嫌で、最初から断った。
 だた、一言を添えて出席するこの守口の居宅介護支援事業所管理者の催促に応えた。幸多かれと祈るばかりだ。
『9年ほど前、○○ちゃんが25歳の春に受講した講座が切っ掛けでした。
それは、それは可愛い愛くるしい髪の長い女の子でした。
それから、猛烈にアタックして最初はアルバイトのような形で夜とか休日とかに勤務して貰いました。それは、○○ちゃんには本業の仕事があったからでした。
真面目で、一生懸命に働き、それよりも何よりも可愛いのが当社の基準に合っていました。
1年近くを費やしてやっと来て頂きました。
しかし、私の力が非力で守って上げることが出来ずに、(もしかしたら、もっと可愛い子が沢山いたからかも知れませんが)すぐに手放してしまいました。
その愛くるしい可愛さが、私の居ても立っても居られない心を掻き立てて、絶えることがないメールを送り続けていました。
もう一度、戻る、戻させるとの思いに6年もの時間を費やして、再度、来て頂きました。
既に、あの愛くるしさは大人の魅力に変身していました。
しっかりした責任感溢れる、キャリアウーマンとなって戻って来てくれました。
○○さん、この度の、華燭の典、心よりお慶び申し上げます。
本当に、おめでとうございます。
これから、この日から、新たな道を歩みます。
これまでは、一人で歩いた道を、明日からは二人で歩いて行きます。
握っているその手を離さないように、そして、今までツブっていた片方の目もしっかり見開いて、見つめながら歩いて下さい。
これからの長い人生を、大きな希望や目標を持って歩くことで、辛いことや悲しいことを克服することが出来ると思います。
今日、そしてハネムーンと○○ワールドが少しは続きます。しかし、○○ワールドの期間とは比較にならないほど、子供を産み育て親離れするまでの期間は短調で、時には夫婦の長い戦いが続きます。
人生の先輩が沢山同僚として居て、相談にも乗って貰い一緒に泣き、一緒に笑い、一緒に苦しむ時間を過ごしてくれる仲間が、きっとそこには居ます。
その時に、会社を離れた数年間私が間断なく連絡をとって、手放さなかった結果が良かったのか悪かったのか分かります。
人生は、選択の連続です。あの時、あの選択をしたのが失敗だった。あの選択をしてこの道を進んで良かった。
そんな後悔と喜びの積み重ねで、幸せを感じる度合いが決まります。
その大事な時に、この日ウェディングに出席している同僚たちと一緒に時間を過ごした、良き友を得た喜びを感じてくれたらいいなと、思っています。
幸せは、ひとが与えてくれるものではなく自分で掴み自分で感じるものです。
〇〇さんなら、きっと幸せになれると信じています。それでは、また。』


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