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トップハート物語(5452)立志伝敢闘編
19/11/20
2014年(平成26年)1月下旬。
何か回り道をしたような、長い時間の消費だった。被保佐人の事後事務報告書を作成するために、レシートの整理や経過のまとめ。それと合わせて通帳の金銭の動きと整合性をとっていた。ほぼ終わって、家庭裁判所から最初に頂いたファイルを見て事後事務報告書の書き方を始めて確認した。
 私の悪い癖は治っていない。どうして、最初にそれを見ないのか。改めて見ると、私のしていた作業の大半が不要だった。自己流でまとめた表も不要で決まった各種表があった。何ということだ。そのうえ、他の家庭裁判所はその様式がホームページで取り出せるのに、この大阪家庭裁判所からは取り出せない。
 最初に頂いたファイルの中にある様式をコピーして手書きで書かないといけない。それは大変労力を要する。自分で、エクセルでつくろうと思った。その作業をしている最中に出掛ける時間になった。
 10時半に新たに私が受ける予定の被後見人の自宅に行くことになっていた。10時過ぎに出て、10分前ころに着いたが空き地に車を停めて調整をした。5分前に着くと既に訪問介護事業所の責任者が来ていた。
 この日、家賃を支払うのに大家さんも来て貰った。二ヶ月分を支払って、被後見人のベット脇に行った。これまで、年末から既に4回目の面談だ。病院に入院するまでは、周辺のサービス事業所、ケアマネジャーなどが後見人の必要性を訴えても聞き入れなかった。入院して、主治医に言われて納得したのだ。
 私は数年前にケアマネジャーとして面識があり、ご夫婦の担当をしていた。その後、現在のケアマネジャーと交代した。私が、常勤から身を引いいてフリーになったのだ。その後、手術の失敗を経て寝たきりになり夫が亡くなった頃から認知症状が出現して来た。
 年末に緊急に入院して、家賃の支払いや保険の更新問題などが出てきて混乱して来た。日常生活の処理も出来ない。自分の親族は全て亡くなっているし、子供はいない。夫の親族はいるが、問題のある親族で交流を拒んでいる。
 自分自身の兄弟の配偶者は居るが、信用していないし面会を拒んでいる。寝たきりになって、勝手に家に上がり込んでタンスの中などを物色するようになった。ヘルパーさんが居ても平気でそれをしていたようだ。
 ケアマネジャーと訪問介護事業所がそれとなく、できるところまでブロックしていた。利用者は信頼して、すべてを預けるようになった。その負担が大きく、ケアマネジャーを通じて何度か相談があったが、任意後見や事務委任行為契約では金銭が掛かると拒否して来た。
 しかし、長い信頼を得る活動の結果、今日は大量の通帳や証書を預かることができた。あまりに多いので、コピーを撮る必要もあり持って帰らないと行けない状態になっていた。人一倍疑心暗鬼なご本人にどれだけ信用を得るかが問題だった。
 何度か訪問し接した結果、今日は何とか信用して貰って預かって来たのだ。
それにしても、驚いたのは立ち会った訪問介護事業所責任者が自分の立場も超えて親身になって動いてくれているのに、ベットから少し離れただけで、私に
 「○○ちゃん、お金持って行ったんじゃないの。」
 と、聞く。
 聞き間違いかなと思って再度聞くと、同じ言葉を吐いた。
 これほど人を信じられなくなっていると感じた。
 一旦戻って、直ぐに出た。
 遠方のターミナル駅近くのショッピングモールで、エンディングノートのセミナーの打ち合わせがある。実際はエンディングに結びつけるための講座だ。新規事業所の入所している団地内の集会所で3回に亘って老いをテーマに話をするのだ。
 尊厳死やエンディングノートの講座を第一日目に。二日目は私で後見関係を中心に。最終日は公的な金融啓発団体の方が来て財産の話だ。それを、それぞれのテーマに従って行い、掘り下げの講習を続けて行う。
 その担当者を決めている。顧問弁護士が紹介してくれた親戚の方だ。その方にお願いして、それぞれの講師に調整連絡をして貰っている。
 その方との打ち合わせだ。1時の約束だったが少し早目に行って、軽食を取って話をしていると来た。20分も早く来てくれた。1時間ほど打ち合わせをして終えた。講習はうまくいくと思う。今回は無料で30名の定員だ。講師も無料なのだ。
 それをどう収益に繋げていくかがプランニングだ。入口は大きく取って、この内容をもっと深く掘り下げて、自分史や家系図、エンディングノート、後見などに繋げていきたいのだ。
 2時過ぎになって、やっと昼食が摂れる。階上の「柿安」レストランに入った。私はエビフライとカニクリームコロッケにした。本来は、肉がメインの店なので肉を頼めばいいのだが、少しはカロリーの心配をしている。
 話は、当然、新規事業所の新人の妊娠だった。まだ、入社後半年で貢献もしていない時点での妊娠だ。メールで管理者に
 『友達から聞いたのですが、妊娠初期は安静にしていないとダメだと言われた』
 と、いう一文があったという。
 「それはケアの仕事から外してくれということだと、管理者と話をした。本人と昨日話しました。私が思っていたことを言いました。まだ、これから貢献して貰うという段階で社員としての自覚もなく、一体どういう思いなのか。この事業所はできたばかりで、ケアをしない社員は負担になる。最初はみんな気にしてくれると思うが、一日中事務所にいられたら何か感情的になってくる。みんなで支えあって、やっと方向が見えて来たのにこれでは元も子もなくなる。これから、どうするつもりかの男性と話し合って持って来て欲しいと言いました。」
 結婚もしていないし、これからの生活をどうするのかその男性と決めて持って来るように言ったようだ。
 夜勤なども受けて始めたのに、仕事もしないで居られては困るので、一旦退職して働けるようになったら、再び来て貰うのが一番いい。
 「もう、期待することはやめて次の人を探すことに全力を尽くしたほうが有効だ。それを本人に言って、代わりの者を入れると言って示唆すべきだ。話を聞くと、ギリギリまで頑張るという気がない。労働基準法では産前産後の休暇は認められるが、それ以外の基準はない。これまでの、妊娠した人たちはギリギリまで働き、出産が終わったら直ぐに働きたいと言っている。彼女の場合は、妊娠初期から働きたくないというオーラを出している。」
 これまでの、妊娠した女性たちは会社や同僚のことを気遣ったりして遅らせたり調整したりしている。
それが、結婚もしていない男とどうやって生活するかも決めていないのに妊娠したことを利用して、勤務状態に何を求めるのか。
 ずっと、その話が占めていた。気付いたら既に4時半を指していた。
 事務所に戻って、被保佐人の事後報告書を作成して7時過ぎに事務所を出た。


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