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トップハート物語(5339)立志伝敢闘編
19/09/22
2013年(平成25年)10月上旬。
 朝一番で、新たな介護責任者が来た。余りの綺麗さに、厳しい言葉を飲み込むことがある。その理由のもう一つは、直ぐに泣くからだ。そのメソメソした感情をどう取り除くかが思案だった。激しく
 「なんでここで泣くんだ。」
と、怒鳴ったこともあった。
治らない。その性格の表面を見て、みんなは居るだけでいいと思っていた。前管理者は彼女を盾にして、自分が如何にも仕事をしているように振舞っていた。しかし、みんなが分かり始めていた。何も出来ない管理者を支えて、一緒に恭順する積りで居たのだろう。
 しかし、いざ、他の部署の者からハッキリ言ってどうしようもない部署にしてしまった責任を追及されて、なお煮え切らない改革の意識の無さを指摘されるような形で退職を迫られて、ついに管理者は退職だ。
 その管理者は、2年前に前管理者の排除を私に求めて来た。
 「彼女がいる限り、この部署は悪くなる一方だ。みんな辞めてしまうかもしれない。」
そう求めてきて、私も同感だったので、排除した。
風通しの良い部署になったのはホンの一時期だった。今度は、自分が同じことをしてもっと悪くしてしまった。それでも、自分の責任を全く感じず、その責任を私に押し付けてきた。やはり能力の差か。
 同じ目に自分が追い込まれてしまった。その際、本来は経験年数からしたら、キラキラ目の珠緒ちゃんが順当だろう。しかし、環境に難がある。介護管理者が指名して来たがそれを、私は受け入れない。無視した。
 以前、一度だけ私の思いに反して、部署の推薦に乗っかってしまったことがある。ケアは超一流だったが管理に対しては全く無能で、嘘と誤魔化しと圧力で抑えようとしたが、私の追求に、嘘でシラを切り通して、その場で退職を申し出て来た。在任期間3ヶ月だ。
 『やはり野に置け蓮華草』
を地で行く結果となった。
 今回は、私の無視を察知して、私が意図する管理者候補と一致した推薦があったので受け入れた。その管理者はすでに直ぐに動き出して、部内の把握を始めた。しかし、内部の隠している情報を開示しない。引き継がないということだ。
 特に金銭面に関しては、不正処理を私も離れていても把握しているので、出さない。教えない、見せない。
 「一体どうなっているんでしょうか。誰に聞いても、わからないと言って教えない。金銭はどうなっているですか。」
 「だから、言ったろう。不正処理しているから教えない、引き継がない。これまで、10万以上の部内経費があったが、これからは半減するんじゃないか。」
 そう言って、
 「これまでのことは余り言いたくないので、機会があったら言う。」
 そう言って、管理者が退職したあとは大丈夫だと言った。
 その後任の責任者が来た。不安だということを口に出して、無理だというのを強引に引き受けさせた。真面目を絵に書いたような性格と、女優のような顔立ちで背もバスケットをしていただけあってスラッとしている。
 前任者に支えてもらっている印象をみんなは抱いていたが、実は彼女が支えていたのだ。だから、何も引き継がない。必要ないのだ。いつ辞めるのかを管理者は私にも言わないのだが、メールで社員に15日で退職するとしていた。
それだったらと、私も管理者には言わずに、辞令を1日付で出した。ホームページのスタッフブログにも掲載した。
 変な状態だが、これが限界なのだ。きっちりした会社勤務の経験のない者が多いこの世界で、それを求めるのは大変なことなのだ。
 初めて責任者として来た彼女は、全く異なった彼女になっていた。あの気の弱い、泣き虫の彼女ではない。厳しい、聞いたこともない言葉を言っていた。例えば、新人に事務処理を頼んだが、
 「無理です。ダメなのが分かりました。返って時間が掛かります。能力がないのが分かりましたので、させるのは無理です。」
 そう言っていた。
 彼女は、これまで人のマイナスになることは決して言わなかった。しかし、私は何度もそれを修正するように言った。
 「和気藹々で、他のスタッフのことを考えるのもいい。しかし、それが会社のためになるとか他のスタッフのためになるとか、本人が努力しているのでしばらく待つとかだったら分かる。しかし、そうでなかったら、早目に判断して前に進まないとダメだ。その判断をするのが管理者だ。」
 そういったようなことを言っていた。
 それに呼応したワケじゃないだろうが、新規事業所の責任者が期待の男性のやる気なさを感じ始めて、期待の匙を投げ出したのを聞いていたが、同じ男性を彼女が使おうとして問題があり、
 「あれほど、指示をしたのに全く異なった処理をして利用者に迷惑を掛けてしまった事例があり、注意すると『そうでしたっけ』と言って意に介していないようでした。それに、何時間も居座り続けて理由は、帰るのが面倒だとか。」
 「それが問題だ。次はないという姿勢を示さないと。」
 「グループを組んでいる中の一人で、初めて入ったケアで『こんなに臭がきついとは思いませんでした』と言って次からのケアを拒否したヘルパーさんがいて。」
 「それはもうダメだ。つぎなど考える必要がない。臭がダメだったらもうダメだ。次はない。親の介護で慣れていると言っていた。」
 「グループを組んでいるので、ほかの人にどのように影響するか。」
 「そんなこと考えるな。自分の芯をしっかり持っていないと、我侭に過ごすことになる。自分で全部抱えられないだろう。」
 それでも、しっかりした受け答えと対応が見えて来たので、大丈夫だと嬉しかった。
いくら、人に影響されると言っても、イザとなったら自分のことを考える。
 11時近くに知的障害者から電話があった。
 着信していたのだが、打ち合わせ中だったので取らなかった。
 彼女は、支援費が始まった時からの支援をしていた。私も何度か話をしたり、援助の最中に合流してカラオケに行ったり食事をしたりしていた。まだ、30代の女性だ。その彼女が、病に犯されていると何度か報告があった。
 このところ、至る箇所の病が発覚したり入院したり、救急対応したり。その彼女から食事の誘いだ。もちろん、ヘルパーさんが援助している最中の食事なのでオーケーした。しかし、私にはもう車がない。移動できないのだ。
 直ぐに、近くの事務所に居る、朝来た居宅介護支援事業所の管理者に空いているか聞いたところ、大丈夫だというので同行をお願いした。
 サイゼリアで待ち合わせして、顔を見るとかなり痩せている。しかし、声を出す訳に行かないし、と思っていると同行の居宅介護支援事業所管理者が痩せたねと言った。
 本人は下を向いていて、ヘルパーが聞こえないふりをして
 「あとからお話があります。」
 そう私に言って取り持ったが、本人は口に指で黙っているように仕草をした。
 「○○ちゃん、俺は知っているんだよ。大丈夫。」
実は、緊急に手術をしないと命に関わるので、病院側はそれを求めている。
 親もそれは必要だと言うことを言っていた。それでも、強制しないので曖昧になっている。病院へ同行したヘルパーは
 「医師も早くしないと進行が早いので、と言うのですが『本人の同意が得られなければ手術は出来ない』とおっしゃって。」
 「お前は、後見人の講座を受講しているだろう。親に親族後見に成ってもらって、後見人の同意でするほかないだろう。」
 医療同意は認められないという見解もある。
 しかし、厳密な規定ではない。違反でもない。そんな規則より、命の重さの方が大事だ。
 私ももう10年近い付き合いで、どうしてもこんな時に力になりたいと思っているので、親と親交のあるヘルパーを通じて、その旨を伝えた。しかし、
 「親の立場彼女の立場が逆転してしまっていて。命令口調で親を使う。殴ったりしている。親が言っても聞かない。」
その言葉を裏付けるように、途中で父親に電話して店まで迎に来させていた。
 「子宮を取られると子供が産めなくなる。」
 彼女の手術の拒否理由なのだ。

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