お知らせ


お知らせ

RSS

一覧に戻る

トップハート物語(5326)立志伝敢闘編
19/09/14
2013年(平成25年)9月下旬。
3連休の中日。キラキラ目の珠緒ちゃんが一人来ただけで、訪問者は居なかった。午前中は、会社にていつものように事務的な仕事をした。
私の気持ちは、業務ではなくNPO法人常勤理事が参加する街コンにあった。人と話をするのが苦手で、人前では言葉が出ない。周りは心配しているが、本人はあまり表立って焦っているような仕草は出さない。
入社というより、私がこの地に平成12年1月に来て、介護事業所を担当したのが6月。彼女はその9月に介護員の養成講座を受けに来たのだ。即、事務員として採用してから既に13年を経過しようとしている。
20代後半の年齢も、その間の年月を重ねている。性格は、あの頃と全く変わらない。この地でたった一人の信用置ける人間だ。
人と話をした、昨日も、私は彼女を評して
「この土地で信用しているたった一人の人間です。ひとりでも信用の置ける人間がいてよかった。もし、彼女が居なかったら私はここにいない。辞めて、とうの昔に大宮に帰っていた。」
そう言っていたのを、覚えている。
その彼女が、まだ、浮いた噂一つない。これからの人生をどう生きていくのか一番心配なのだ。だから、機会あるごとに誰か居ないか声を掛けていた。一連の、その行動の一つに、私の会社が加入している商工会議所が主催の街コンが今日あるのだ。
そのサポートに強力な肉食系の新規事業所の責任者を同行させることにした。同性ペアで申し込むことになっているので、彼女もバツイチで大丈夫。但し、同棲して本当は彼氏がいるのだが、彼女に託すほかない。もっと適任がいるのだが、結婚していて3人も子供がいるのだ。
私も気が気でなく、それでもそれを表に出すとNPO法人常勤理事が益々緊張するので、わざと知らんふりする。
何しろ、NPO法人常勤理事は極度の男性恐怖症。会うとなると、その何日も前から気になって、体調がおかしくなり、お腹が痛くなったり咳き込んだり。汗が多分に出て来たり、と普通の状態ではなくなる。
そういえば、私は忘れもしないが、私との最初の面談でも下をずっと見ていて顔を上げない。話をしても、言葉がわからないほど聞き取れない小さい声。働き出して、事務所に二人でいても話をする訳でもないので気まずくて、私は四六時中外に出ていた。
本人も嫌だろうが、私もというより相手も嫌な思いをする。誤解させる性格なので困っていた。
この日が来るまでも、
「何を話したらいいのかな。」
などと、何日も前から言っていた。
そして、当日の今日。いよいよ出発というこの時、いつもの咳き込みが始まった。
新規事業所の責任者と近くの駅で待ち合わせをした。1時半に待ち合わせをしているのに、進まない。準備に手間取っているのか、なかなか何も決まらない。時計を見ても出発しても間に合わない時間なので、
「待ち合わせした駅まで車で迎えに行って、そのまま会場に行ったら。」
そう言ったはずなのだが、彼女の耳にはどう入ったのか理解できない行動が起きた。
「待ち合わせの駅で改札に入ってしまったら万事休すなので、外で待つように言わないと。」
そう言っているのに、遅れるという言葉しか言わない。
再度言って、電話をした時には既に彼女は改札を入っていた。
「それなら、迎えに行くだけ無駄だから、この近くの駅に来てもらって車で行ったらどうか。」
そう言ったが、
「お酒を飲むつもりなので、駅に車を置かないといけない。」
そう言う。
しかし、今の段階で、最初約束した駅で待ち合わせ時間から相当過ぎている。その駅から、一旦ターミナル駅に向かう。向かう方向は会場とは逆なのだ。そこで乗り換えて、ほかの線で会場に向かう。
その往復している時間がもったいないし、もう間に合わない可能性が高いので、車で向かうように言ったのだ。もともと、彼女は、アルコールは飲まない。ノンアルコールでも酔うという彼女だ。
私の言っている意味がやっと分かって、出発した時には約束の駅で待ち合わせ時間より30分も過ぎていた。
私は午後からも仕事をしようと思ったが、気が気でなく止めた。その結果を待っていた。勿論、すぐではなく出発してから5時間後に同行した責任者からメールが来て、
「NPO法人常勤理事が気になった人はいなかったようです。」
という、メールが来て残念な諦め気持ちになった。
戻ってきた、NPO法人常勤理事から少し話を聞いた。
まとめると、気に入る人は居たが話を少ししただけと、
「二次会にと声を掛けてもらった人が居たが、同行した責任者がほかの者も誘ってカラオケに行くことになり、その人はカラオケが嫌だったのか、俺は帰りますと言って帰ってしまった。」
とか、その責任者がノリノリでみんなからモテモテの状態で、カラオケルームでほかの男性を膝枕してあげたり、どうやら、せっかく同行させた効果は彼女の為だったのかもしれない。彼女はもともとロックなどに染まって、スレた人に興味があるようで、私の見ない一面をNPO法人常勤理事が見たという感じか。

一覧に戻る


  • ヘルパー講座・セミナー 最新情報
  • ケア事業・サービス 最新情報