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トップハート物語(5256)立志伝敢闘編
19/08/06
2013年(平成25年)7月上旬。
誰も来ない中、珍しくNPO法人常勤理事から電話だ。
 「外出する予定が有りますか。」
 「別にないけれど、どうしたの。」
 「いや、今、車を出せる状態なので必要かなと思って。」
 NPO法人常勤理事の彼女は、既に半日出勤とか全休とかの勤務になってから10年近くなる。最近では、午後から出勤でも遅い午後からになって居る。
それでも、彼女は当社の宝には違いない。端的に言って、私がこの地域に居られたのも、このような充実した生活や経済的なものを得られたのも、彼女のお蔭なのだ。彼女が居なかったら、今の会社など無い。
 その思いがあり、多分どこを見渡しても世界的に見ても、彼女の全く勤務出来ない状態にあっても、充実した報酬を支払っているのは私と彼女の間だけだろう。
 その彼女が、午前中に来るというのは異例中の異例だ。それを、むげに断る訳に行かなかったので、予定を変更して出ることにした。
 11時に待ち合わせして、車で銀行に向かった。ヘルパーさんの給与などの振込をして、写真を百貨店に撮りに行った。と言っても、百貨店の駐車場の横に設置してあるボックスで写したのだ。行政書士の登録申請に写真が8枚も必要なのだ。肌加工を施して4枚900円なので、1800円必要だった。相変わらず、変な顔。それでも、彼女が一生懸命になってああでもないこうでもないと、指示してくれるのでそれにしたがって写した。
 途中、本社管理者からメール有、今日の午前中に行われた期待の応募者の面接結果を報告したいと。いつも、頭に来るのは、みんな同じだが、一番聞きたいことを言わないで、時間が有るかと言って来る。今日の分は、来るのか来ないのか、それを聞きたいのだが
 『結果どうなりましたか。』
 『人物は申し分ありません。詳細はお会いした時に報告します。』
 と言って来たが、傍に居た彼女にも言った。
 「みんなそうだが、結論を言わない。例えば、その面接の結果、人物は良かったが弊害が有って、結局来られないことになった。とか、金銭面の詰めが必要で保留になったとか、どうして言わない。」 
 そう言った。
 いつも、退職などをしたいというやつも同じだ。時間が空いているのかだけしか聞いてこない。何か用事か、と聞いても、
「いや、会った時にお話しします。」
 と、言う調子だ。
こちらだって、突然言われても対応が出来ない時もある。
そんなことを言いながら、彼女の家に立ち寄って用事を済ませて、本社管理者との打ち合わせ場所であるモスフードに向かった。
彼女も、家族、特に父親との折り合いが悪く、顔を合わせるたびに怒鳴る父親と決別をしたいと、言っている。
「今日も家にいるので、帰ったら帰ったと告げるのだが、何も言わずに怒鳴り散らす。家を出て一人住まいをしたい。」 
そう、何度も言っていた。
私が家族との話し合いを聞いても、異常な家族だと感じる。
「小さいころから投げ飛ばされたり、殴られたり。小さいから仕方が無くやられていたし、殺されるかと思っていたこともあった。言っていることが分からない。常識が無いうえに強引に自分が正しいと怒る。家に帰るのが嫌だ。一人住まいしようと思います。何が必要ですか。」
運転しながら、ずっとそのように思いつめて話をしていた。
本社管理者との約束の時間より1時間近く早く到着。昼食を食べて、少し早く着いたと本社管理者に連絡して早く来て貰った。
 主題の、新規で面接をした人材について聞いた。
「経験も人間的にも全く問題はありません。老健や病院などで働き、最後には訪問介護ステーションで管理者をしていました。」
「隣の県では最大手の訪問介護事業所で、介護関係の多くの事業を営んでいる。どうして辞めた。」
「廃業したようです。」
「訪問介護はもうだめかもしれない。高齢者住宅も限界だし、デイサービスも過当競争で終わりだろう。唯一、福祉関係では障害者施策がバブルになるだろうな。」
「障害者には全く携わっていなかったようです。とにかく、自分で謙遜はしていましたが職業訓練指導員の資格を持ったり教員実務者研修を受けたりして、最終的には講師をしたいようです。」
「それは、自分の資格を生かす意味でもいいだろうが、初任者研修だって募集しても集まらない。講師の教科も限られている。障害はしたことが無い。となると、限定的な業務になってしまう。」
「毎日、営業をしていたようです。訪問介護の大変さは十分熟知していると言っています。問題は、給与の面です。最低でも手取りで24万円は欲しいそうです。そこがネックとなります。」
「出せないことは無いので、問題は仕事を準備できるかどうかだ。将来は管理者として動けるようであればその方向でプランを立てよう。」
 そのように、一人の人材によって沢山の将来のプランが生まれてくる。どんな社会でも、人材によって良くも悪くも、発展もしていく。
 また、その者とか他の人材の加入が見込めるので事務所が手狭になった。その打開策を検討した。
「隣の部屋が空いたので、そこを借りて障害だけ移転するか。その際は、サービス提供責任者の兼任は無効になる。壁をぶち抜いて一部屋にするならいいが。または、他の事務所を設けて指定を取得するか。」
 一番いい方向を検討したい。
 それにしても、大手の管理者、それも独立型なので期待できる。これが、チェーン店なら問題な人材なので、採用は出来ない。上からのノルマによって、異常な執念で利益誘導に走るしかない能力など不要だからだ。
 1時間ほど話をして、戻る。布団の汚れが目立つので、コインランドリーに持って行った。洗っている間に、洗濯物をイオンモールの中にあるクリーニングに持参した。先日、応対した窓口のサブマネジャーだったが若い女性の印象が殊更よく、そのうえ私と同じ7月24日誕生日だと、声を掛けて来た。少し話をして、人柄もいいのが分かった。20代後半のような気がしている。
 今日、その日預けた洗濯物受け取りに行ったが、引き替えシートを忘れてしまった。しかし、今日の窓口は彼女ではなかった。勝手に長男の嫁にどうかと考えてしまっていた。出直しして、その時に、一緒の誕生日なので一緒に祝いたいと声を掛けようかと思っているが、果たして奥手の私が出来るか。
 続いて、近隣に出来たニトリに行った。布団などを購入してきた。戻って来て、事務所で7時まで仕事をしようとした。久しぶりに支援のサービス提供責任者が来た。実績報告だが、主体は自分の結婚の事だった。 
 「7月12日の私の誕生日に入籍をすることになっていたのですが、1日前の11日になりました。歳が1歳でも若い方が、歳下の彼氏との年齢も4歳が3歳になるのでと相手のお父さんがそう言うので。」 
 などと、話を聞いていた。
 「当日は写真だけでも写して置きます。その時に、ウェディングドレスを着たいので、首から胸のあたりあった吹き出物をレザーで焼いたんです。」
そう言って、首に巻いてあったタオルを取って見せて貰った。
 彼女の結婚祝いをやってあげることにしていたのだが、結局私の希望の7月24日から彼女の希望の8月に変更になった。
 彼女の結婚祝いと称して、私の誕生祝は自滅した。
 その後、この守口の介護サービスと併設している支援の事務所にいる彼女は
 「介護はあの調子ではダメですね。私も助言したいのですが、古い人たちばかりで言えない。しかし、変わらないので無理ですね。」
 先日、私もサービス提供責任者に話をした時にも、出来ない言い訳だけで、何とかしようという意気込みは全くなかった。
 本社管理者を人事異動で持って来る事も真剣に考え始めた。介護管理者は辞めて貰う事になる。実行の日を探る。

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