お知らせ


お知らせ

RSS

一覧に戻る

トップハート物語(5232)立志伝敢闘編
19/07/25
2013年(平成25年)6月中旬。
人の心をもて遊んだような結果となった。今から遡ること2カ月半。NPO法人常勤理事の行く末が心配でずっと心に引っ掛かっていた。私と、2000年からほとんど一緒にいる時間が生活の大半。特に外に出る時には私は全く運転の心得が無く、お願いする。
 事業開始のころは、まだ私は自転車で移動し彼女は現場に出ていた。ところが、大東本社に居た時に他の社員のいじめの標的になっていた。大人しくて言葉もほとんど話をしない。私は全く気付かずにいたのだが、ある時にそれを知った。当然、そんな社員は性格も悪く相手にする者たちではなかった。
 それを捨てて、つまり本社事業所とヘルパーさんなどを捨ててこの守口に来た。その時には、彼女を守るという意識が強く、自分では勝手にナルシストになっていたのかも知れない。それから、二人で力を合わせて今の会社を作り出した。
 忙しくなるにつれて、仕事に没頭する。途中、というより早い時期に彼女の精神と体に異変が生じて、勤務が正常に出来なくなる。その為に、自分に合った勤務体系をして貰おうと、色々彼女に批判を浴びないように考えるようになった。
 管理者から、居宅介護支援事業所事務局、NPO法人常勤理事と勤務内容は変えて来た。しかし、その主はすべて私で私の傍から離れないようにした。そうしないと、批判が出てまた精神に支障をきたすからだ。
 その間、私も仕事オンリーで来て何とか事業は上向いていた。問題ない事業運営だったのだが、気に掛かり出したのは数年前だった。私と二回りも違う彼女をずっと守ることは物理的に不可能なのだ。彼女が居なければ、私がここにいない。いつも従業員との気持ちの軋轢に悩んで何度もこの地から自宅に戻ろうと考えていたが、こころのよりどころは彼女が居たから得られた。
 全く裏表が無くて、私と表裏一体という感じになっていた。信頼を置くのは彼女だけで、私が入院した時にもずっと人事関係から社員への給与支払いなども彼女がしていた。それまで彼女を信頼していたのだ。
 問題は、私が余りに拘束するので僅かのチャンスもない。男性との巡り合いの時間もない。ずっと、心にあり、何とかしようと頑張って来た。数年頑張ったが無理だった。本人にその意欲が無く、いざとなると引いてしまう。こんなに性格が良くて顔立ちもいいのに、どうしてそう世の中はうまく行かないのだ。
 そんな思いの時に、彼女の節目の誕生日があった。以前当社に勤務していて、退職し3年。ケアマネジャーの資格を取得した男性が居て、突然電話があり当社に再入社したいと言って来た。受けた。人手も不足しており、性格も真面目だと理解していた。ただ、辞め方が無責任だったのが引っ掛かっていたが、それを押し殺した。
 そして、彼女の誕生日に彼を引き合わせることを思いついた。その通りの、描いたシナリオ通りに推移した。ところが、段々と知ったのだが彼は世間というか常識を知らない。喫茶店とかレストランとか入ったこともない。
 何をどう注文していいか分からない。料理の名前を知らない。何しろ、最初聞いたパスタの食べ方、フォークの使い方を知らずに食べられなかったというのだ。
 どこに行くか決められない。何しろ、外に出ることもなくずっと過ごして来た。野球を高校時代していて、エースとして活躍した。ノンプロに入ったのだからすごい実績があった。ところが、それだけで知識が無く友達もいない。先輩や付き合う仲間もいない。
 そんな中で、突然彼女が出来そうだった。自分で得た知識でシチュエーションを考えて、ロマンチックな観覧車とか展望台とかいくつも提案するのだが、無類の怖がり屋。高いところとかハプニングとかジェットコースターとか全く駄目で、女の子より酷いらしい。時として、自分が被害に遭わないように彼女を盾にしようと突き飛ばしたようだ。
 そのうえ、告白が出来ない。
「付き合って下さい。」
 言うと言って、場所を決めて誘うのだが言えない。
血が上ってしまって、何も言えないなり緊張して口ごもってしまう。
アミューズメントに二人で言って居る時には何とか気が紛れてよかったようだが、問題は二人きりになった時だ。何も会話が出来ずに、話が噛み合わない。理解力が無く、知識もない。
そのくせ、格好をつけたいと言うらしくて、不自然な言動が目立つようになる。特に、ボディタッチが多くなり、それも不自然な形で行われるのに対して彼女が不快感を持つようになった。付き合いの申し出もなく、体に触る機会が増えて来て段々と不信感を持つようになった。
限界に達したのは、ひと月前位だ。アミューズメントばかり行く訳に行かないので、ネットカフェに行った時から急に彼女の口数が減って来た。後から聞くと、この時にすでに決めていたようだが、それを考えて
 「毎日泣いていた。」
そう言っていた。
そのような結論を本人は出していたのだが、我々は気付かずに私は彼女に他のプロジェクトメンバーは彼氏に助言を行っていた。ところが、突然彼氏の方が、私どもが余計なことをしていると言い出して、彼女に
「言いたいことがあるなら他の者に言わずに、直接行ってくれ。」
と言ったようだ。
尽かさず、彼女は彼氏に同じ思いは無いと言うと、急に顔が変わって怖い形相になって、何も言わなくなったと言う。それでも、自分に気があると勝手に思い込んでいた彼氏は、色々な奇妙な言動が益々多くなり、ついに今日彼女が断りのメールを送った。
彼氏が、往生際が悪い返信があったと言う。会ってくれと、
「ダメだと思ったらスパッと切って下さい。」
そう言って恰好つけていた彼も最後は本心が出た。
朝一で、というより前の日夜に新規事業所管理者からメールがあり
 「明日朝8時半頃にお伺いしていいですか。」
と、言って来た。
 それが、突然事務所に来たのは7時半だった。
 「どうした、8時半に来ると言っていたんじゃないのか。」
 「済みません、5時過ぎに利用者から電話があり寝られなくなったので、どうせ居ると思って早く来ました。」
 それから、事業所の話や新規契約書の処理などをした。
 昨日の日曜日に、勉強で預かって管理者に選任している男性が来て8月一杯で退職したい旨の話があった。どうせ遅かれ早かれ退職して起業する計画だったので、
「準備が出来たのか。大丈夫なのか。」
「大丈夫です。関東に行こうと思っています。神奈川県の厚木とか埼玉県とか。」
「どこに行くにしても人材が必要なのが分かったと思う。大丈夫なのか。」
大丈夫ではないのが分かっているのだが、あえて聞いた。
彼は逃げるのが得意で、ずっとこのままで出来ないと思ったのだろう。また、金融とか水商売とかに移るだろう。
「彼に君に断るように言ったのだが、聞いたか。」
「いえ、聞いていません。何故でしょうか。」
「君に嘘はつけないのだろう。辞めるにしても、何の具体策もないのに始めるように言わないといけない。プライドだ。」
「他のメンバーにはそれとなく言っているようです。」
「周りに言えば、自然と耳に入って来るだろうと思っている。気にしないで無視して、居なくなった時のことを考えて準備するように。」
そう言って、求人を常にしておくように言った。
NPO常勤がそのようにうまく行きそうだったので、その二人を加えて5人で社員旅行に行くことになっていた。しかし、ダメになったので男性が二人いたが彼氏を加えないとなると、男性一人になる。バランスが悪いので、女性3人で行くように言った。
彼氏に助言などを与えていた彼女だったが、最後は無視して動いて彼女に振られた。
「もう彼氏にはその話はしないように、無視して過ごそう。」
「あれほど、経験が無いのにと色々聞いて来たのに、急に連絡も来なくなった。」
「馬鹿な奴だ、最初から告白していれば何となったかもしれないのに。」
愚痴も出る。
人材確保の話を中間管理者で話し合って行くように言った。支援の責任者が来て、同調した。もう管理者連中はダメだ。危機意識が無い。
「人に頼るな。自分たちで活路を見いだせ。そして、実行しろ。」
檄を飛ばした。

一覧に戻る


  • ヘルパー講座・セミナー 最新情報
  • ケア事業・サービス 最新情報