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トップハート物語(5210)立志伝敢闘編
19/07/14
2013年(平成25年)5月下旬。
 アッという間の最終週になった。本当に早い。月日と時間が経過するのが早すぎる。朝一で、居宅介護支援管理者が来た。それほど多くの話はないが、四方山話の中に6月21日の宴席の件があった。NPO法人常勤理事の優良従業員表彰式がその日あり、終了後お祝いの宴席とNPO法人定時総会がある。
 その宴席の会場となるのは、絶品のお寿司屋さん。今回の会場も同じにした。何故なら、表彰式の会場に隣接しているからだ。そのうえ、年に数回行けるチャンスなのだ。問題が提起された。
 「入りきれますかね。」
 そうなのだ。絶品なのだが、座敷が狭いのだ。やっと向かい合って6人が精々。それを前回は10人近く入った。そして、思い出した。上り框に腰かけた者、人で一杯になり戸を倒してしまった者もいた。それが、今数えたら厳しく見積もっても15人。多ければそれを超える。NPO法人会員が18名で、距離的に遠方の息子、産休の者、男性のどちらかが援助で入る者などを引く。
 昨年の被表彰者の大東市居宅介護支援管理者の菊ちゃんは、当日の朝、親の死の連絡を受けて、表彰式だけに出席して祝宴は欠席し故郷長崎に飛んで行った。主の居ない宴席になったのだ。その彼女は、NPO法人の会員ではないが昨年のお祝いのやり直しということで出席を要請した。
 そんな訳で、店側も12、3人という人数を聞いて、
「入らない。」
と言っていたという。
再検討し、会場の変更がなされるようだ。
 仕事が昨日と一昨日の検討で一段落したので、ホッとした感があった。10時に新規事業所の責任者が来て、少し話をして銀行に行った。戻りながら自室のマンションに帰って、早目の昼食を摂り出発。
今日は、被後見人の転倒し骨折をしたので介護の認定調査が行われる日だ。それが終わり次第、外出援助を行う。
 施設は県境にある。車で30分程度だ。何度も通いなれた道だった。施設に30分前に着いて、時間調整をして受付に行った。
 「まだ、調査員は来ていません。」
 と、言われて受付近くの椅子で待って居た。
 Ipadを捜査していると、突然声を掛けられた。よく見掛ける電気工事の作業員のような制服を着て、大きなマスクをしている女性のような感じの細面で、茶髪の方だった。突然声を掛けられたので、よく聞き取れない言葉だったが再度
 「私を知っていますか。覚えていますか?」
 きょとんとして、マジマジ見たが皆目わからない。何しろ、マスクが顔一面覆っていて目だけしか分からない。ただ、のぞいているほんの僅かの部分だけでも綺麗な面立ちが想像できた。
 ただ、名前を名乗ったようだったのだが、聞いていなかった。
 「いや、分からないです。どこでお会いしましたか。」
 「以前、守口市でお会いしているんですが。」
 「守口市のどちらですか?」
 「医師会です。」
 一瞬にして、思い出した。
 思い出すというより、いつも心の中にあったから準備していたような感じだった。
 あの13年前、色々と事件や問題が勃発していた時に、夜、急に電話があり要介護5の利用者を夕6時頃電話があったのに、
「夜8時からと早朝6時から毎日ケアの依頼が出来ますか。」
と、連絡して来たのが、初めてだった。
勿論、すぐに対応して付き合いが始まった。その第一印象は今でも覚えている。
 一目見た時に、余りの清楚で綺麗さに驚いた。化粧を全くせずに、長い黒髪と長い睫、黒目が大きく、見とれている気持ちを悟られないようにしていた。頬が自然の赤色で、田舎から出て来たばかりのような感じを与えていた。しかし、名刺には社会福祉士の文字が躍っていた。言葉も厳しく、断片的なものの言い方で余計な言葉を使わない。
 それがまたいい、と変な感じで対応していた。あれから、13年経過したが5年前に医師会が、居宅介護支援と訪問看護などのサービスをやめた。
 その時に私が何人かケアプランを引き継いだ。後、行方が分からなくなった。
それが、偶然にもここでお会いするとは。暫くして、さっぱりした口調がやはり彼女だと意識を取り戻して
 「いま、社会福祉協議会でどんな仕事をしているんですか。」
 「認定調査です。正式な職員ではないです。」
 チャンスだと思って、いつも声も出ない私が意を決して
 「もしよかったら、当社に来て暮れませんか。」
 と言って、社会貢献事業に乗り出したことを盛んにアピールした。
 ところが、肝心の名刺が無い。沢山あるのだが、NPO法人の名刺ではなく、株式会社とかケアプランセンターとか、そんなものしかなくて、社会貢献事業の相談センターを設置したいと思っているのに、何もアピールするものもない。
 「それはどういうことですか。」
 と、聞かれて説明をするにも焦ってしまって、説明にならなかったと思う。
 「連絡はどうしたらいいんですか。」
 「社会福祉協議会ですね。」
 そう言われて、まさか個人的な電話番号やメールアドレスを聞く訳に行かないし
 「名刺を頂けませんか?」
 「認定調査員には、名刺はありません。」
 そう言われてしまって、あとは何も言えない。
 チャンスは、逃してしまったようだが、まだ諦めない。

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