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トップハート物語(5117)立志伝敢闘編
19/05/22
2013年(平成25年)2月下旬。
 朝、次期介護管理者の訪問を受けたのち、11時に新人の面接を経て契約を行った。明るくまじめそうで、実習期間も社員の覚えが良く契約まで漕ぎ着ける事が出来た。何しろ、この世界は有能な人材は売り手市場となっている。私も、威厳をもって対処するが社員がどうしても必要な人材だと判断した時には、獲得に乗り出す。
昨日契約した新規事業所の人材も、この日の人材も当社の講座を受講した者だ。実習先で声を掛けられる。施設希望の受講生が多く、苦戦することもあるが私が乗り出した人材は100パーセント確保している。しかし、その後の活躍は疑問だ。
 この守口の居宅介護支援事業所から依頼を受けて、後見予定の方と会い精神科の医院に行くことになった。

 11時半に出発した。遠方の家族さんがネットで探した病院で1時に待ち合わせだった。独居のご本人は認知症が発症して、一人住まいも手伝って近隣の住民が支援と称して入り込み、年金振込の通帳を見て60万という多額の借用をしていた。
遠方の家族がおかしいと思って、末期の病を圧して車で3時間の道のりを走り通帳を見て問い詰めた結果、そういうことを言ったという。そのうえ、夫が無くなって納めてあった位牌を破棄し仏壇も廃棄し、宗教にその近所の人の勧めで入信したようだ。
その支援と称する近所のおばさんが、介護サービスの決定をして知人の運営する訪問介護サービス、デイサービスなどを利用していたが、ご本人が自分を外して決めていることに不満は持っていた。
 不安症から、救急車を呼んだり、入院したり気持ちがおさまるように動いていたが、その終止符を打つべく高齢者住宅に入った。そのさい、運営する建設会社が不動産の売買をしてあげるとか遺言書を安く作れるようにできると持掛けたり、金庫を預かって施設に持って行こうとしたり。
 そういった内容に不信感を持った家族が、地域包括に相談して後見人を付けることにしたのだ。その依頼先が当NPO法人になった。3月1日からそれまでのケアマネジャーを変更して、この地域の彼女が担当することになった。
まだ、私は選任されている訳ではないのであくまでも候補として同行した。初めてご本人に会ったが、認知症という気配は感じられない。多弁だということだけだ。少しは不安が先に立つが、判断能力はあるように思ったが、金銭管理ができないことは認めていた。付き添いで、監視役に併設してある訪問介護事業所のサービス提供責任者が着いて来た。あくまでも、表情は柔和に対応した。
 30分ほど待って事前の問診が看護師からあり、続いて精神科医に診察を受けた。質問の内容に間断なく答えていたご本人。一旦、ご本人が外に出たのにサービス提供責任者が診察室から出ない。出るように強く言った。ケアマネジャーにも出るように言ったのに、自分が話をしないと、と思っていたのか、出ない。
 そうすると、何を思ったのが話し始めた。彼女の悪い癖は、何を言っているのか分からないこと。言葉が汚くなること。態度が変えられないことなどだ。機関銃のように話し始めた。当然、精神科の先生なので我慢して少しの間聞いていた。
内容は、自分がなぜか関わるようになったのか、病院にかかっていたが薬が多くなり辞めたいと思ったが、高齢者住宅に入りその指定医院に替えられてしまったので、薬など辞めたい。

 我慢していた、精神科医は
 「後見など無理です。よう書きませんわ。あれだけご本人が説明できたのに、認知症の欠片もありません。」
 そう断言した。
 私は医師がそう言ったら取り消す訳がないので、一言も話をせずに黙って終わった。
 「これからの通院はどうしますか。」
 「お金がかかるので、ご本人に聞いてみてからです。」
 「お金とは、何が掛かるんですか。」
 「介護タクシー代、自費のヘルパーさんのお金です。」
 「それだったら、何のために来たんですか。診察で、患者さんにお薬を出しますと言っていたのに、出さないとなればもっとパニックになりますよ。」
 あれほど自分で判断力があると言っていたのに、どうして患者に確認するのが駄目なのか。精神科医の顔が興奮しているのが読めた。
 「それだったら、診察もなかったことにしますか。」
 そういったので、ケアマネジャーに外で待っているご本人に確認するように言った。
 そうやって、一人になって初めて話をした。つまり、初めての診察では分からないようなことを情報として、話をして、
 「これから、家族さんと話をして事務委任行為や身元引き受けなどの契約をしてまた来ます。」
 少しは、対応が変わった。
 外に出て、待っている間ご本人と施設のサービス提供責任者の話を聞いていた。
 「三文判とチャチハタを事務所に預けてください。」
 などと言っている。

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