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トップハート物語(5112)立志伝敢闘編
19/05/19
2013年(平成25年)2月下旬。
 早朝6時を回って、飲んだくれの社員からメールが来た。
  『朝起きて自分の送信したメールを見て、猛省しています。朝一番で謝罪にお伺いします。』
 昨晩、こんな事があった。
 認知症の妻を24時間対応している。昼間は毎日デイサービスに通所している。その前後は訪問介護事業所だ。入所するために、医師の診療情報提供書を求めているがうまく行かない。それぞれの施設には判定会議がある。その会議はおおむね1週間に1回だ。診療情報提供書を作成するためには診断が必要となってくる。
レントゲンや血液検査で、結果が出るまで数日かかる。すべて込みで、結局出来上がったのが今週の月曜日。受け取って、すぐに施設に届けたが判定会議は水曜日。ここまで、夫が亡くなってから18日を要した。
 結果が届き入所までに、まだ数日掛かる。面接が必要になる。その間、夜間は認知症が顕著な利用者に対して宿泊ケアを行っている。知っているヘルパーさんへは心を開くが、顔を知らない人には狂暴になる時もあるし、言うことを聞かずに歩き始めて転倒や外出して徘徊し通行人から通報で救急車が駆けつけることも何度もあり、勿論、その度に私も駆けつけたり電話の応対があったり。
 できるだけ、在宅での対応をしたいと思っているが、金銭的なものとヘルパーさんの宿泊に対する継続性が心配になって来ていた。そのヘルパー管理をしているサービス提供責任者が飲んだくれの彼女だ。普段でも、宴席では口に入れるのは酒だけ。昼食も
 「酒がまずくなるからとらない。」
 と、言って一切同僚に食物を摂取するところを見せたことがない。
 毎日、晩酌は欠かさず。一定の時間以後は仕事をしない。毎日、我を張って帰るのは5時だ。ほかの社員より1時間勤務時間が少ない。ただ、ほかの土曜日日曜日に出勤するので、トータル的な勤務時間は少なくない。その彼女が、酒の力を借りてかどうかわからないが
 「もうヘルパーさんが対応できないくらいの疲労がたまって対応できない。」
 と、いう趣旨のメールを私に送りたかったのだが、支離滅裂の内容と亡くなった夫の話などが何度も送られてきた。最初は、真剣に対応したが数回やり取りで打ち切った。その時に、
 『酔っているようなので、朝来なさい。』 
 そう送ったのだ。
 『じょえむ』とか『ごり』とか、分からない言葉だけが送られてきて返事のしようがない。
 彼女が来る時間は、人が居て話が出来ないと断ったが、メールで
 『昨夜の失礼のお詫びだけで、すぐに退室します』
 などと言って来て、謝罪に来たが、その言葉を無視してヘルパーの対応がいつまで可能か仕事の話だけした。
 10時に本社管理者の訪問を受けて1時間、その後11時に新人採用の面接を行った。私が講師をしている時に目をつけて研修センター責任者に、日ごろの受講態度を聞いたが、
 「子供の理由で休みがちで、勤務態度が心配です。」
 と、いうので見送った経緯がある。
 その後、訪問介護の実習で、指導した介護次期管理者と支援責任者が
 「物凄くいい人が実習に来ました。訪問介護をしたいと言っています。若くて凄く綺麗な方です。家は隣の市です。面接してくれますか。」
 そう言って来たが、
 「それは俺が講師をしていて、いいなと思った人だ。研修センターの責任者に情報を得て自分たちで採用するかどうか決めなさい。」
 結果的には、彼女らの判断で採用することになった。
 結論の出てからの、面接だ。口頭で条件提示をして、受け入れるならどうぞという姿勢だ。この面接の直前に韓国旅行をして来たという。
 「何しに行った、男に会いにか。」
 「いえ、違いますよ。食べ物ですよ。辛い物が大好きなんです。」
 「辛い物は体に悪い。韓国人の寿命が短いのを知っているか。刺激物は体に良くない。それでも、若いうちに亡くなった方がいいかもしれない。無残な姿を晒すよりは。」
 その話のあとに、
 「何かスポーツをしているの」
 「マラソンを少ししています。」
 「フルマラソン?」
 「いえ、今はハーフですが、今度のシティマラソンでフルを走りたいと思っています。」
 「そういえば、どこかで見たような気がすると思ったら、陸上の新谷仁美に似ているな。」
 「みんなにそっくりだと言われます。」
 新谷よりは綺麗だが、それにしても私が陸上が好きだというのを知っているように話題がその方になった。すぐに終わると思った面談も1時間掛かった。

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