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トップハート物語(5098)立志伝敢闘編
19/05/12
2013年(平成25年)2月中旬。
 この日は、後見の依頼が地域包括支援センターからあり、そのキーパーソンが隣の県の山間の都市に住んで居て、末期の病気に掛かっているとの情報で訪問する事になっていた。介護支援専門員と向かう途中で、ヘルパーさんへの給与振り込みと郵便局に止まっている書留を受け取って、出発。10時になっていた。
高速道路を30キロ程度使用して、下りてからも行けども、行けども一本道。中々着かない。そのうち、平地では雨だったが途中から雪になって来た。段々と山間に入ると、積雪が見えて来た。
 介護支援専門員はこんな風景を見た事が無いと、大はしゃぎ。私は、冷静になっていたが温泉に行きたい衝動に駆られる。いつぞやは、冬の真っ盛りに秋田へ飛行機で向かって乳頭温泉に行った。雪が積もっていて道も分からない。
着替える長屋のような施設は隙間だらけで寒く、露天風呂に向かうまでも寒い雪が舞っていた。それでも、雪が積もっていた露天風呂の周辺や枯尾花の円を描いている茎に積っている雪景色が、何とも風情がありそんな風景を思い出したので、そんな風に思った。
 その気持ちの中でも、あの認知症の妻を持っていた夫の息子からの電話内容に塞いだ気持ちが思い出されて居た。先日もそうだったが、彼の事を思い出していると電話があったが、今日も同じだった。嫌だと思っても出ない訳にはいかない。出た。
 「月曜日に時間を取って貰ったんですが、用事が出来て行けなくなったのでまた連絡します。」
 そう言って、切ってしまった。
 ホッとした、時間が稼げる。遠方の娘さんに速達で連絡くれるように言ってあるので、その速達の着く時間が今日の午後だという。午後でも、働いているので受け取るのは夕方以降だろう。弁護士に資産を示す証券類を留置して貰おうと思っていたので、土曜日、日曜日は休みなのでどうしようかと思案していた。
娘さんの依頼が無いと、私は現在何の権限も無い。幾ら、親族が私に全部任せると言ったとしても、あとから個人的によこせと言って来られたら止める訳に行かないのだ。
 それでも、気持ちが楽になった。これまで間、どうしても24時間体制で対応する必要のある認知症の妻の行く末を決めたらいいのだろうと、考えていた。制度的には、誰でも分かる施設への入居だ。
これまでも、それをした経緯があるが、夜間の徘徊などで転倒し病院へ運ばれる、同室の利用者に暴力を振るう、夜何度もナースコールを鳴らす、食事中に暴れて一緒に食事している入居者に暴力をふるうなどの理由で何度も出される。
そのたびに新たな施設を探したが、もう限界。そのうえ、長期入所施設になると、緊急連絡先、身元引き受けなどを要求される。
 それでも、ある程度の方向は見えて来た。見えてた、のではなく、決めざるを得なくなった。本人は、現在24時間対応で穏やかに過ごしている。しかし、金銭が膨大に掛かる。老人保健施設と特別養護老人ホーム、民間の有料老人ホームを具体的に1か所ずつ検討した。打診を開始する積りだ。グループホームは、本人の症状から妥当な線だが、まだそこまでの踏ん切りがつかない。利用者への対応に不信感を持っている。
 一番の心を決めかねる言葉は、本人の
 「私はどうなるの。どこかに行くの。ここを動くのは嫌だ。ここに居たい。」
 「大丈夫、ここを動かないよ。安心してね。」
 その会話は、一体どうなるのか。
 山間をかなり走行して、出発から1時間半。ノンストップと高速道路を使用してこの時間だ。着いてすぐにお話しを伺ったが、夫婦が申立人になるのだが、二人で話をとめどなく話しをするもので聞き役にまず徹して、と思っていたがいつまでも終わらない。2時間近く、居たがほとんど説明時間が無く、それでも事前に勉強していたみたいで、スムーズに終わった。
これから、ご本人の医師への診察と診断書を依頼しないと行けないので、準備開始をする。
 それにしても、これからの社会を描くような相談だった。親族が独居に成り、認知症状が現出し始め、広い家に一人住まいを狙ってか近所の宗教活動をしている人物が支援と言って入り込んで、金銭を搾取し始めた。
親族が年金が入金される通帳を見ると多額の金銭を引き出されているのを発見、追及するとその出入りしている宗教関係者に貸したという。
 そこから、動き出すが、そのキーパーソンは高齢のうえに末期症状を現出している病を抱えて動けない。そのような問題を抱えて、地域包括に相談したのだ。その依頼が、後見を受任できる事が一つの条件だった。うまい具合に当社はNPO法人を設立して後見事業にスタートを切っている。
 夕方、娘さんから連絡があり、私のプランに全面的に支援して貰うこととなった。

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