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トップハート物語(4938)立志伝敢闘編
19/02/19
2012年(平成24年)10月中旬。
 朝一番に面接をした。この汚い事務所では余りに可哀そうなので、隣のイオンモールの中にある喫茶店で、実施した。
 9時半に来た彼は30代半ば。事前に責任者が面接をしているので、情報を貰っていた。しかし、少しばかり疑問もあった。責任者は絶賛に近い評価だった。その前提を信用せずに白紙で臨んだ。これまで、何人も
 「良さそうな人です。」
 との報告で面接を繰り返したが、ろくな人材はいなかった。それも、最悪の人材だった。
 今回も、最初からそういう目で見る事にしたのだ。喫茶室に入って来た彼が私の席の前に座る時にジロっと見て、挨拶は無かった。こちらから挨拶をして、初めて挨拶を返して寄越した。
何だこいつは、という気になった。空手をこよなく愛し、地元をこよなく愛しているという触れ込みだった。近くの事業所が分裂をして、そこで働いていた彼の言い分はこんな風だったようだ。
 「理由がどうあろうと、利用者やヘルパーを連れて独立する姿勢が許せない。余りにも酷い遣り方に私は迎合せずに、どんな状態になってもそこで残って支えたい。ただ、仕事も無くなったし経営者からも時間のある時に他で仕事が有ればやってくれと言われているので。」
 と、言うわけで登録ヘルパーとして希望して来たのだ。
 それに対して私は、
 「当社の基本的な考えからすれば、登録やパートで希望して入って来て後から社員にしてくれと言われてもそれは出来ない。その考えは恰好がいいし立派だ。しかし、これから働いて生活を支えて行くのにそんな恰好だけでは遣って行けない。社員として希望するからそれで応募して来ないと、いつまでも身分は変わらないようになるが、それでもいいか。今は男性社員が欲しいが充足されたら社員の採用はしないという事だ。自分の都合で会社は動かない。」
 そう言い伝えたところ、責任者が持って来た返事は
 「私はそこまで会社に尽くす積りは無いので、社員で応募したい。」
 そんな出だしだったので、言葉は格好がいいが直ぐに変るという事が懸念された。
 一応の話を聞いた。当社の説明をした。
 「自分は空手が主で将来道場を持ってそちらに専念したい。仕事は従です。ただ、仕事も自分の給与以上の仕事をして必ず結果を出しています。これまでも・・・・」
 と、滔々と実績を述べた。
 「当社の業務は、介護や障害者支援だけではなく当然営業や教育などの仕事も展開している。男性の仕事は介護では埋まらないので、そういった仕事をして貰って収益を図って貰う。」
 そう言って、具体的に業務内容を話した。
 出来るかどうかを問うと
 「営業や講習を担当するとケア実績がないと将来介護福祉士やケアマネジャーの受験が出来なくなる。」
 「そんな事を今までもいう奴が居た。営業できます、何でもします。そう言って置きながら、それではと言うと営業していたらケアが出来ない。誰が一日中営業をするように言った。ケアが主だと言った筈だ。その合間にそのような事をして貰うと。遣らない奴は、さもそれが全部のような事を言うし、あれがあったからこれが出来なかったと。ほんの数分で出来るような業務を一日中か掛ってやったようないい訳をする。営業は出来ます自信ありますと言って置きながら、遣ってくれというと全くやらない。外に出て、サボって帰って来てどこも不在でしたと言う。嘘をつく人間はみんなおんなじ言葉を吐く。」
 頷いていた。
 「ところで、いくら欲しい。」
 「手取りで20万円は欲しい。」
 「手取りで20万という事は総額25万程度だ。別に構わないですよ。聞きたいのだが、給与以上の働きを必ずすると言っていたが、どうやって25万円の利益を上げる。その手段を教えて欲しい。自分として、この介護業界で今考えられる会社に貢献出来る事を教えて欲しい。」
 「。。。いや。今すぐではないです。」
 「営業も自信あるし経験もある、と言っていたがそれじゃ営業をして自分の仕事を確保してその実績を示してくれないか。」
 「。。。。」
 「だれでも、簡単に口に自信があるとか何でも遣りますとか言うが、これまでそれを示した人はいない。みんな逃げて行くか、面接だけで辞退すると言って来る。」
 そのほか、質問を聞いたが理念とか福祉に入るきっかけなど質問して来た。マニュアル通りの質問か。
 9時半から2時間の話は、そんな事で終わった。


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