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トップハート物語(4870)立志伝敢闘編
19/01/14
2012年(平成24年)8月下旬。
 いつもと違う、えらい剣幕に戸惑っていた目をしていた。本来なら、自分が管理者ではない。居宅介護支援事業所の管理者兼ケアマネジャーだ。しかし、お前しか頼る者が居ないのだと言いたかった。
その為に、異動してケアマネジャーとしての利用者がゼロにも拘らず、給与は以前と同じ金額を支払っている。その金額は多額だ。その生み出す原資は無いのだ。それを実質的な管理をして貰うのに阿吽の呼吸でお願いしているのだ。自分はこれだけの業務だというのだったら、当然自分の給与は自分で稼げとなる。
始まる前の意欲とは裏腹に、全く営業らしい営業はしないので利用者は生まれていない。そうなると、一体何をして仕事とするのかが問題となる。
 そんな思いをぶつけたので、戻って再び考えたのだろう。新規で2ケース依頼が来ていたが、ヘルパー不足でどうしようもなかったのを何故か、
「自分たちで切り抜ける。」
と言い出した。
無理をすると続かないのを分からないのだろうか。
 朝も朝、5時過ぎに認知症を持つ夫から電話があった。いつも、覚醒状態ではなく、ヘルパーが来ないとか食事はまだかとか、ひどい時には作り話で人を貶めることを平気で言う。電話には出なかった。留守電になった。直ぐに聞いた。
 『転倒してポータブルトイレに顔をぶつけた。血が出て119番に電話したが出なかったので、介護事業所に連絡したけれど出ないので、誰か手配して貰って治療して下さい。』
 そんな電話だった。
 口調ははっきりして、いつもより元気だった。擦り傷でも痒くても119番するので、もう長年呼んでも救急車も来ない。放って置くと、朝の援助の時にヘルパーステーションから連絡があった。
 「出血は止まっていますが足ふらつくとか頭が痛いとか言うし、病院に連れて行ってくれと言っています。どうししたらいいですか。」
 通院を依頼したが、人手が不足しているのでと断られた。仕方がなく、傍にいたNPO法人実質管理者に対応を頼んだ。
しかし、その家には認知症の妻が居る。夫を通院に連れて行くという事は彼女が一人になるという事だ。あれこれ手配して、やっと一人捕まえて見守りを頼んで通院をNPO法人にさせた。その通院先から報告だ。
 「通院に行ったら外科では処置するほどの傷ではないので診察は必要ないと言われたのですが、認知症の妻を持つ夫は頭がふらつく痛いと言ったので脳神経外科だと言われました。脳神経外科に行ったのですが、予約でいっぱいで今日の診察は無理だと言われました。どうしますか。」
 「どんな様子ですか。」
 そう聞くと、利用者に聞いたようだった。
 「もう帰ると言っています。特別吐き気もないし。」
 一件落着だ。
 午後から、市の連合の商工会専務理事との懇談が予定されていた。その資料を創りだした。あれこれと準備して網羅しても相手が、全く興味がなければ無駄だと気付いたので、最低限の資料に留めた。
 それでも、あれこれと話をする内容を考えた。何しろ、私が市にお願いして商工会とコラボ出来るようなプランを提示する事になっているのだ。市が仲介役なので顔を潰す訳に行かない。プランの中心はソーシャルビジネスだが、それを理解するにはそれに携わっていないとできないものが多い。それを分かりやすくどう説明するかだ。それに苦慮した。
 受付の方が出て来たので、窓口となった係長に面会を求めると、
「外出中です。」
とい言う。
専務理事直截にお願いすると、やはり外出中だという。そういう対応かと直ぐに帰ろうとした。エレベータの前で、呼びとめられた。不在と言ったが居るというのだ。一体どうなっているんだ。机の配置を見ると、フロアの奥に見える位置に専務理事は座っていた。一体どういう思惑で居ないと言ったのが、聞きたかったが逆に
 「本当によろしいのですか。外出じゃないのですか。お忙しいのに。」
 と、いう皮肉の言葉が出た。 
 専務理事にも同じ言葉を吐いたが
 「そんなことは無い。私は暇だから。」
 そう言って初めてお会いした。
 最初は雰囲気が悪く、横柄な態度で居づらかったので直ぐに本題を話し始めた。当然のことだが、
 「NPO法人とはいえ、特定の事業所を各商工会に紹介する訳にはいかない。」
 そんな言葉がたびたび出たが、私のアイデアに対して賛同するようになり、市役所退官して間もないので、紹介者の市の職員や私がお世話になっている介護や支援の課長クラスの方の名前を聞き
 「おたくは本当に良い人材との付き合いをしている。」
 そう言って、評価をしてくれて、
「大ぴらには出来ないが、機会が有れば力になりましょう。」
と言ってくれた。
回りまわる付き合いによって、私のお付き合いしている方の信用力が改めて認識できた。


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