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トップハート物語(4860)立志伝敢闘編
19/01/09
2012年(平成24年)8月中旬。
『今、入浴介助からもどりました。福島はところのより、大雨が降ったようです。ここは、埃止めくらいかな?雨が欲しい・・・畑の野菜が死にそうです。愛情こめて作ってます。 』

 老人に聞いても、初めての経験と言っていました。明け方2時過ぎから断続的に雨と雷が猛威をふるっていました。ヘルパーさんは家が冠水で出られず、利用者は助けを求めて電話を掛けてくるし。緊急対応の訓練の重要性を改めて認識しました。

 もうひとり、先日同行した利用者。京都の「清明神社」へお盆にも拘らず、行くと言って出掛けた。
 引き籠りで、自殺願望が強くうつ状態の時間も時々あり時にパニックになるという新たな利用者。NPO法人新規事業所が打診を受けて居ながら、なかなかヘルパーが決まらずに放置していたら、大手事業所が担当する事になり、慌てて当社も受ける姿勢を示したのでコラボレーションとなった。
先日当社として最初のケアをした。楽しかったようで、
「外に出るのが不安で人混みが嫌だ。」
と言っていたのに、何とラウンド1に行ってカラオケなど楽しんだようだ。
その新人同行者はカラオケが大好きで一緒に楽しんだのが良かったのだろうか、
 『利用者が当NPOに全部頼もうかなと言って来ています』
 と、管理者からメールが来た。
 そして、数日後二度目が日曜日、何かパワースポットに行きたいと希望が有ったのだが、その場所が私が今年のお正月に私が訪問した神社なのだ。
 緊急事態に対応するために中断する。

 気付いた時には雷と激しい雨音が意識を高揚させていた。特に、雷は恐ろしいくらいの激しく大きな音を立ててこれでもかという位に落ちていた。ついに、電気が止まり暗い中での不安感が起こって来た。
しかし、電気の方は10分程度で復旧をした。私が気付いてから2時間は鳴り止まないし雨は一向に止まない。いつものように、起きて野菜ジュースを作っている時に電気が消えたのだ。改めて作って飲んで、出勤の準備をし始めると介護管理者から電話だった。
 利用者からSOSの連絡だ。特に心配だった独居で寝た切りの利用者への援助に出ようとした彼女は、自分の家の周りも川の氾濫で出られない事を知った。私も急いで事務所に行って対応しようと思ってマンションの階段を下りたが、最後の階段10段くらいが途中から消えて水没していた。
いくらなんでも、これでは無理だと観念した。一旦部屋に戻って水位が下がるのを待った。不安な利用者は心配だが、出られない。30分もゆっくりして居られず、小降りになった雨の中に身を投じようとしたが靴が無い。普段使用している靴を水の中に入れる訳に行かない。
 普段でも長靴は持っていないし、履かない。靴箱を探したがみんな新しい余り履かない靴ばかりで、先日、古い靴を捨てたばかりだ。スリッパを履いて出掛けて事務所で履き換えればいいと思った。
スリッパを探すが見つけたのは片方だけだった。それでは話にならない。ホテルから頂いて来た室内で履き替えるスリッパが有ったのでそれを履いて階段を下りた。裾を巻くって、深いところは脛辺りまで来ていたが、大分水は引いたようだった。
あとから、新聞やニュースで知ったがこの辺りは車のタイヤが半分以上隠れるまで冠水していたのだ。
 利用者宅の冠水と聞いた時には、信じられない思いがした。地下鉄の入り口や通路は膝上までの冠水だった。9時に約束していた新人が来るかどうか掛けをした。何しろ、雨の中で有るし彼女が住んでいる地域がニュースでは歴史的な豪雨という事で1時間100ミリだという。
サービス提供責任者などに連絡し、今日の予定を変更して勉強する同行を取り止めて被害のあった利用者宅の後片付けなどに派遣する積りだった。何人か候補を挙げて貰って、そこまで連れて行くことにした。
果たして、時間前に彼女は来た。ホッとした。精神や技術面の評価は後にして真面目さが一番彼女の持ち味だ。自分でも言っているので、それを実践した格好だった。
 直ぐに誘導して利用者宅に向かった。床下浸水のお宅だ。私が担当ケアマネジャーをしている。訪問看護管理者から電話が有った。
 「事務所の周りが冠水していて車も稼働できるかどうかわからない。今日の予定は時間通り行くのは難しいが遅れて行きます。」
 そんな連絡だった。
 道は大丈夫かと聞いて来たが、私が同じ利用者宅に向かっている時にはもう水は見る事がない。それほど、それぞれの地域で全く異なる傾向を示している。
利用者宅に着くと、驚いた。門扉の周りにあったプランターは見るも無残な姿であちこちに散乱していた。部屋に入ろうと上がりかまちを踏むと絨毯が濡れている。その僅か上の畳は何とか乾いている。
聞くと、床下浸水だったというのだ。電気が止まっている。中は暗くて顔が見えない。認知症を妻に持つ夫の家だ。ヘルパーさんが来て耳元で告げた。
 「私の家も凄い事になっていましたが、利用者が心配になって自転車を水の中で押しながら到着したが、外に聞こえるような大きな声で何度も『腹が減ったいつになった飯を食わしてくれるんだ』と怒鳴って。本当に悔しいなら情けないやら。」
 これほど心配して、自宅の事態を放置してでも来るのは認知症の妻が心配だからだ。この我儘夫など放置してでも妻を助けたいとの思いが有るのだ。本当にこの夫はどうしようもない。
 停電の原因は掘りごたつの装置が冠水した事に有るのだ。直ぐに電気屋を呼んで復旧する事を最優先した。その間、少しの間でも灯りを確保しようと百円ショップや百貨店を巡ったが、みんな冠水で開店はしていなかった。
街中が暗い。そのうち、運転しているNPO法人常勤理事の家族が仕事に行けないというSOSがあり、その方面に娘を行かせて私は銀行にてヘルパーさんへの振り込みをしていた。
 大きな問題は無く1日が終わった。

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