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トップハート物語(4807)立志伝敢闘編
18/12/03
2012年(平成24年)7月初旬。
そうこうしている間に9時になった。9時半から求職者支援講習の講義をしないと行けない。少し離れた市民会館で行われるのだ。徒歩で15分。今日の講義は「労働・安全衛生・健康管理」である。
事前に情報で生徒の態度が悪いと聞いていた。就労支援とは失業状態にある求職者に税金で研修を行い、資格を取得させて就労に繋げようとするシステムだ。その間、ほとんどの受講生は生活資金として毎月12万円を受け取っている。
その生徒たちの態度はことのほか悪い。毎回いろんな問題が発生する。先日も他の教室を担当したが、特に若い女性の態度が悪く座る姿も下着が丸見えの座り方でそのうえ授業中は携帯電話を離さない。
 そんな者は全く無視する。しかし、無視できない講師もいて排除するように事務局に言ったり、注意してイザコザになったり。無駄な労力を使い不快な思いをして結果が得られなかったら徒労に終わる。
そんな事をしていても、他のまじめな生徒に何の益にもならない。私は必要な人材がこの業界でも当社でも生み出せればいいと思っている。多分、こいつらはハローワークの面談の時には調子のいい事を言って真面目そうにふるまってふるいをくぐって来たのだろう。そのように、実習先でも多分仮面をかぶって調子の良いように振舞う筈だ。
 さて、そのような事を聞いたのであまり熱心に準備をしていなかった。何しろ、意欲ある人以外は引っ張る気持ちがないので準備などしているのがもったいないと思っていた。
少しの時間だけ費やして、どのように進めて行くか全く頭にない。9時半からのスタートだ。最初の30分は、これまでで一番ストレスを感じた事をお互いに話合う時間を作った。これで、雰囲気が出来たのかその後は全く違和感もなく授業を進めた。
前評判とは異なって態度も立派部類に入っていた。
 労働問題を、事例を挙げて話をした。労働基準法、労働災害などの事例だ。2時限目は最近の求人折り込み広告を使ってその内容の見方を話した。社会保険完備と書いてあるものや何もそれがないが時給や日給が高いもの、処遇改善加算金の配分が書いてある事業所や書いていないが賞与年3回と書いている事業所。
勤務体系のシフト制やローテーション制の意味。特養、高齢者住宅、グループホーム、デイサービス、介護派遣会社、ホームヘルパーステーションなど沢山の種類の業態について話をした。
 3時限目は、その情報を踏まえて自分たちがこれからこの業界に入って不安に思う事などをグループワーク。それをレポートして貰った。昼食の休憩を挟んで4時限目は、各種労働、安全、衛生関係の各種団体や行政が出したそれらの対応情報を提供した。
特に腰痛などの対策を海外のノーリフティングポリシーの実践と日本の遅れている制度の比較など。5時限目は労働者災害保険適用となった介護関係の事故事例を10例ほど話をしてその対策や結果など披歴した。
 6時限目は、男性労働者に対する評価報告や現在の労働環境の問題点を、特に女性特有の感情が問題視されている職場内の人間関係の悪化で退職してしまう現実。3年以内に8割の人がこの業界から去っていく現実。
労働安全衛生法の考え方。健康管理についてなど話した後、30分程度でこの卒業した後の自分の計画や夢を一人一人レポートして貰って提出して今日の実質6時間の授業は終わった。グループワーキングやロールプレイ中心の私の授業は受け入れられているので、生徒の態度もすこぶる良かった。
 何人かの相談を受けたり、残って長く話をしてくれたり。
 「佐藤先生の人を引き付ける魅力は何処にあるのかじっと見ていました。」
 などと褒めてくれたり。
 これからの仕事をどう取り組んでいくか、以前相談に来た生徒が
 「先生の言うように実行したらすっきりしました。やはり、動かないと駄目だという事が分かりました。」
 そう言って、長々とあれからの自分の行動を報告してくれた。
 夜になって、昨日に続いてあの30代の障害を持っている女の子から電話があった。いつものように、長い話を聞くだけだったのだが、
 「自立支援の責任者の方が、佐藤さんは好き嫌いがはっきりしているから嫌われたら大変なことになる、と言っていましたよ。」
 と、言われてそのように思われているのかと認識を新たにした。
 また、NPO法人の新規居宅支援事業所の申請時に株式会社を退職した高齢社員がNPOの常勤監事になっているのだが、株式会社を退職したからNPO法人も退会したと勝手に思っているので、
 「別法人との認識を常に持つように。」
 と、再度メールした。

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