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トップハート物語(4760)立志伝敢闘編
18/11/09
2012年(平成24年)5月下旬。
やらねばならない事が重なっているが、出来るだけ動いて処理する。最初は、介護雇用プログラムの関係だ。6月1日から採用する予定で大手人材紹介会社から紹介された女性を、事前の能力を計る為に臨時雇用をしていた。
以前のように、ただ履歴書や本人の触れ込みだけでは信用出来なかったからだ。何しろ、採用してしまったら最低でも4カ月間使用しないと行けない。ある程度能力のある者だったら、説明をして自主的にして貰うのだが反対に何も出来ない者だったらずっと着いていないと仕事が出来ない。
同じ給与157000円を支払う訳だから、能力があった方がいい。
 その目的で、時給1000円で、研修センターで使用している者が、責任者の報告では半人前だというのだ。
 「まず、暗いです。話しも人前では出来ないし、バイクも乗れないから移動が出来ない。パソコンも出来るなんて言っていないと言うし、やれるのはコピーだけ。このままでは事務作業は無理です。」
 そのような言葉を聞いていたので、どうしようか迷っていた。
 本人が明日休みなので社員契約としての初出勤日になる翌月1日はどうしたらいいのかと、責任者を通じて聞いて来た。研修センターのあるビルに説明に行く。事務所に入ると、目の前のカウンターの受付の席に彼女が座っていた。
私がドアを開けて入るが全く私を見ようとしないで、出来ないパソコンに向かってジッとしている。カウンターの中に入り彼女の横に行くが、それでも全く無視している。前に来た時も同じだ。
この態度に、頭に来た。それでも、奥に入って責任者にあきれたという仕草を示す。責任者と話しをしていても、全くこちらを見ようとせず微動だにしない。
 責任者が声を掛けて、相談する部屋に来るように言うとやっと立って来るが私を見ても挨拶もしない。席に座らせて
 「今日は、6月1日からの件について意思の確認をしに来た。加えて、仕事の説明をしたい。その前に、私が来ても無視するとはどういう了見ですか。沢山のお客さんが来る。そんな態度されたらどうですか。そして、私と会っても何の挨拶もない。仕事とかそれ以前の社会人としての常識がないのですか。それなら、当社で働くのは無理ですね。少なくても、人を相手の業務です。性格とかの問題では無く、社会人としての常識をわきまえているかどうかです。受講生やそのほかの多くのお客さんが来る。その方達が入って来て、無視されたらどうですか。自分だって、初めて事務所に働きに来てみんなが無視して居たらどう思いますか。」
 済みませんとは言ったが、本質的にそのような性格で生きて来た。
最初の面談でもそう思ったが、何とか再生しようと思っていた。何かが作用して人生の歯車が狂ってしまったのだろうと思っていた。だから、訓練で何とかなるだろうと思っていたが、責任者が匙を投げてしまっていた。
 「最初に確認したい。この4カ月の研修を終えて資格を取ったら介護の仕事をするという意思を持っているのですか。」
 「・・・・・挑戦したいと思います。」
 もじもじして口ごもって、やっとそれだけ絞るように言った。
 「この仕事はコミュニケーションを重視する業務です。デイサービスでも特別養護老人ホームのような仕事でも、ましてや1対1の訪問介護でも、全く何も話しをしないで務まりますか。他人が来ても挨拶もしない無視してそっぽを向いていて仕事は出来ない。出来ないどころか、研修の段階で帰ってくれと言われる。施設での研修はケアの仕事は出来ないのでコミュニケーションが主体となって、1日8時間を過ごす。利用者と話しをして下さいと言われて、話しが出来ますか。無視してずっと立っていただけでは帰れと言われる。卒業など出来ない。この研修期間4カ月は正社員として給与が支払われる。そのほかの経費のほとんどが税金で賄われる。沢山の人たちが資格を取って仕事をしたい。手当が出るから4カ月間だけ我慢するなどという気持ちを持っていては迷惑だ。終わったら介護の業務に就く意思があると誓約書を出して貰う。当社は、終わればその業務を斡旋する。」
 じっとして何も言えない。
 「うちだって委託を受けて就職させなかったという事になったら、実績報告が出来ない。来年の受け皿として失格になって仕舞う。あなたの一時的な報酬を得るために時間と経費を使う訳に行かない。どうですか。介護の仕事をする意思がありますか。」
 返事をせず、ジッとしている。

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