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トップハート物語(4711)立志伝敢闘編
18/10/14
2012年(平成24年)5月1日。
 11時半に喫茶室を出て、利用者宅に向かった。認知症を妻に持つ夫だ。12時の約束だったが、既に訪問看護は来て居て自己導尿指導の最中だった。暫く、隣の間で待っていた。声が聞こえる。
指導する看護師の柔和なイメージと違って、厳しい叱責の声が聞こえる。何度も何度も声を掛けて、完全に終わる。言われている事が出来ていない。もう退院して2週間以上経っている。
当初は医療保険で指導に入っていたが、今日からは介護保険の使用となる。1時間に亘る指導と叱責とケアカン。我儘し放題で、自分の思い通りに行っていたのだが、この変更した病院からの訪問看護師によってその甘い考えは打ち砕かれたかに見えた。
 脳出血で緊急入院して、幸い麻痺が残らない状態だったがリハビリを受けない。どんなに指導強制されても受けないしない。救急病院からリハビリ病院に転院したが、リハビリメニューをこなすとかの問題では無く、ベットから一歩もおりない。
拒否していた。一旦救急病院に戻されて、再び他のリハビリ病院に。同じ態度でついに匙を投げられる。麻痺はないとの診断があるのに、動かない。在宅でリハビリをするとの約束で退院したのにも関わらず、全く拒否してベットから出ない。
段々と、体全体が拘縮してダメになって来ている。ケアカンでは、
 「私が何度お願いしても、ヘルパーさんが外に連れて行ってくれないから動けない。」
 などと、人のせいにするのが常套句。
「明日から、ベット上でも手足を動かし、普段でもベットから下りて動いて頑張る。」
などとケア会議参加者の前では綺麗事を言う。
ところが、実際は全く拒否してしない。しかし、誰もいない時には動いているとの情報もあった。訪問したヘルパーさんが、
「冷蔵庫を開けていたのに遭遇した。」
とか、動いている処を見ている。
人が居ると、ベットから起きずに好き勝手なことを言って動かないで、排せつも処理して貰っていた。
 ところが、尿道炎になって環境は一変した。自己導尿を指導する為に入院先の訪問看護を依頼した。これまで、訪問看護は入っていたがその管理が悪くて尿道炎になって仕舞った。
バルーンの余りの汚さや臭いにデイサービスなどからクレームがあったが何もしなかった。その衛生管理の悪さで、とんでもない事になった。何のために訪問看護が高い報酬で入っていたのか。
それを思っていたのでいい機会と思って、代えた。それは功を奏した。全て自分で遣るという基本姿勢で臨んだ新たな訪問看護の厳しい指導で、立ち上がり終わった後の尿の処理など自分で捨てに行くなどの動作をゆっくりであるがこなしていた。
 余りの変化に驚いた。ベットからの立ち上がりも俊敏に出来ているのだ。何度も叱責をされて、泣き出す場面もあったが無視されるので効果が無いと直ぐに泣き止んでいた。
認知症の妻が驚いて静かに見ていた。時々見せる我儘な一面も即座に否定されていた。自己導尿が朝うまく行かないので、その点も叱責されながら行っていたが、出た尿量が700ccと大量だった。
 「うまく出来ないと、1日で膀胱炎になるよ。濁っていたし、朝うまく出来ないからそうなっている。きっちり出来ないと駄目だ。」
 足がむくんでいた。当初は30分で大丈夫と言っていたが、足浴とマッサージで足のむくみを取る事も必要と思い、点数は不足しているが放置する訳にはいかない。
 「整形外科に行ってちゃんと診て貰っているの。」
 毎週整形外科に行っているが、内容がずさんなのだろう。一度着いて行ったが、全く検診せずに問診だけ。話しをとことん聞いてくれるので、立錐の余地も無いほどの盛況であるが、お年寄りの医師で何も出来ないのが分かる。
訪問看護といい整形外科といい選択するのは自分の我儘を認めてくれるいい加減な医療関係先ばかり。これまで、多くの医者に行ったが断られるのが膨大で、その医者の方が勿論正統だ。
 リハビリもする事になり、少しは改善しそうな感じだった。その間、コジマ電器だという者が来た。ベット上で通販や工務店に電話して必要の無いテレビを3台も注文したり、高価な1万円もする梅干を頼んだり、入れないのに50万円を掛けてお風呂を修理したり。
訳の分からない行動があった。それは、自分のお金だが、当訪問介護は点数の不足分に対して毎月10万円程度切り捨てている。先月の実績も夫の入院で妻のデイとのコラボで、24時間体制で30万円以上介護保険を超えている。年金だけなので支払えない。それなのに、勝手に電器屋さんを呼んだ。
 使えないのに、パソコンを修理。歌えないのにカラオケ設備を修理だという。一旦、引き取って貰ったがまた来るだろう。こんな性格の夫に訪問看護の管理者は強く言い聞かせていた。

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