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トップハート物語(4705)立志伝敢闘編
18/10/11
2012年(平成24年)4月下旬。
処が、
 「うちだって貧乏で、育ちなんて良くないです。息子は3人居ますが2人が結婚していない。そのうちの長男はどうかなと思ったんです。6000万で買った家に住んで居ます。ローンは1800万円まだ残っていますが、堅実に返せると思います。薬剤師をしていてそれほど多くの収入ではありませんが、ちゃんと働いています。次男は無職で、外にも出ないで家の中でパソコンを使って投資などをしています。家のローンは私の名義で私も年が行っているので長期は無理で長女の名前を借りてローンを引き継いで・・・・」
 などと話し始めた。
 あれほど、自慢のネタ多かったのだが雲行きが怪しくなって来た。これほど、自分のマイナスを開けるのはどうしても息子の嫁に欲しいのだ。どこに住んでいるのかを聞いたが、馴染みの無い名前で何度も聞き返すとやっと言う。
隣の県のまだ郡の中の町で、造成した不便な位置の一角に住んでいた。確かに坪数はあるが、多分バブルの時期に購入したのだろう。これで、フィナンシャルプランナーの名が泣く。
現在の売り出している中古物件の価格を調べると3000万程度だから、購入価格の半額だ。計算すると、あと15年程度毎年150万円を返済しないと行けない。
 NPO法人常勤理事は年収は高額だ。その彼女は多額の預金を持っている。日頃は使う事も無く、エステに多額を使っているようだが、それでもたかが知れている。それを持って行かれては困る。
 「少し、遠いようです。」
 「通勤するならそんなに掛からない。山を超えれば直ぐに来られる。」
 ipadで確認する。電車だ1時間半。車だと48分。
 「遠過ぎますね。」
 「ここに営業所を出したら、私も一緒に働ける。」
 そんな言葉ももう耳に入らない。
 「あとは本人がどう判断するかです。」
 それで話しは、私し的には終わった。
 食事後、新人社員に運転をお願いして新規利用者へのアセスメントに行った。
 その同行の市民後見人養成実習生に対して、
 「本来は個人情報の最たるもので、関係ない方が立ち会うなど考えられない。しかし、利用者の同意を得て勉強させて貰うので後ろの方で見ていて下さい。」
 「分かりました。何も言わず小さくなって端っこに居ます。」
 そう言っていたのだが、とんでもない人間だった。
 アセスメントの途中で口は出すが、段々と自分が主体のようになってしまっていた。しかし、利用者は話しをしたいタイプで喜んで話しの中に入っていたので黙っていた。
 この利用者宅に向かう車中で議論になった。フィナンシャルプランナーなのにどういった知識なのかを疑った。
 「これからの日本は悪くなる悪くなると佐藤さんは悲観的な考えですが、ヨーロッパなど日本より悪くても楽しく暮らしていますよ。」
 「何を都合のいい事だけ取って話しをしているんですか。日本より財政の悪い国ってどこですか。有りませんよ。それに、ヨーロッパの社会資本、蓄積した資本、それに醸成された奉仕の精神など全く日本と異なっています。インフラだって何百年も投資した蓄積がありますが、日本のインフラ整備はどうですか。ヨーロッパ諸国の工事費の何倍も掛けて、多くは政治家やどこかに消えてしまっている。下水道率だってどうなっているのか分かりますか。何百年前の設備をまだ使っているヨーロッパと高々数十年の投資で都市部だけしか整備されていない日本。教会を中心とした寄附やボランティアで支えている底辺層に対する対処、日本はどうですか。生活保護に群がって、出すのは嫌だが貰うのは人を騙してでも。国会議員はこんな世になっても、自分達だけは減らさないどころか立派な宿舎を作って世界一の給与を得る。この地区だって、破たんしそうなのに議員報酬は日本でも一ケタ台。」
 「そう言っても、ここは人情の街でいいところも沢山あるんですよ。」
 「何が人情の街ですか。人情のある人たちがひったくり日本一、車上荒らしや自転車泥棒、高齢者虐待やホームレスなど日本一だし、生活保護者は一ケタ他と異なる。公務員天国で借金だらけ。市民は何も言わず、自分達もおこぼれに預かろうとする。おかしい、変えようとも思わない。それが日本のお荷物となっているのが分からない。」
 彼女が言う色んな詭弁を次々と打ち砕く言葉を吐いたので、余りの激しさに驚いたのかそれ以降、言葉を余り吐かなくなった。

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