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トップハート物語(4644)立志伝敢闘編
18/09/06
2012年(平成24年)3月下旬。
 朝一番で話しをしたいと、大阪市新規事業所の新人社員からメールが来た。昨夜の事だ。管理者では無くて、もう一人の若い20代のシングル社員からなのでおかしいと思っていたが、直感で退職する意向だなと思った。
 9時半に、いつもの隣接したイオンSCの2階丸福珈琲店で向かいあった。管理者では無く、もう一人の社員が中々話をしないので、用件を促したので口火を切った。管理者の方が実は2歳ほど若い。
この若い、何の経験も無い者が頑張っているのだ。その頑張りを超えている業務が入って来ている。負担になっているのは分かるが、と思って聞き入った。
 「私は、何も出来なくて書類関係は管理者が遣っていて、私は書類を創る能力も無いし、ケアに入りたくても社長にダメだと断られるし何の役にも立っていない。このまま、居ても仕方が無いので他に行ってケアをどんどんして自分の力を高めたい。」
 「何を言っている。お前は2級を取ったばかりだ。どんなレベルで居ると思っている。一番最低なレベルだぞ。それを知っているのか。今来て居る業務は、技術的にそんな何も経験のない者が出来るようなレベルでは無く厳しい。お前が行って何をするんだ。」
 「同行くらいはしたいと思っていた。」
 「いいか、ヘルパーさんと管理者が行って、そのほか引き継ぎの人が居てそんなに大勢の人が利用者宅に入って良いと思っているのか。それに、お前が出来る訳でもないし、ただの見学だ。そんなもの許されると思っているのか。自分の勝手な考えでこの仕事をする事は出来ない。常に相手の事や相手の立場に立って物事を考えないと。」
 「それでも、遣ってみたいんです。」
 どうしようもない、自己中心な考えだ。
 「俺は会社を経営している。お前が何も知らずに行って、相手は受け入れてくれると思うか。お前がダメ出しを受けたら、折角依頼が来た仕事はおろか、二度と依頼は来ない。そういった事を考えた事があるのか。」
 「分かっています。それでも、他の一緒に入った人はもう身体介護などをしています。私もあのように成りたいんです。」
 「いいですか、彼女はこれまでの事業所に配属されて、比較的軽度の業務から段階的に入っている。新事業所では限られている業務の中で、貴方が出来るものがあるのか待っている。その営業をしたら良い。新規の中に自分が入る仕事があるかも知れない。今の段階で、何をするかというと営業や資料作成など、または管理者の仕事のサポートで出来るものがあるだろう。それを手伝って、覚えればいいじゃないか。ヘルパーしか出来ないでは、これから遣って行けなくなるぞ。座っているのが嫌だ、机に向かっているのは嫌だ、これから自分は介護福祉士の資格取得やケアマネジャーをしたいと言っている。全て勉強だ。その勉強が嫌で、どうしてそれになる事が出来る。パソコンの操作や情報を読む事など、大変だが少しずつ覚える事も仕事だ。」
 「それは、分かっています。それでも、他の事業所に行ったらケアの仕事をさせて貰える筈です。」
 「そんな事当たり前だ。それでいいのか。何も出来なくて、行けば駒のように使われて、何も知識も無く家事援助は出来ます、の調理は得意です、のと言って、これから通用すると思うのか。それだったら、やればいい。今来ている利用者に入るか。24日の知的障害者の9時間ガイド遣るか。」
 「遣ります。」
 「前に入ったOだが、本人に断られた。どういった理由か分かっているだろう。」
 「分かっています。ドアを開けてあげなかったからでした。」
 「それじゃ、公共交通機関の割引をどうやって利用するんだ。分かるか。」
 「分かりません。」
 「お前の資格では出来る事になっている。誰に聞くんだ。」
 「本人に聞きます。」
 「いいか、ドアを開けないだけで断られた。どうして、ガイドヘルパー出来ているお前がそんな事を聞くのか、利用料を支払っているのにとキャンセルされたら、うちの損失だ。社員がそんな事で良いのか。重度障害者に朝支援をしている。そこに入るか。」
 「入ります。」
 「分かっていると思うけれど、体重は100キロ近くだ。業務がまず、ベットから車いすへの移乗から始まる。大丈夫なんだな。」
 「はい、やります。」
 その顔は、蒼白になっていた

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