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トップハート物語(4510)立志伝敢闘編
18/06/28
2011年(平成23年)12月中旬。
 冷たい雨が降っていた。いや、私の生まれた東北地方ではこんなの冷たくない。私も弱くなったものだ。
朝10時半に社会保険労務士が来る事になっていた。その前に、銀行のATMに行った。隣のSC内にあるのだが、歩くのも嫌に成るほどの雨嫌い。傘をさすのも嫌なのだ。処理する必要のあるものがあって仕方がなく、歩いて行った。
流石に空いていて、直ぐに終わりいつものように4階まで階段を登った。登った処に、ベンチが幾つか置いてある。そこに座って息が整うまで休むのだが、ひとつひとつにそれぞれの初老の男性が座っていて空いていなかった。
仕方がなく、移動して他のフロアに行って休もうと思ったが、全部同じ状態だった。
 あの日を思い出した。まだ、ポリテク埼玉に入る前に就職活動をしていた。どこの公園に行っても、駅のベンチも全て中年男性で一杯だった。デパートのベンチも、図書館も。それぞれが、それぞれの位置が決まっていたような感じだった。
 日本のこれからは、決して明るくない。どうやって生きてくのかが重要なテーマだ。それぞれの人達が人生を背負って行かなければならない道は、途中で無くなっているかも知れない。
私たちの世代は、あの生き生きした中で生きて来た。将来に何の不安も無かった。その代わり、一生懸命に働いた。働く意欲があり、道徳心も兼ね備えていた。何も求めず、一心不乱に働けば適切な評価をしてくれてそれなりの給与が貰えていた。
それが、今やどうだ。そんなモノはない。自分で騙してでも取りに行かないと得るモノがない。人間のこころの汚さが目に見えて来る。
 10時半ぴったりに来た。いつも、相談に乗って貰っているような状態だ。色々人事の件や助成金などの申請をお願いしている。今日の業務は、新たに採用した人材の諸書類の処理だ。
そのうえで、ここ1年以内に採用した人材の助成金申請だ。その処理をしながら、人事の相談に乗ってくれる。最近の事例。30代男性社員が、パソコンに入っていた重要なデータ各種を消し去って行った。
少しは出来ると思って、初期化してしまったのだ。そのうえ、私のパソコンに入っていたデータを消すという荒業をして行った。つまり、遠隔操作だ。そんな事や、勤務時間が規定に不足していながら夜間の割り増しだけ要求して来る女性社員。
 最近知った、
「子供が小さいので早く帰りたい。」
と言って居ながら、実は飲みに歩いているという情報がある新入社員。
 「佐藤さんの気持ちを悪用する人がいる。家庭の事情などと言って、規定の6時より早く帰って、5時過ぎて仕事をした時に超過勤務を要求して来る人もいる。悪用する人がいるから注意しないと。」
 そんな話や、障害児のお子さんを持っている方を送り迎えがあるので規定より、月間50時間程度少ない勤務でも最低保証16万円を支払っている事についても、
 「本当に大丈夫なんですか。これでは月額120時間にしかならない。週休二日制になっていて、このまま行って土曜日に出たとか日曜日に出たとか言われて、休日出勤を要求される事もありますよ。」
 そんな人間ではないと、自分の信じる心を信じて返事をした。
 そして、先日会った他社の社長の話しになった。同じ社会保険労務士なのだ。会社の運営が難しい上に、社長夫妻が重い病気に掛かりつつある。そして、親族の頭の痛い問題。
私の会社と同じ社員の問題。気付くともう12時を回っていた。私が珈琲を入れてお出しした。誰も社員はいないのだから仕方がない。
 肌寒く、そのうえ雨が降っていた。外に出た。丁度雨の中を1台のバイクが近付いて来る。キラキラ目の玉緒ちゃんだ。
 「どこに行くんですか。」
 「東北物産展で、クリスマス会のお土産品を探してこようと思っている。」
 そう言って、彼女の顔を見た。
 雨の中をフードも着けずに、そのまま雨粒を受けて顔中しずくに濡れていた。こんな大変な思いをして、走り回っている。本当に申し訳ない。そんな気持ちで、話し込んだ。
 部屋に戻って、食事をして梅田のビルに向かった。各県の事務所が入っている大きな駅前のビルの2フロアを使って物産展をしていた。一番最初は当然、故郷宮城県だ。クリスマス会のお土産を相談した。気仙沼の商品をセットで2000円を1500円だという。
 「100個程度お願い出来ますか。25日に会社のクリスマス会のお土産に使用したいのですが。」
 そう言って、名刺を出しながらお願いした。他にも幾つかお願いして、
 「お酒で浦霞がありましたよね。」 
 「済みません、飾ってあるだけでお酒は売れないのですが。」
 商品の準備が少なく、手配をするという事だった。
 幾つかの県を回った。スタンプラリーで各県のスタンプを6か所押せば抽選に応募が出来る。


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