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トップハート物語(3987)立志伝敢闘編
18/03/01
2011年(平成23年)7月1日。
「受け取れない。仕舞いなさい。取り敢えず、戻しますから。君が、ウチよりもっといいところがあり、そこに行きたいと言うなら諦めよう。しかし、そんな事で辞めるなんて、止めた方が良い。頼むから、それは俺の責任で処置するので、彼が居なくなった方がいいのならその後の事を話し合いたい。9月には、Kくんが出産休暇に入り長期の人員確保をしないと行けない。それらをどうしのぐか。考えて行きたい。そういった問題解決の、提案をして欲しい。」
 やっと、少しは落ち着いて、今後の本社内部のあり方を話し合いした。それでも、その間退職願はテーブルの上に置いてあった。かなり我慢を重ねていたので、譲れない場面に来ているようだ。最近、どうも70歳新人の動きがおかしいと思っていたが、そういった裏があったのだ。
 「Kさんとは話しをしているようで、『社長の事務所の上の部屋に私の机もあるので、遊びに来なさい』とか、通院介助の仕事でも『忙しいので鍵を持って来てくれ』と、Kさんに頼むなど、やりたい放題です。」
 と、また怒りが再燃する。
 「とにかく分かった。近々、支援担当を加えて3人でどうするのか話し合いをしようと思うので、日時を決めて欲しい。その時に、彼をどうするか、辞めて貰うか異動して貰うか、これまで通りの仕事に戻って貰うかの話し合いをしたい。余り怒って、退職などしないように。本当に、自分を生かす道があったらそれはどうしようもないから、引き留めない。とにかく、今日は持って帰ってくれ。」
 そう言って、封筒を戻した。
 彼女は不承不承に仕舞い込んだ。70歳新人に、うまいことやられてしまった。
先月半ばに、
 「自分は、余り会社に貢献していない。空いている時間にここに来て何かお手伝いをしたい。」
 そう言って来たのがきっかけだ。
 それまでは、大手電器メーカーの社員としてのキャリアを充分に発揮して、よいお爺さんという感じで、みんなの相談相手的な立場だったような気がした。それが、どこで歯車が狂ったのか、知らず知らずの間におかしくなって来た。
だから、そんな事を言って来たのだ。毎日ここに来るし、傍にいて貰っては仕事が出来ない。私が出掛ける時には、この部屋に自分の荷物を置いて行こうとするので、
 「いつ戻って来るか分からないので、持って行って下さい。」
 そう言っていた。
 本社管理者に確認をして、来る事は了解を得た。しかし、余りに来るので相手する時間が勿体ないので空いている部屋で机とイスを与えた。それを、他のみんなには自分が社長から求められていると言い始めたようだ。
そうすると、所属している本社管理者の頭を越えて指示しているような感じになって仕舞っていた。色々聞いてみると、本社にはシフトを決める時に
 「こんなに沢山NPOの仕事が入っているから。」
 そう言って自分で作った資料を見せて、本社のシフトを入れさせない。
私には、そのNPOのシフトを外した表を見せて
 「こんなに本社の仕事はないので、ここに来て仕事させて貰います。」
 そう言っていたようだ。
 これは、しっかりと言わないといけないと、本社管理者が帰ってから70歳の彼が来るのを待った。それなのに、この日に限って必ずここに居ますとか何時に行きますとか連絡が来るのに、全く無い。
突然来たのは夕方6時になってからだ。一通りの、今日から始まったインターシップの2名の研修生の報告が終わってから、
 「後は何もありませんか。なければ、私から話があります。」
 一旦目を見た。
 何となくいつもの冴えはない。自信なさそうな、目を逸らしたり見ようとしたり。
 「今日、本社管理者から退職願が出されました。」
 「それは、何故ですか。私が理由ですか。」
 「そうです。貴方が理由です。あなたが、事務所内を掻きまわしておかしくしてしまって、その収拾に自信が無い。そういう理由です。」
 「私は、そんな事をしていませんし、何か今度のインターシップの対応の件ですかね。今回の件では・・・・」
 「いや、今回だけではありません。ずっと色んなことが積み重なっています。私は何度も、管理者の理解を得て問題の無いようにと言って来ました。しかし、貴方の報告とは全く異なって、みんな理解を得ていないようですね。」

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