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トップハート物語(3944)立志伝敢闘編
18/02/02
2011年(平成23年)5月下旬。
 10時から、認知症を妻に持つ夫のデイサービス利用希望に対するカンファレンスを開催した。これまで、度々その利用を促して来たが、申し込み寸前になると、
 「お金が勿体ない。」
 と、言い始め直前にキャンセルする事が、シバシバあった。
 「いつまでも寝たきりでは、どうしようもない。デイサービスに行ってお風呂とリハビリをして、歩けるようになりたい。」
 そんな言い方だが、信用置けないので慎重に進めた。
 何度か意思を確認して、来月からという事に成り、認知症の妻が通所しているデイに行く事にした。デイサービスでは、奥さんとの関わりでよくその性格を知っているので、
 「デイに来られても、奥さんがああ言っているので何とかしてくれとか、途中で帰るとか、携帯電話を掛けまくるとか自分勝手な事は出来ませんよ。」
 「妻が、あれしてこれしてと言って来たらそれをしてあげたい。それは駄目なんですか。」
 「出来ることと出来ない事があり、お二人だけでいる訳じゃないので、自宅に居るような事は出来ません。怒鳴ったり、怒ったりしたら不穏な気持ちに成り、折角今やっと安定しているのにまた元に戻りますから。」
 「私の処に寄って来たら、仕方が無い。聞かない訳に行かない。」
 何で素直に、分かりましたと言わないのだろうかと、怒っている私だったが、デイの相談員は何度も静かにしかも強く断定的に拒否する。
 「それじゃ、私は他のデイサービスに行った方がいいという事ですか。」
 「そうではない。ルールを守って下さい、デイサービスは家の中ではないんです。自分勝手に我儘に過さないで下さいという事です。勝手に早く帰る、自分の食べたい物を持ち込む、食事もヘルパーさんが毎日作ってくれて好きなモノだけを食べているのと違うんです。皆さんおんなじものを食べているんです。」
 「ゴマ塩とか梅干しとか持って行っちゃ駄目ですか。果物が好きなんですが。」
 「駄目です。」
 素直に、はいという事が出来ない。
 「リハビリを希望されていますが、理学療法士の方が機能訓練をしますが、ご自身が考えているような直ぐに歩けるようになる事は有りません。1週間のうち土曜日1日で、しかも20分程度では無理です。それに、在宅のようにマンツーマンでずっと付きっきりという訳ではありませんので、その点を理解して下さい。リハビリテーション病院に入院されて、どうしてリハビリをしていなかったんですか。」
 「入院していても、何もしてくれなかった。」
 「何もしない訳は有りません。
 本当に嘘を平気でつく。
 「2か所のリハビリテーション病院に入院されていましたが、1か所目は2週間全くベットから離れることはせずに、強制退院でした。2か所目は最初はやる気があったのですが、段々と拒否するようになり寝たきりのまま退院。自分が全くやる気が無く、病院も怒ってしまっているんです。自宅でリハビリをすると言って置きながら、拒否してベット上から離れる事はない。誰かが来ると、如何にも遣るような事を言って、それまでの病院、看護師、医師、ヘルパーが何もしてくれないと言います。分かっていると思いますが、気を付けて下さい。何もしてくれなかったと言いますから。耳も良いし、ひそひそ話でも聞こえていますから。」
 困った表情の相談員。
 一番厄介な利用者だ、我儘し放題の自分勝手なのだが、初めての人がいると前向きの老人に替わり、サービス事業所が何にもしてくれない、往診している医師まで来ないとか言ったりする。民生委員や地域包括、市役所や近隣の方に可哀そうな老人を演じて電話連絡をする。果たして、続くかどうか。
 「ベットから送迎車に運ぶ手順を検討する前に、料金の話しをしてくれませんか。料金を聞くと、いつも止めたと言い始めますので。」
 と、ワザと聞こえるように言った。
 「介護保険が既に超えていますので、全額自費に成ります。1日13000円で、月4回ですと52000円、5回ですと65000円に成ります。」
 そう言って、あとは訪問介護とどちらが介護保険外で処理するかを検討することとなった。

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