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トップハート物語(3899)立志伝敢闘編
17/12/18
2011年(平成23年)月末。
暖かい日差しで、歩いて居ると汗ばむ陽気だった。折角、息抜きにと出掛けたが、現実の世界に引き戻された。とにかく、私を利用して息子さんと連絡が取れれば、金を引き出そうとしているのだが、それは無理だ。
使わないお風呂を五十万円も掛けて改造したり、見ないテレビが昨年購入したのが2台。そして、今度は自分のベットのある部屋に壁掛け用に棚を作って、また新品のテレビを購入。寝たきりの夫婦の家に、昨年と今年購入したテレビが3台あるのだ。
当社が、介護保険点数がオーバーしているので、その分を自費契約して、介護保険の半額で提供しているのに余りに介護をばかにした行為に、訪問看護も入り始めたので、その提供を止めて、全て介護保険扱いとした。
 少しは歩けたのに、ベットから出る事を拒否し続けて、ついに寝たきりになってしまった。どうしようもない利用者になった。それでも、
 「自転車で遠くまで行きたい。」
 とか、
 「早く歩けるようになって、妻の面倒を見たい。」
 などと殊勝なことを言っていたが、その気配はない。
 「食事のときだけでも、ベットから下りて下さい。」
 「足が痛くて、下りられない。このままでいい。」
 そんなやり取りが、これから恐ろしくなる。
 何故なら、口や頭はしっかりしていて、都合の悪い事は知らない、覚えていない。
 それで留まるなら良いが、人のせいにするすべを心得ている。他のケアマネジャーに移行したいのだが、これでは無責任になるから出来ない。
 源氏物語ミュージアムから、なだらかな坂を歩きながら、もう話をするのも嫌になり返事をせずに黙っていた。
 一方的に、
 「息子に連絡を取って下さい。息子が知らなかったら、心配しますから。妻が、泊まりに行くという事を一言言って下さい。佐藤さん!!」
 「息子さんは、全て私に任せますと言っています。大丈夫です、私は何度も行って会っていますから。」
 そう言っても、聞きわけが無いので、沈黙を通した。
 何度も私の名前を叫んでいたが、もう返事をするのも嫌になってしまった。ヘルパーさんの声が聞こえた。
 「もう、佐藤さんも電話を切っているようですから、止めましょう。」
 私は、その利用者の無責任な余りにも無責任な言葉の被害を回避するために、必ず第三者が居る時に話しをして、訪問をする。
 まだ5時とはいえ、少しずつ日が陰りだした。川に赤い橋が渡してあり、大河の中州に通じ、再び対岸に他の橋が掛かっている。世界遺産が川を挟んで向かい合っている。観光客で賑わう商店街に入ったが、既に営業が終わっている店が多く、この地域の無節操な営業を戒める感覚が分かった。
 折角来たので、古くから知られたお茶を嗜みたいと、歩く。やっと、見つけた大きな、飲み物は日本茶だけの和風喫茶へ入れた。大勢の観光客が並んで待っている。5時半オーダーストップだ。僅かにセーフだった。30分待って、やっと入れたのは6時15分。
 「濃い茶」
 を頼んだ。
 来てびっくり。
 本当に濃い茶だった。味はさほど濃くはなかったが、濃度が濃かったのだ。こんなお茶もあるんだと思いながら、庭の風景を眺めながら風情に浸った。お茶受けの羊羹がまた合う。
 「一口残して頂くと、薄茶をお作りしますから。」
 そう言われて、そのようにして貰った。
 ゆったりとした気持ちで、過ごしたかったが、何しろこの地域では遅い時間。大勢いた観光客も、一度にどっと店から出て仕舞って、せかせられるように店を後にした。
 1日中停めていても700円の駐車場まで15分歩いて戻った。辺りは真っ暗になり、方向もあやふやになった。それでも、見えるNPO法人常勤理事の智子さんの運転で、分かる道路まで出る事が出来た。
 帰路も早かった。途中、コンビニでトイレとおにぎりを補給して1時間程度で戻って来られた。国道沿いの店店は、全く客が入っていなくて、節約志向の恐ろしさ、デフレの怖さを知った。
新幹線も空席が目立つと言っていたが、そのような時代に入ったのだろうか。介護保険のサービス事業者で良かったと、本当に思う。
 帰って、体重計に乗ると朝75.9キロだったのに、76.9キロと1キロ増えていたのだ。美味しい中華ランチコースが悪かったのだ。明日は契約書を貰いに、再び同じコースで過ごす。

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