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トップハート物語(3877)立志伝敢闘編
17/12/06
2011年(平成23年)4月中旬。
 朝の業務が一段落すると、新人ケアマネジャー宏美さんが来た。どうやら、90%ルールに抵触するようだ。どう探しても、訪問介護事業所が見つからない。これまで幾つか受け入れて来たが、何かトラブルが起きる。
その対応が不適切だ。無責任なうえに、動きが悪い。利用者の要望に応えるだけのシステムを有して居ない。自分達の都合で、利用者に押し付ける事が多い。コラボレーションで担当させれば、自分達だけのサービス提供にしようと馬鹿な事をする。
安心して依頼できるのは、やはり当社の訪問介護事業だけか。私が管理者として担当して居た頃は、何とかクリアしていた。それが、亡くなったり入所したりして、新規は全部当事業所となる。
自然と、100%に近くなって来た。それをどうするか数ヶ月前から検討していたが万策尽きた。ついに減額届け出になった。
 問題は、これからだった。合法的にNPO法人で指定を取得させようと思ったが、お局様筆頭サービス提供責任者の豹変で頓挫した。もう少し時間が掛かる。プラン作成と訪問介護サービスをどこに出すかが問題だった。
妙案が浮かばないままに、1時間。結論が出ないままに、それぞれ仕事に戻った。私は直ぐに出て、研修センターに向かった。昨日、事務局の高学歴社員が持って来た契約書を返す為だ。
何しろ、動くのが嫌な人間だ。基金訓練の募集を自分の体を使わずにクリアしたいと考えている奴だ。ついに見つけたのが、手数料を取って募集代行するというもの。昨日、その委託契約内容を
 「相手側がインターネットを駆使して当社の研修に関する募集代行をして、応募者が通学するように成ったら一人当たりひと月数万円の手数料を支払う内容です。当社独自の募集によって定員に達したら、斡旋して来た受講生を合格にしなくても良いんです。その場合、手数料は発生しません。」
 そんな内容の話しだった。
 夜、出掛けていたのでポストにその契約書を入れて貰った。それに目を通して、驚いた。料金は勝手に相手が、当社に通告なく変更が出来る。契約内容を、当社に通告なく勝手に変更できるという条文があった。アホか。事務所に行って
 「あんたは、この契約書に目を通したのか。」
 「はい、一応。」
 そして、その条文を示した。
 いつもの、黙ってうすら笑いとするだけだった。
 「あんたは自分で会社を経営していたんだろう。自分の会社だったらどう何だ。少しは考えろ。」
 そう言って、返すように言って返した。
 戻って、昼食をしてNPO法人常勤理事と話をした。偶然であるのだが、身近な祖母二人が認知症に振り回されて大変な状況になっている。そんな時に、親が無責任な態度を取っていると、立腹していたが、段々とエスカレートしてヒステリックになりだした。
NPO法人常勤理事が数年に一度怒る大変なヒステリックなのだ。普段はおとなしく優しく、穏やかな性格で一番安心して居られる社員だ。いつも一緒に行動をしているので、隣に居ないと何となく違和感を持つ。
それが、今日は完全にヒステリックを起こしている。美味しいパンを沢山買って来て、食べ始めて、進められたが減量中なので断った。
 段々と怒りが表に出て来て、言葉に出し始めてきつい言葉を吐く。怒る。
 「ちょっとコンビニに行って支払いをして来る。少し遠くに行って、歩数を稼いで来るは。」
 「私も行くから少し待って。」
 「いや、一人で行って来る。」
 突然、泣き出した。
 これまで、11年の付き合いで数回見て来たパターンだ。もう手の施しようが無くなるのを知っているので、慌ててカバンを持って外に出た。どうしようか、大東本社に3時に約束しているのだ。
当然、彼女の運転で行こうと思っていたのだが、この状態では無理だ。取り敢えず、コンビニに向かって歩きだした。途中、自転車に乗った男性に振りむきざまに声を掛けられた。
 「佐藤さんじゃないですか。」
 「おう、どうだ、調子は。」
 「はい、忙しくて走り回って居ます。これから、行かないと行けないんです。バタバタしていて、あれからご挨拶にも行けなくて。」
 そう言って、駆けて行った。
 彼は、基金訓練の第一期生で、起業したのだ。

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