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トップハート物語(3854)立志伝敢闘編
17/11/24
2011年(平成23年)4月中旬。
『国内観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した東日本大震災は11日、発生から1カ月を迎えた。津波で甚大な被害を受けた福島第1原発は放射能漏れ事故が起き、危機的状況が続く。死者・行方不明者は2万7621人で、さらに増える見通し。避難者数は依然15万人を超える。
 被害の全容は把握できず、復興の道のりも険しい。東北地方を中心にした被災地ではこの日、避難所や職場、学校で黙とう。国内各地でも鎮魂の祈りがささげられる。
 警察庁の10日午後7時現在のまとめによると、死者は1万3013人、行方不明者は1万4608人。18都道県の約2360カ所で、約15万1000人が避難生活を強いられている。
 死者は宮城県7929人、岩手県3811人、福島県1211人など12都道県に及ぶ。同庁が把握している行方不明者は宮城県6460人、岩手県4721人、福島県3423人など6県にわたっている。
 しかし、岩手、宮城、福島3県の多くの自治体は被害を調査中。特に原発事故に伴う福島県の避難指示圏内はほぼ手つかずの状況だ。
 東日本大震災への対応で、政府全体を指揮する「司令塔」が依然として見えてこない。
 政府内には「本部」や「会議」が乱立気味のうえ、菅首相はブレーンとして内閣官房参与を次々と任命するなど肥大化が続いている。菅首相がどう指導力を発揮するのか、正念場となる。
 ◆「何の会議」◆
 「出席してても『これは何の会議だっけ』と思う」
 国土交通省幹部は震災以来、対策本部などの会議に忙殺される官僚の気持ちをこう代弁した。
 震災から1か月後の今、政府内では、「会議が多過ぎる」「指揮系統や役割分担がハッキリしない」など、「組織乱立」への不満が充満している。各組織の構成や仕事の内容を整理するために政府が作成した内部資料は十数ページに及ぶ。
 対策本部は閣僚級だけで五つ。被災者受け入れ支援については、地震・津波なら「被災者生活支援特別対策本部」、原発事故による退避なら「原子力被災者生活支援チーム」に分かれる。省庁ごとの「縦割り」でなく、複数省庁による「横割り」組織の乱立には、「責任の所在がわかりにくくなり、かえって非効率だ」(政府筋)との指摘もある。
 ある経済官庁幹部は、「ナントカ会議が多すぎて政府全体の優先順位が見えない。自民党政権時代は、党の部会で政治家同士が議論し合い、その場で役人に指示があったので、政治家の問題意識が顕在化して動きやすかった」と話す。民主党は、内閣と党の「政策決定の一元化」を掲げ、震災対応も党より政府主導で進んでおり、意思決定プロセスがわかりにくい。
 震災1か月となる11日を機に、首相はさらに有識者らによる「復興構想会議」や閣僚級の「復興本部」(仮称)などを設置する方針だが、西岡参院議長は7日の記者会見で「会議が踊っている」と酷評した。
 ◆参与膨張◆
 政府の責任の所在をさらに見えにくくしているのが、首相のブレーンとなる内閣官房参与の存在だ。震災後、首相は6人を任命。現在は総勢15人と過去最多だ。
 「あいつらは、正確な情報を伝えてこない。あいつらは、何か情報を隠している」
 菅首相は、しばしば周辺に「あいつら」への疑心暗鬼をあらわにする。東電や原子力安全・保安院、原子力安全委員会のことだ。首相は連日のように参与を呼んで「あいつらとは違う視点のセカンドオピニオンを得る」のだという。このため、首相は参与との面会には官僚を同席させないことが多い。一部の参与は、東電にある統合本部にも詰め、日米両政府の連絡調整会議にも出席。官僚からは「どういう権限で出席しているのか」との不満が漏れる。
 そんな首相に先月27日に会った政治学者の山口二郎北大教授はこう伝えた。
 「外部の専門家を使うのはいいが、情報がランダムに入ってくるだけでは逆に混乱する」
 一方、参与側にも「個別の意見では採用されない」として、民間スタッフによる発言力を強めるための「参与会議」創設を模索する動きもあり、政府内の意思決定ラインは複雑を極めている。』

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