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トップハート物語(3801)立志伝敢闘編
17/10/27
2011年(平成23年)3月26日。
『気仙沼市で障害児のデイサービスなどを行うNPO団体「ネットワークオレンジ」が23日、震災から12日ぶりに活動を再開した。市内の2カ所の施設は津波で破壊されたため、代わりに代表の小野寺美厚(みこ)さん(41)の自宅で受け入れることにした。子供たちが遊ぶのに十分な広さやおもちゃはないが、小野寺さんは「避難所生活を続ける子の不安や、震災で苦労する親の負担を軽減したい」。
 「久しぶりだね。元気だった?」。出迎えるスタッフに子供たちが飛びつく。この日は15人が集まり、小学2年生の川島はなちゃん(8)は日当たりの良い廊下でお絵かき。オセロが大好きという中学2年生の佐藤倫希君(14)は「みんなが無事で良かった。楽しい」とはにかんだ。
 ネットワークオレンジは、脳性まひなどを抱える18歳の双子の母でもある小野寺さんが8年半前に設立。小学1年~高校3年生のデイサービスと18歳以上の就労支援を行う。施設は2カ所とも海岸から400~500メートルの場所にあり、2メートル以上の津波に襲われた。
 地震当日、スタッフは全員連絡が取れたが児童の安否は不明。翌日から避難所を回ると、体育館の中をうろつく子や、疲れた表情の親の姿があった。小野寺さんは「共同生活は障害児にとって大きなストレス。親も子が夜中に逃げ出さないか夜通し目を離せない。一日でも早く再開しなければ」と考えた。
 よく遊んだ画用紙もクレヨンも流されたが、地元商店街から絵本の差し入れなどの支援もあるという。小野寺さんは「他にも避難所で肩身の狭い思いをしている親がいるはず。一緒に乗り越えようと声をかけたい」
 宮城県山元町高瀬で民生委員を務める育村弘美さん(69)は東日本大震災で、近くに住む高齢者を避難させようと地域を巡回している最中に津波にのみ込まれ、行方不明になった。「責任感の強い人」。知人は口をそろえる。今回も津波が来る前に少なくとも2人の高齢者を避難させていたという。広大ながれきの荒野と化した集落の中で、家族は焦燥に駆られながら行方を捜している。
 一帯は、黒松が美しい海岸線と温暖な気候から「東北の湘南」とも呼ばれる。「私、別荘地の(高齢者が住む)家を見てくる」。弘美さんは地震直後、自宅に戻った夫の俊彦さん(75)に告げ、高台と反対方向に向かった。「津波が来るから、行かない方がいいんじゃないか」と、俊彦さんが声を掛けた時には、既に自転車を走らせていたという。俊彦さんは孫と車で高台の避難所に逃げ弘美さんが来るのを待ったが、大津波の襲来を知り、最悪の事態を覚悟した。
 小学校教諭を退職後、民生委員として9年間、地域の独居高齢者の見守りを続けてきた。昨年12月に3期目を終えたが、「誰もやる人がいないしね」と4期目を引き受けた。友人の及川幸子さん(75)は「責任感の強い人だったから……。きっと、自分の地域の人だけでも避難させようと思ったのだと思う」と声を詰まらせる。避難先に向かう道ですれ違い「先に行ってるからね」と声を掛けたのが最後になった。弘美さんの呼び掛けで、少なくとも2人の高齢者が避難したという。
 日常生活では気に留めなかったが、俊彦さんは「妻は責任感が強すぎたんですかね」と声を震わせた。次男の憲弘さん(40)も長男の雅俊さん(43)と一緒に母を捜し続ける。「広いですからね。無理なのは分かってる。でも、じっとしていられないんですよ」
 民生委員として駆け回っていた弘美さんだが、俊彦さんとは3月に福島市の飯坂温泉を旅行しようと話していた。「そんな約束をしたばかりだったのに……」。俊彦さんは宮城県角田市の遺体安置所を訪ね、妻を捜し続ける。約束はもう果たせないかもしれない。「とにかく今は、早く見つけてやりたい」。赤く腫れた目でそう声を振り絞った。
 栃木県にある宮内庁の御料牧場。25日午後、1台の車が食料品を満載して出発しました。向かった先は、福島県からの被災者たちが身を寄せている県内の避難所です。
 荷台から下ろされたのは卵1千個、サツマイモ100キロ。豚肉の水煮やレバーペーストの缶詰250缶。トリの燻製もあります。これらは、すべて御料牧場で生産された食料品です。
 「両陛下のお考えもあって、大変お困りの被災者のみなさんに少しでもお分けできれば」(宮内庁 櫻井保 御料牧場長)
 普段は皇族方のお食事、それに園遊会や晩餐会などといった宮内庁の行事に出される食材で、一般に流通するものではありません。しかし今回、被災者の身を案じる天皇・皇后両陛下の意向を受け、宮内庁から被災者に届けられたのです。
 「国民のことを考えてくださって、本当にありがたく思います」(福島県からの避難者)
 宮内庁によると、御料牧場で生産された食料品が提供されたのは極めて稀だということです。』

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