お知らせ


お知らせ

RSS

一覧に戻る

トップハート物語(3763)立志伝敢闘編
17/10/06
2011年(平成23年)3月18日。
 『警視庁の幹部は「まさに決死隊だ」と声を振り絞った。17日に開始された福島第1原発への放水作戦。前日には放射線量が高いことを理由に、自衛隊がヘリコプターからの3号機への注水を断念したほど。建屋の穴から使用済み核燃料貯蔵プールに注水はできるのか。全国民が固唾をのんで見守った。
 「操縦は警察官にお願いできないか」。16日、東電側からの依頼に警察庁と警視庁の幹部に緊張が走った。当初は高圧放水車を東電側に提供するだけだったが、東電の社員では操縦は難しいという理由だった。
 原発の事態が緊迫化するなか、警視庁は急遽(きゅうきょ)、扱いに慣れた機動隊員を中心に十数人の部隊を編成し、福島に派遣した。ただ、作戦実行に向けて最も高い壁は隊員の安全確保。建屋からわずか50メートルと、ヘリよりも近づかなければならないのに安全は保てるのか。警察当局は「自衛隊でも東京電力でもどちらでもいい。とにかく一番いい防護服を」と要請したという。
 高圧放水車が1回にできる放水はわずか2分。放水と注水を繰り返す作業に無駄は許されない。東電の社員を交えた計画が綿密に立てられた。高圧放水車は東電側が事前に第1原発に運び込まれ、隊員らは20キロ圏外で待機し、出動の機会をうかがった。
 一方、東京・霞が関の警察庁では17日早朝から幹部らが登庁。警視庁でも警備部の幹部らが現場からの報告を待った。午前10時半前、自衛隊ヘリからの4回の海水投下作戦が終わった直後、機動隊員らが原発に向けて出発した。
 東日本大震災は18日午後、発生から丸1週間を迎える。大津波に見舞われた東北の太平洋沿岸部の被害は甚大で、死者・行方不明者は1万5000人を超えた。震災被害は日を追うごとに増え、全容は依然分かっていない。燃料などの物資不足は解消されず、被災地の市民生活や経済活動に重大な影響が出ている。さらに、福島第1原発事故が周辺地域に深刻な影響を与えている。
 警察庁のまとめによると、18日午前0時時点で、死者・行方不明者は1万5214人となった。死者は宮城が3158人、岩手が1905人、福島が574人など、12都道県で計5692人。行方不明者は岩手が3853人、福島が3507人、宮城が2157人で、6県の計9522人。警察や自衛隊などによる捜索活動は難航している。
 避難者は同庁の17日午後6時時点のまとめで、宮城が約19万1000人、福島が約13万2000人、岩手が約4万8000人など、秋田以外の東北5県と栃木、茨城、新潟の8県で約38万6000人に上る。避難所で亡くなる人や、宮城や原発事故があった福島から、東北の日本海側や関東に避難する人が相次いでいる。 
 東日本大震災による東京電力福島第1原発3号機の使用済み核燃料冷却のため、17日午前に行われた陸上自衛隊ヘリコプターからの水投下で、防衛省は同日夜、作戦に参加した自衛隊員19人の浴びた放射線量が、全員1ミリシーベルト以下だったと明らかにした。隊員が着用していた防護服に付いた線量計で確認した。健康に影響はないという。
 東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の事故で、自衛隊は17日午後7時半すぎ、使用済み核燃料プールの水が蒸発している3号機建屋に向け、高性能消防車で地上から放水した。防衛省によると、消防車は5台で約30分間に計30トンを放水。
 一方、警察庁によると、警視庁の高圧放水車は同7時ごろから放水。約5分後、放射線量を示す線量計の警告アラームが鳴ったため、中断した。
 タンクの残量はなく、4トン以上を放水しており、警察庁は「建物に届いた」と説明。作業した機動隊員3人の体調に大きな異常はなかった。高圧放水車は水平方向に放水する設計のため、燃料プールへの注水に適さないと判断し、18日以降の放水を打ち切る。ただ、東電が「使用したい」と要請したため、同原発に置いたままにする。
 燃料プールの冷却機能が停止し、核燃料棒の破損や放射性物質の放出が懸念されている3号機には17日午前、陸自CH47型ヘリ2機が4回にわたり水を投下した。敷地内の放射線量に大きな変化はみられないものの、東電は「建屋から水蒸気が立ち上がり、放水による冷却効果はあった」と評価している。第1原発では、4号機もプールの水が蒸発しているが、満水ではないものの燃料集合体が水面下にあることが確認された。これに対し、3号機は水位の低下が推測されたため、優先して放水された。一方、東電は同原発の冷却機能回復につながる外部電源の復旧作業を継続。2号機を優先して作業しているが、電力が供給されるのは19日以降になる見通しという。』

一覧に戻る


  • ヘルパー講座・セミナー 最新情報
  • ケア事業・サービス 最新情報