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トップハート物語(3685)立志伝敢闘編
17/08/21
2011年(平成23年)2月中旬。
仙台での幼少の頃から、朝の気配で布団の中に居て雪が降っていると感じる事が出来た。この朝も、天気予報の先入観はあったが、その気配がした。
 新聞を取ろうとドアを開けて外に出て確認したら、やはり降っていた。この地方では、3年振りの積雪だという。
 祝日なので、いつもより遅く部屋を出た。それでも、7時半には席に座っていた。1月分の収益の実績は既に貰っていたが、ファックス受信で溜まっていたのは、各部署の勤務実績とヘルパーさんの業務ソースデータ。早速、それをもとに計算を始めた。
 ところが、気が散っている私の性格は、ひとつの事を仕上げるという事が出来ない。それをしている間に、他の事が浮かんで来る。音楽を掛けて、パソコンに向かう。本社のある大東市で、来年度に就職希望者の対策としての介護プログラム、介護福祉士を取得させる目的で対応する事業所の募集が始まった。
失業者で介護を目指す人を対象に介護福祉士養成校の授業料や交通費は勿論ほとんどの経費を市が持つシステムだ。その上、人件費も月20万以上が支出される。こんないい加減な社会保障があるのだろうか。
 真面目に働いている者は、3年の実務経験を積んで自分のお金で試験を受ける。それなのに、失業しているからといって全ての面で優遇される世の中は、変だと思わないのだろうか。そんなやり切れない気持ちを持ちながら、この応募に掛けている。
 パソコンや営業、企画などの事務的な能力がありながら、採用できないシステムがこの介護だ。少なくても、2級ヘルパーの資格を有していないと介護保険の報酬は得られないのが訪問介護の世界だ。
事務員の経費を賄えるほど収益を得られない。また、そのような人材を得たとしても、ヘルパーさんがアイドルタイムに出来る仕事が無く成る。
 その必要性を求めるのは、関連事業だ。当社で言えば、人材養成事業やNPO法人、介護タクシーや福祉用具レンタル、住宅改修事業だ。そこで働きながら、介護福祉士養成校に通学する。
週5日の通学として、最低週1日の休暇を与えて週40時間勤務とすることとなっている。通学及び授業時間は勤務時間とみなす。若い人が欲しいと思っている。しかし、申し込みの競争が激しく3倍程度で、抽選で事業所が決まると思われる。
 その申請書を作成した。その実務担当は、大東本社の70歳新人にさせた。彼は、事務業務が長くその点は安心出来る。この日の昼過ぎに、申請内容の最終確認に来る事になっていた。しかし、雪が降っているので年齢的にも危ないと思って、他の日に変更するように連絡をした。
 『一旦自宅戻って、車で行くので大丈夫です。予定通り、伺います。』
 と、メールで来た。
 10時過ぎに、宅急便が届いた。話題の掌くらいの大きなものもある、茨城県の「村田さん家の巨粒いちご」が10パック着いた。
甘いイチゴの香りが事務所中に漂った。1パックに山盛りになって6粒入っている。本当に大きい。掌に載せたら、ほとんど隠れた。1粒食べて見ると甘い。一粒でお腹が一杯になりそうな感触だった。
早速分けた。大東本社から来た70歳の新人社員に、本社と居宅介護支援事業所エスパルに届けさせた。隣のマンションにある高齢者介護と障害者自立支援部門に配布した。この部屋は、私とNPO法人常勤理事の智子さんだけなので1パックずつ。彼女は今日は休暇なので、冷凍する事にした。
 写真を撮ろうと思って、テーブルの上に置くと香りと共に蜜の液が赤く残った。本当に甘い。
 午後から、一挙にヘルパーさんの給与計算を始めた。こうして、毎月する仕事が決まっていると、サイクルが早い。時どき、こうやっていつの間にか死期が訪れると、何となく思ったりする。そんな年齢になったのだ。
 一休みして、届いた封書の整理を始めた。一つ一つ開封しながら、色んな動きを把握する。その中に、警察署からの通知が来ていた。駐車違反の通知だ。弁明するならしろというものなのだが、その違反したという社員からの報告が無い。いつも、そのような違反金は会社が負担している。しかし、このような通知が来て初めて知る事が多い。管理者に通告した。
 「これまで、黙って支払って来た。一度も、社員やヘルパーさんに負担させて事が無い。黙っていれば済むと思っているのは常識ではない。これからは、報告が無ければ負担はしない。不愉快だ。」
 そう言って、電話を切った。
 大東市の居宅介護支援事業所エスパル管理者菊ちゃんから美味しいとの感謝の連絡があった。


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