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トップハート物語(3646)立志伝敢闘編
17/08/01
2011年(平成23年)1月下旬。
昨日も、認知症を妻に持つ夫からの電話で、段々と感情が高ぶって泣き叫ぶような感じになってしまった。一生懸命に泣き止むように、電話口で慰めと
 「大丈夫、明日行って主治医に話をして、今月で退院出来るようにしますから。もう少し、我慢して下さい。」
 そう言わざるを得なかった。
 何度か中断する認定調査に、我慢出来ずに、
 「認定調査をしないと行けないので、私が聞いた事以外は言わないで下さい。」
 そのような事を強く言った。
 やっと終わり、相談室のソーシャルワーカーが、
「医師やリハビリの理学療法士とのカンファレンスを行うための部屋に案内しますので。」
と呼びに来た。
 何度かお会いしている主治医だが、性格が極めて厳しく激しい言葉を投げる。声も大きく、誰もがひるむような熱い性格の意思だ。名前からすると、中国人医師だ。
 一通りの現状の説明があり、遅々として進んでいないリハビリ効果が垣間見れた。
 「夫婦の入院、入所だけで月40万円以上掛かるのは分かりました。しかし、だからと言って、また、患者の希望があると言って簡単に退院させるのは医師の務めではない。奥さんの症状と寝たきりの夫の現状を考えると、夫婦だけで生活をするのは無理だ。患者も、妻の面倒は見られないと言っている。」
 「それは私も理解しています。現状では、寝たきりの旦那さんは特別の治療をしていないので、在宅で対応出来ます。また、カテーテルの交換などは訪問看護などの対応を考えます。往診についても、これまでも往診をお願いしていましたので、24時間対応出来る医師がおります。」
 「徘徊する認知症の奥さんを見る事が出来るのか、本人も不安がっている。」 
 「奥さんは、旦那さんが倒れるまでと全く異なるQOLで、歩けなかったのに自立しています。問題は、誰かが居ないと不安になって徘徊をしてしまう事です。誰かが居ると、部屋で大人しくしています。」
 「どうして、特別養護老人ホームなどの施設に入所させないのか。それだったら、お金も掛からないだろう。」
 「何度もそれは提案しています。奥さん本人も夫もそのような施設に入れないでくれと懇願して、泣き叫ぶ。どうしても、一緒に自宅で夫婦一緒に生活したいと念願している。私が勝手に探して入居させる訳に行かない。それで、その希望に合ったいつでも退所出来る高齢者専用賃貸住宅になった。」
 「その施設に入って居ながら、どうしてそんなにお金が掛かるのか。介護保険で賄えないのか。」
 「ですから、誰もいなければ徘徊するので、デイサービスやショートステイを活用している。それだけで、介護保険は満杯だ。そのうえ、合間の時間とか寝るまでとか、デイが休みの時など訪問介護を利用するが、介護保険の点数を超えているので、自費に成ってしまう。そのうえ、家賃や食事代だけで15万近く掛かっている。」
 「それでも、このまま戻ったとしても長い間二人で生活するのは難しい。夫婦一緒に入所を考えて貰わないと困る。その相談を、うちの相談員にしなさい。」
 「相談しなくても、本人の意思があれば幾らでも、私が探す事は出来ますので。」
 「問題は、夜間の問題だ。それは夫婦二人きりでは危険だ。夜間泊まるとかの対応は出来るのか。もし、ベットから落ちたとか転倒したとか、連絡も出来ないと成ったらどうするのか、夜間対応をしてくれるヘルパーステーションがあるのか。」
 「大丈夫です、これまでも、一時帰宅した奥さんを夜間宿泊して24時間体制で対応していましたから。」
 「そこまでしてくれるところがあるのか、それは立派だ。それを、少なくても退院後1週間は続けて様子を見る事が出来るのか。」
 「勿論出来ます。」
 「何度も言うが、患者が幾ら手術が嫌だと言っても命に関わる事で有れば、説得して手術をするのが医師の責任だ。私の示す条件をクリアできるのであれば、退院を認めてもいいでしょう。」
 そう言って、いくつかの条件を示された。

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