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トップハート物語(3645)立志伝敢闘編
17/07/29
2010年(平成22年)1月下旬。
朝一番で出発したのは、認知症を妻に持つ夫の入院先のリハビリテーション病院だ。この日の目的は、利用者の退院を主治医に認めて貰う事だった。定期預金を解約する話をする事三度。もう、ここらへんで結論を出さないと無一文どころか、借金だけが残る事になる。
この厳しい、予想される数か月後を見つめて、また、リハビリの進度を勘案して退院をさせて貰う積りで向かったのだ。
 昨日、移動中に認知症を妻に持つ夫から電話があり、相談があると何度も言い、
 「何の相談ですか。」
 そう問い質すと、金銭面の不安があり、自宅に戻りたいという。
 多額の請求書が届けられて、認知症の妻はそれ以上の負担があり、夫婦に掛かる全経費の一月総額は50万円近くにもなるのだ。
そのほかにも、私に掛けて来たのは、クレジット会社から預金残高が無いので引き落とせないとの連絡を、病院内で受けたようだ。また、電機メーカーから請求に行くとの連絡が病院事務局にあり、私が金銭管理をしていると夫が答えて、私宛てに連絡が来た。
その横柄な態度は辟易した。まるで取り立て屋だが、私が借り入れして返済出来ないような錯覚に陥れられるような、相手の言動だった。脅しに近かった。
 「ケアマネジャーの佐藤さんが金銭の管理をしていると聞いたのですが、2カ月分引き落としが出来ないのですが、振り込みをお願いしたい。」
 「本人に確認して、手続きを取ります。」
 「今日出来ますか。」
 「今日と言っても、もう3時近くですし入院先は遠い。直ぐに行ける地域ではないので、数日中に行く事にします。」
 「本人に聞かないと出来ないのですか。」
 「当たり前でしょう。どこの銀行から、幾ら下ろして、どこにいくら支払うのかを確認します。何の代金ですか。幾らですか。」
 「必ず、明日か明後日には振り込んで下さい。貴方の携帯電話番号を教えてくれますか。いつ何時に振り込むのかを教えて下さい。」
 「そんな事約束できません。私だって仕事をしている訳ですから。緊急でない限り、一人の為に多くの人を犠牲にする事は出来ません。ただ、数日中には確認を取って必ず入金します。」
 「明後日まで入金出来なくても、必ず連絡をくれますか。」
 「それは無いと思いますが、もし万が一そうなったときにはそうします。」
 そんなやり取りだったのだが、言葉には威圧感があり、取り立ては怖い。
 結局、この日振り込んだのだが、その連絡をすると、担当者は出掛けて女性が出たが、
 「どこの銀行に、いつ振り込みをしましたか。」 
 「社員に指示したので、どこの銀行支店で振り込んだのか分からない。時間など聞いていない。」
 「えっ、ケアマネジャーご本人が振り込んだ訳ではなく、他人に頼んだのですか。」
 ここで、カチンと来たので
 「何で俺が振り込まないと行けないんだ。俺だって、忙しいんだ。なんか問題があるのか。」
 そう言うと、怒鳴られているのを慣れているのか
 「分かりました、それでは確認してみます。」
 そう言って切ったが、その後何も言って来なかった。
 社内では、一番の運転技術を持っていると利用者も認める、新人ケアマネジャー宏美さんを伴った。これで彼女と行くのは3度目なので、道筋を覚えているし、楽に行ける。
朝一番で、築地市場に頼んでいた甘エビ70匹×15箱届いたので、リハビリテーション病院に向かう途中に2か所の事業所に立ち寄って配達した。20人で分けても一人50匹は割り当て出来る。
 順調に山を登って約束通りの病院に10時に到着した。認定調査も兼ねていたので、まず調査から始めた。私が来たので、ヒアリングの段階で何度も中断した。
認知症を妻に持つ夫にとっては、寝たきりで話す相手がいない。電話を掛けまくるか、看護師に怒鳴られるか。だから、質問しても返答は自分の不満やお金の心配ごと。


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