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トップハート物語(3619)立志伝敢闘編
17/07/17
2011年(平成23年)1月上旬。
 店内に入ると、
 「全席喫煙席ですが、宜しいでしょうか。」
 聞き間違いかと思った。
 最近は、禁煙の店やそのスペースが多くなり、全面的に喫煙席なのは初めてだった。本当かと疑問を持ちながら、
「良いですよ。」
と答えながら、席に着きテーブルを見ると確かに灰皿が置いてあった。
 私は、いつもうどん屋に入ると頼む「鍋焼きうどん」にした。
注文すると
 「手打ちなので、少し時間をちょうだいしますが宜しいでしょうか。」
 と言う。
 はいと返事しながら、
 「そう言って洗脳させて、実際は何の変哲もないうどんなんだよ。」
 などと、同席しているNPO法人の常勤理事智子さんに言った。
 確かに待つ時間が長い。
 「いかにも手打ちをしているように、時間を掛けている。」
 そう言って、性格の悪くなった自分をゆっくりと見直す。
 そんな時に、若い女性と不釣り合いなサラリーマン風の中年男性が入って来た。
何故か、店員にカウンターを勧められたが、
 「こっちでも良いですか。」
 と、男性が聞きテーブル席に座った。
 その座り方が、並んで座ったのだ。まるで、同伴クラブにでも入ったような気分で居るのだろうか。
 出て来たうどんは、最初はコシが無いなと思いながら口にしたが、素材、つまりネギやシイタケ、鶏肉、白菜、エビのてんぷらなど、質の良い物を使っていて、美味しかった。何度も私が
「美味しい、美味しい。」
と言うので、NPO法人の常勤理事智子さんも安心した。
彼女は何度か来て、初めての私をここに連れて来た。私は口が悪いので、不味い時には不味いと言う。だから、みんな、私を誘わない。
 店を出た時には既に10時半だった。自室マンションに戻って、先ほど来た蟹しゃぶ、たこしゃぶのセットを冷凍室に仕舞った。母親の荷物を開けた。何度も送って来る、健康にいいという若芽や昆布などの海藻類だ。
手紙が添えてあった。いつもより長く、感謝の気持ちが書いてあった。年末に、私の兄弟が多く実家に来るので、おせちや果物、ハムなどを送ってあげた。みんなが喜んで食べたというお礼を沢山書いてあった。何度も
 『今が一番幸せで、これでいいのかと思ってしまいます。』
 と、繰り返し、繰り返し書いてあった。
 余り私は感情に訴えられるのは苦手だ。このような母親の感謝の手紙を見るのが苦手だ。直ぐに涙ぐんでしまう。私が今出来るので、しているだけだ。このような立場で無かったら何も出来ないかも知れない。
金銭的な、負担感が無くて、私も幸せだと思う。母親も元気なので、近所のお年寄りを連れて温泉などに行って感謝されて、本当に嬉しいと書いてあった。
一度しか読めない。辛い苦しい生活を長年送ったので、それを思い出して締め付けられる思いがするので、その気持ちを振り切るようにテレビを点けた。
 朝一番で、昨年8月に退職した男性社員から電話があった。
 「年始の挨拶に行きたいのですが、お時間頂けるでしょうか。」
 実は、その退職直後に発覚した問題があった。
 彼が担当していた、大東本社の支援実績に対して市役所から問い合わせがあった。片道1時間半程度の移動介護がどうして実績として3時間になっているのかと言う事だった。
 その問い合わせを受けた担当者は、直ぐに退職した男性社員に連絡をしたのだが、出ない。利用者と担当ヘルパーに確認したところ、
 「片道1時間半の計画ですが、トップハートの男性社員がヘルパーの交通費を負担しない代わりに倍の3時間を認めて下さいと、利用者に持ち掛けた。それは、ヘルパーさんも同じように男性社員に言われたと言っている。」
 その報告を受けて、管理者に対して
「直ぐに市役所に事実を話して、不正受給額を返金するように。」
と指示を出した。
2年前に遡る実績を出して市役所に報告し、沙汰が有った後、男性社員に損害などを求めるようにした。まだ、役所から何も言って来ないが、報告した時に
 「以前の事は済んでいるので、今後正常にして下さいと言われました。」
 との報告は受けていた。
 しかし、男性元社員に質したいと思っていた。その本人から電話を受けたので、この機会に聞こうと思って午前中に会う約束をした。しかし、
「午前中は都合が悪くなった。」
と言って来た。
夕方の時間に設定したのだが、私の都合が悪くなった。
 仕方がなく、取り敢えず内容を話して問い質した。
 「事実は違います。ちゃんと支援センターの方の諒解を得て決めました。保険者には了解は貰っていませんが。また、交通費は利用者からヘルパーさんがちゃんと貰っている筈です。」
 そんな話になったので、明日また話をする事になった。
 12月分の実績が出て来たが、意外だったので驚いた。というのは、介護が大幅に売り上げを伸ばしているのだ。11月の落ち込みが激しく心配したが、口に出さなくて良かったと思った。

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