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トップハート物語(3587)立志伝敢闘編
17/07/01
2010年(平成22年)12月中旬。
朝から、いつものように認知症を妻に持つ夫から電話だ。
いつものように、
 「先生に外出したいとお願いしたら、ケアマネジャーから電話を貰えればいいですと言われたので、電話してくれませんか。」
 毎日この繰り返しだ。
 「忙しいから誰も迎えに行けないから。」
と言うと
「自分でタクシーでも呼んで出掛ける。」
と言う。
全く下半身は動かないので、少しの移動すら無理だ。そんな話をするのに何十分も時間が取られる。看護師さんに代わって貰って、本人がこの様な事を言っていると、話をする。そうすると、意外な事に
 「昨日も外出されましたよ。」
 そんな看護師の返事だった。
 一昨日は私がついて外出したが、昨日は知らない。
 「それだったら、私に断る必要も無いし病院の判断で外出させてくれませんか。イチイチ私が間に入るのはおかしいし。」
 そう言って、切った。
確かに、イライラしている。
 時間が無いのだ。この、親族が見放している夫婦の対応で多くの時間が取られている。やっと、認知症の妻を高齢者専用賃貸住宅に金曜日に入所させた。これまで、ショートステイや宿泊の出来るデイサービスまたはヘルパーさんが24時間対応して何とか切り抜けて来た。
しかし、金銭的な負担が大きく、何とかしないと行けないと思っていたが、どうしても利用者夫婦の意思を尊重する方向で考えてしまう私に対して、施設に入れろと日増しに強くなる他者からの圧力。その圧に屈して、高齢者専用賃貸住宅に入ることとなった。そのプランを立てたのだ。
 心配をよそに、1昼夜が過ぎて認知症の妻に関する何の情報も無かったので、安心していた。ところが、私が夕方ヘルパーステーションに問い合わせすると、
「傍を離れる事が出来なくて大変な思いをしている。」
と言って来た。
どうしようかと、やはり無理だったかと考えていた。今度は、高齢者専用賃貸住宅の責任者からの連絡だ。
 「ナースコールを押し続けて、事務所や俺が何度も対応しているが、もう少しヘルパーさんを入れる訳に行かないのか。」
 それに応じる事にした。
 「デイサービスはいつから行くのか。」
 「入所するまで行っていたデイサービスに行きたいと言っている。出来れば、住宅に併設しているデイサービスに連れて行ってくれれば一番いいのだが。前のデイサービスを覚えている間は、難しいから待っていた。」
 そう返事をしたが、心の中では、やはり一人では不安なのだろうと思った。
 ヘルパーステーションの管理者に連絡して、ケアの数を増やすように指示した。また、月曜日に、お試しでデイサービスに参加するように調整した。
今度は、サービス提供責任者から電話で、その時にやっと状況などの報告が来たのだ。
 「誰かが、ナースコールを押すように教えたから押し続けるんだ。」 
 「済みません、私が教えました。何か不安がある時には押しなさいって。それを教えては駄目だったのですね。」
 「いや、それは必要な事だから良いが、それにしても困った事になった。電源を切る訳にも行かないし。やはり無理かな。」 
 そんな思いをするようになった。
 夫への報告は、日曜日になる。勿論、事前に大まかな話をしているが、重要事項や契約関係は、生活に慣れてからと施設側の配慮だ。施設長とその時に話しあって無理だったら出る他ない。
毎日この事で大半の時間を過ごしている。最後に、この事で電話があったのは夜10時を過ぎていた。悪いと思ったサービス提供責任者が、施設側と連絡を取り合って、情報を貰ったようだ。
 「夜間は大人しく、薬を飲むと直ぐに眠ってしまってます。昼間ナースコールを続けざまに鳴らす。不安感があり、音に敏感でまだ新しい施設なので、入居者が居なくて救急車のサイレンや車のエンジン音だけでも驚いて震えているようです。」
 今までこんな環境で過ごした事は無かった。
 朝から、クリスマス会のシナリオや手順で漏れが無いかなどを点検していた。自分の挨拶場面や、それぞれのイベントに流すBGMを選曲したり。会場で、流す音楽のCDからの録音をするラジカセを買いに行った。
隣のSCは大勢の人で一杯で、特にゲーム関係のコーナーはレジに向かって長蛇の列。ラジカセのコーナーは人がほとんど居なくて、4万円弱程度の最新式のを購入した。それに装着できるマイクを買って、私がデュエットで歌うので練習できると。
MDなど初めてお目にかかったが250曲も録音できるなど信じられない世界に成っていた。

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