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トップハート物語(3584)立志伝敢闘編
17/06/28
2010年(平成22年)12月中旬。
 朝から、いつもの夫婦で大忙し。認知症の妻の落ち着き先が決まったので、転居作業を一斉に行った。朝8時半に事務所を出て、宿泊が出来るデイサービスに立ち寄り、高齢者専用賃貸住宅に入る先導をした。いつも、動くたびに
 「どこに行くの。受け入れてくれるところがあるの。」
 と、不安がって私の手を握って、時には睨み時には震える利用者。
 夫の、自宅での生活を頑固に求める意思を、やっと賃貸住宅に入れる事で納得して貰った。方々から、私の考えとコーディネーターとしての運用に異論があり、
 「どうして、施設に入れないんだ。」
 と、言う言葉に集約されていた。
 確かに、
 『脳血管障害で入院中の夫や認知症高レベルの妻の希望など聞いているから、金銭や手間が掛かり過ぎるのだ。親族が、関わりを持たずケアマネジャーが遠くまで行き来していて、説得やサインを貰う事がその資格での仕事か。病院の保証人までならないと行けないのか。』
 そんな話は、集中していた。
 それでも、夫婦の気持ちを尊重して行きたかった。このような手続きを取る一番の切っ掛けは、私が夫の言葉を信じた事から始まった。24時間体制で、自宅での夜間の宿泊には多額の金銭が掛かる。
その話を夫にすると、
「妹に来て貰う。」
という話だった。
毎日、連絡したのか確認すると、まだ、連絡したけれど出ない、そして最後には
「連絡先を知らない。」
と言い出した。
この間1週間で、ついにショートステイを強引にお願いした期日が来てしまった。出る事になったのだが、次の行き先を探している間に、夫が自分の言葉を隠す手段に出た。
 民生委員連絡して、
「ケアマネジャーが何もしないから妻の行き先が無くなったので、妻と一緒に泊まって欲しい。どこか金の掛からない処を探して欲しい。」
などと連絡したのだ。
その連絡を受けた民生委員が、地域包括に連絡して、病院を訪問して夫と話をしたようだ。この時は、哀れな老人を演じていた。その話を聞き、民生委員は、
 「どうして奥さんを施設とかに入れないんですか。」
 と、猛烈に当社の対応を、たまたま電話を取った新人ケアマネジャーに批判して来たという。
 それを聞き、このような単純な公的立場の者達を巻き込んでは、個人の思いに配慮した運用はひとたまりも無くなるので、自分が引き込んだ民生委員の考えに沿った運用をしますと、断定的に夫に話をして受け入れさせた。
それが決まれば、早いもので直ぐに行動に移して、今日の移転になった。問題の、保証金などに充てる資金を、外出許可を貰って定期預金などの解約手続きを取りに行ったが、意識してか暗証番号を忘れたと窓口で言ったので、資金の手当が出来なくなった。
 それでも、入居に動き出した行動は止まらず動き続づける。門真市をまたいで、本社のある大東市への移転なので、食事の見守りや入浴介助などのヘルパー派遣は本社が受ける事になった。
自分の安定的な居場所を確保する事に対しては、納得して安心していたのだが、いつも担当しているこの地区の介護管理者や私から、本社管理者とサービス提供責任者が担当する事に対して、認知症の妻は不安が出て来た。
「私はどうなるのか、どうしてここに住まないと行けないのか、帰る。」
 そんな感じの、利用者。
 何しろ、引き継ぎの10時という時間になっても、来ない大東本社スタッフ。来ても、利用者に交わろうとしない。離れたところで、二人でひそひそ話をしていると、
 「何で、コソコソ話をしているの。」
 と、言われたり、携帯電話をマナーにしていないと
 「みんなで電話を持って、何を言っているの。信用出来ない。」
 などと強く言う。
 明らかに拒否反応だ。1時間ほど話をして、以前からお世話になっているこの住宅の責任者に会いに行った。つい先日まで、在宅支援センターの所長で、大きな仕事を沢山頂いた。最近は、仕事が回って来ないと聞いていた。
 「自分の会社の管理者でありながら、これほどケアに問題があると思いませんでした。まったく、利用者の立場で考えていない。」
 「流石、よく見ている。」
 そう言って、当社の本社管理者のケアの問題を指摘してくれた。
 こんなケアでは、仕事が来ないのも理解できる。がっかりした。昨日、ケアマネジャー試験の合格で、今後の事について話し合い、クリスマス会準備段階での活躍に感心したところだったのに、尚更残念だった。


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