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トップハート物語(3556)立志伝敢闘編
17/06/14
2010年(平成22年)12月初旬。
昨日とは打って変わって、穏やかな日和の土曜日だった。そろそろ、年末調整をしないと行けないので、社員の調整に必要な書類を集め出した。社員ファイルのデータを見ると、この10年間で50人程度の社員を採用して、半数は存在しない。
ほとんどが私の見立てが失敗した人材だった。辞めて欲しくなかったのはほんの一人だ。病気による退職だった。そんな懐かしい名前に触れて、10時半に事務所を出た。
 職業訓練の受講生の中で、登録希望者と人材紹介の希望者が居る。その大半は、通学や受講態度が悪く紹介出来るような、又は使えるように人材ではない。
1期生も同じだ。そんな人材を振り分けた。つまり、私が面談をする人材と担当者レベルで形だけ面談する人材とに。私が直接担当する中で、男性の一人は既に働いている。もう一人は、女性だが、誠実でハキハキしている方を11時から、福祉用具レンタル事業所で面談をする事になったのだ。
福祉用具レンタル関係をもしかして遣って呉れると期待を込めて、そこを面談会場にしたのだ。
 事前に、レンタル管理者に打診した。
 「常勤で、もう一人必要かな。」
 「常勤だったら、欲しいです。」 
 「先日、職業訓練で修了した2級ヘルパーなのだが、女性でしっかりした方だが。」
 「常勤だったら、男性にして下さい。女性は結構です。」
 そうはっきりと言われた。
既に、その時には面談の日取りも決まっていたので、替える事は出来なかった。
 その者の希望は障害者施設かデイサービスだった。最初から私の目論見には合わないのだが、何とかして保留して置きたかったのだ。
 少し遅れて、到着した私は間もなく話始めた。しかし、最初の希望と変わる事は無く、第一はデイサービス、第二は障害者施設だった。その意に沿って紹介は出来るが、特に彼女の住まいに近所だというデイサービスは、私の一番の懇意にしている事業者で、言えば採用してくれるだろう。
でも、色んな条件を聞いていると、難点がある。給与は決められた金額以上は望まないのだが、勤務時間や勤務日数に厳しい条件がある。それだったら、やはり紹介は難しいのと、私としてはどうしても当社で使いたいとの希望がある。それを口に出せないジレンマがある。
 そんな消化不良のような状態で、面談を終えた。幾つかを紹介する事にした。事務所に戻ろうと思ったが、NPO法人常勤理事の智子さんが
 「昨日、散歩しにどこかに行きたいと言っていましたね。今は、まだお昼だし、遠くに行く事が出来ますが、どこかに行きますか。」
 その言葉に甘えて、色々考えた結果、彼女が歩いて大きな神社に行ったという名前は知らないが、そこに行こうという事になった。
 近くに、大きな市場もあるというのだ。そんな商店街を歩くのが好きな私だ。二つ返事で、出発した。途中、コンビニで昼食を摂った。私は、おでんで糸コン、ちくわ、玉子、厚揚げにこだわりの鮭おにぎり。
その鮭おにぎりは、大きく鮭の写真が写っている165円なのに、鮭が余り美味しくない。私が、半額で買って来る一切れ50円の方が美味しい。
 「何がこだわりだ、この鮭は俺が買って来る鮭の方が美味しいよ。この、パッケージにこだわりのおにぎりと印刷してあり、塩は赤穂、米はこだわりの新潟コシヒカリ、海苔は有明海の国産・・・・・。あれ、鮭は何も書いていない。こんなのってあるか。写真は大きな鮭が踊っているし、こだわりのおにぎりと書いてあって、165円だよ。鮭がメインなのに、これにはこだわりの説明が無い。どこにも書いていない。脂ものって居ないし、パサパサだ。」
 隣で、NPO法人常勤理事の智子さんが笑っていた。
 車で40分程度走行して、やっと見つけた駐車場に入れた。繁華街なので、街路樹が秋の終わりを告げていた。それでも、まだ、美しい紅葉を見せていた。目的の神社と商店街の近くに駐車場が無いので歩く距離が長くなった。
まだ昼下がりなのだが、神社に向かう道とその周りはラブホテル街だった。それも、一大地場産業として君臨するかのように、密集していて歩くのもはばかられるような地区だった。
その林立するホテルの間を通って、目的の神社に向かう。その通過している最中に、中年というより初老に近い男性がスーツに高そうなコートを着て、如何にもサラリーマンの風体でバッグを方に掛けて立っていた処に、若い女性が駆け寄って来た。

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