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トップハート物語(3510)立志伝敢闘編
17/05/21
2010年(平成22年)11月中旬。
比較的静かな午前中だった。訪問する者も無く、事務処理に専念出来た。時計を見ると、もう11時半を回って居た。通帳の打ち込みに、隣のSCのATMに行った。直ぐに戻って、昼食を頂く。
すき焼き風煮とかぼちゃの煮物など、健康食。横になって居ると、ふわっと浮かんだスケジュール。今日の夕方は5時に、隣の奈良県まで仕事で行かないと行けない。認知症を妻に持つ夫の入院で、その手続き上どうしても親族の了解を得ないと行けない行為があるので、その手続きの使者として私が直接息子さんに会って意向を打診して返事を貰う事となって居た。
 出発まで暫くあったのだが、この時期の紅葉を愛でて置きたいと、隣の奈良県にはその名だたる寺社仏閣があり、この仕事を利用して足を延ばしてみようと思った。直ぐに、NPO法人理事の智子さんに打診した。
勿論諒解なのだが、その行動は誰もが認める、遅い。打診したのは12時半頃だったが、準備が出来て出発までに1時間。昨日、パインズホテルにてクリスマス会の打ち合わせがあったが、帰りに副支配人からと、ホテル特製の北海道ロールケーキ1400円のを全参会者分貰った。
そのほか全員にホテルケーキを家族に持って帰るように選ばせた。私も一人なのに調子に乗って沢山のケーキを購入。
 その一部を、賞味期限があるので彼女の家に引き取って貰おうと出発前に一緒に届けに行った。ところが、家に入った彼女が血相を変えて戻って来た。
 「大変です。家には誰も居なくて、玄関のカギは開いているし窓も開いている。居る筈の父の布団は、そのまま出たように膨らんでいるだけ。玄関の靴も無い。トイレにも居ないし、どうしよう。」
 そう言って、携帯電話を方々に掛け出したが、誰も掴まらない。
 それから30分余り、あれこれと考えながら確認をする。やっと、全く電話に出なかった母親から電話が掛かって来た。
その状態の報告をすると、
 「屋根の修理をしているのかも知れないって、言われたので大声で呼んでみます。」
 家に入って、2階から「オトサーん」と叫んだ。
 返事する男性の声が聞こえた。
 勇躍スタートしたが、もうだいぶ時は進んでいる。高速道路に入るために、国道に出る。彼女は方向や走行車線の位置などを聞く。もう、何度も走行しているのだから、分かっている筈なのだが何度も聞く。
私は、どこの紅葉の名所に行くか、そこから今日の面談の場所までどうやって行ったらいいのか、など地図と睨めっこしたいのだが、何度も確認を言われると落ち着いて道路地図など見ていられない。
上の空で返事をしていると、
 「あっ、車線を間違えた。もう高速に乗る車線を通り越してしまった。」
 と、いう声が聞こえた。
 本当の越えてしまったのだ。
「仕方が無い、戻れないのでそのまま走行して次のインターで乗ろう。」
と指示した。
暫く走行していると、高速道路入り口の表示が見えたが、側道に行くようになっているが⇒が曲がっている。つまり、側道に出て右に曲がるようになっているので、それに沿って行くと全く高速道路から離れた方向になった。
あわててUターンして、再び国道に戻った。今度は側道を無視して国道を高速道路に並行に走って行くと、側道をそのまま行った前方に高速道路の入り口が見えていた。しかし、こちらは側道を横目にそれとは別の国道を走っているので、乗れない。
もうここまで来たら諦めて、一般道で行く事にした。
 一般道という事は、紅葉を見る時間が無いという事だ。高速道路なら30分程度で行けるところを、2時間掛かった。目的場所の近くに着いたのは、約束の1時間前だった。薄暮になり掛けていた。
1時間をどう過ごすか、地図を見ると道の駅がある事に気付いた。近くには、古代の高名なお寺がある。ハイキングコースもあり、少し歩いてみようかと思った。まず、道の駅に入る。最近買う機会を失っている野菜があったので、大根やなす、ニンジンなどを購入した。
外に出て、ハイキングコースを歩いて一定の歩数を確保しようと、寒くなった山肌に取り付けているハイキングコースに向かいだした。
 その直後、面談相手の息子さんから、今からだったらいつでも良いとの連絡が入った。以前も面談した近くの喫茶店で待ち合わせした。
 「車で行くので、駐車場の車の中で話ししましょう。」
 そう言って来た。
 先日会った時には、私は、運ばれて来た珈琲には手を付けずに居たので、無駄だと知ったのだろう。直ぐに、話を始めた。転院したリハビリ病院の医師に示された条件の確認を貰う。まとめた話を読み上げて、一点一点諒解を貰う。
現状や、認知症のお母さんの事、これから考えられる施設等への入所や金銭的なものなど。

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