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トップハート物語(3382)立志伝敢闘編
17/03/14
2010年(平成22年)9月上旬。
 「そんな事は患者には分からないし、環境は良くない。どうして、患者が来ると分かったの。一体事業計画では、いつ赤字解消となり月間いくら収入があるの。」
 「3カ月目には黒字にしたい。卒業後3カ月目には月間160万円の収入を得る自信はあります。」
 「自信を持つのは勝手だが、どうやって確保するの。患者の単価はいくらなの。」
 「ケアマネジャーを回るとか一般的にポスティングするとか、折り込みチラシを入れるとか。」
 「それで来るの。ケアマネジャーは紹介しないよ。」
 「私も鍼灸師ですので、5年の実務経験でケアマネジャーの受験資格を持っています。」
 「大体、鍼灸を実際したことがあるの。仕事として。」
 「いえ、それはありません。それでも、大丈夫です。」
 「大丈夫なのは自分だけだ。俺がとやかく言う積りはないが、卒業前に遣って見るか。どれだけ顧客が来るか、もしよかったらうちの広告を利用してその中に入れてあげるから。そんな事だけで患者が来るかどうか、分かるだろう。残るのは借入金だけなんてならないだろうな。」
 「大丈夫です、手持ち預金以上の借り入れはしませんので。」
 そんな事を言いながら時間が過ぎた。
 自信満々の受講生で、相手の感情など関係ない自分の技術は最高だと言い続けていた。
 私の説明が悪かったのか、益々意欲が湧いたような気がした。しかし、女性は冷静な感じがした。隣に座っている彼に
 「やっぱり収入の計画が安易ですね。もっと練り直す必要があると思います。」
 「とにかく、遣るんだったら始めた時には患者が居るような形にしないと。」
 「大丈夫です、今でも始めたらお願いしますと言っている方もいます。」
 「何人いるの。」
 「何十人とは言いませんが、10人は居ます。」
 それを聞いて、昨年、私も訪問マッサージをする事を画策した事があった。
その時に、マッサージ師が同じ事を言っていた。その具体的な人数や回数を聞くと、無い話だった。また、新規で訪問介護を始めた知人も、始めたら紹介してあげると言われた病院があると言っていたが、いざ始めると全く無視されたという。
私もそれに似た経験がある。話は無いものと思わないと、と思ったが、彼に言うと益々逆作用する事は目に見えている。
 女性が持っているという何とかという資格は初めてだった。説明を求めると、
 「食事とヨガを組み合わせて、体の悪い体液を外に出して正常な精神と体を作って、健康な心身を作り出します。認知症にも聞くと評判になっています。」
 「聞いた事が無いね。一度それで人が来るなら、当社の教室で広告を出すから生徒が来るかどうかやってみたら。」
 と言うと、横の男が
 「引っ張らないで下さい。」
 と、手を出して制止するような仕草をした。
 何をばかな、そう思ったが口には勿論出さなかった。
 男性は、もっと話をしたかったようだが女性は早くその無意味な考えを払しょくしたかったようだった。
結論を得たように、早くこの席を立ちたかったようだ。途中退席したので、トイレにでも行ったのかと思った。それが、会計の時に、既に払い終わっていると聞いてやっと気付いた。
 生活資金を受けながら受講している彼らと、高額な給与と接待費などを使える私では余りに格差があり過ぎる。どうしてそんな事をしたのか。その思いを持っていたが、こんな所で支払いについてあれこれと話をする訳に行かない。
払えないように、高級喫茶店を利用したのにとんでもない事になった。これで私は終わる訳に行かないので、今度は本当に支払えない金額の処で彼らと話をする他ないと思っている。
 ターミナルケアをしていた利用者が、拒んでいた入院を自分から申し出たと報告があった。2ヶ月間のケアだった。市の生活保護かとの戦いもあった。もう、これで在宅のケアは終わるだろう。
新人ケアマネジャー宏美さんに連絡をした。独居の認知症の94歳の利用者宅に新聞勧誘員が訪問して契約を交わしたという。新聞が入り始めた。家族に連絡して断って貰っているがそれでも入れていると報告があった。家族がどう動くのか、見守っている。

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