お知らせ


お知らせ

RSS

一覧に戻る

トップハート物語(3336)立志伝敢闘編
17/02/19
2010年(平成22年)8月中旬。
 今日から世間ではお盆という一大イベントが始まった。私はというと、いつもと何も変わらず、出勤していた。
8時過ぎに、自立支援サービス提供責任者が事務所に来た。自立支援と介護保険併用の利用者が入院して、家族も本人も自費で病院内の支援を受けたいので、契約書を交わしたいと相談だ。
介護保険、自立支援の保険外の契約書があるが彼女はNPO法人メンバーでNPOの自費契約を勧めて見たいという。NPOの自費契約は、基本金額が従来の自費より安く消費税が掛からない。
また、時間が細切れで15分単位で計算される。また、当社の利用者である場合に経済状態によって最高0円まで軽減される場合がある。その経費は法人が当NPO会員で会費を納入されているので、それによって賄われる。法人運営が円滑に行くように、援護しているのだ。
 その打ち合わせで結論を得て、NPO利用の契約書を作成する事にした。書類整理に追われていると、社会保険労務士から電話だ。
今回、当社の主催した職業訓練の卒業生を雇用したが、実習型雇用の認定を受けたのでその処理をお願いしたのだ。採用した彼女は、年齢が比較的高く当社の不文律からすると採用は不可能だった。
その旨お話しをして、他の会社を受けた。折角内定していたのに、それを蹴って再度当社に応募して来た。当社は、実習型雇用の認定を受けているので、それに該当すると窓口のハローワークの紹介状を貰ったので、その手続きをしたのだ。
 しかし、顧問の社会保険労務士が言うのには、
 「以前実習型雇用を認定する中央能力開発協会の担当者に、基金訓練の職業訓練を主催している企業がその卒業生を採用した場合に実習型雇用の対象になるのかと聞いた時に、それは対象になると返事が出来ないと言われました。もし、申請をして基金認定の実行段階で却下されたら会社も大きな損害を受けるので、事前に確認していいでしょうか。」
 「そんなこと初めて知った。応募者とハローワーク登録以前に接触して雇用の約束をした場合には該当しないというのは知っていたが、生徒として通学していたが、面接をするとか採用を確約するとかはしていません。大体、他の学校の生徒しか採用できないなんておかしいじゃないですか。就職出来るように支援する制度が、折角就職出来る機会を奪っている。現在の就職支援事業でも、有能な生徒は居る。その生徒も勧誘したいと思っているが、そんな事では話も出来ない。就職出来ないようにしているようだ。」
 「優秀な生徒は、他でも就職が出来る。」
 「そんな事決まって居る訳ないでしょう。」
 などと話し合ったが、取り敢えず該当するかどうか確認する事にした。
 私も、すかさず管轄する労働局に連絡し確認した。
 「そのような決まりはありませんから、該当すると思いますが、初めての事例なので、部内で話し合ってはっきりとした返事を午後にでもしたいと思います。」
 そう言われて、時計を見るともう12時を回っている。
 部屋に戻って、連絡をお願いした携帯電話を傍に置いて食事をした。日帰りで奈良にでも行こうと思って、準備をしたが一緒に行く予定だったNPO法人常勤理事がいつものように来ないので、部屋に戻ったのだ。
 「今回の問題は、既にハローワークのコーディネーターが推薦したので、問題がありません。ただ1点だけ確認させて下さい。事前に雇用の確約などしていませんよね。」
 「当然です。」
 「それでは大丈夫です。問題は今後の事を懸念されていますので、お答えしますが原則的に問題はありません。ただ、事前に接触して雇用の確約をした場合は、無効になりますのでその点だけ十分な注意をお願いします。」
 「当然、そのルールは何度も社会保険労務士に確認されていますので、大丈夫です。」 
 「そのルールを守る限り、対象になりますので宜しくお願いします。」 
 そのように、労働局の担当者から連絡があった。
 実は、この時点で顧問の社会保険労務士が確認をするという事だったので、私が直接確認した事は社会保険労務士には伏せてあった。その社会保険労務士から報告が来たが、私が確認したのと同じ答えだった。
 「・・・、という事で、該当するという事で処理をさせて頂きます。」
 その時にも、出来あがっている制度規則を守るという前提で、社会保険労務士は話し、私はその制度は目的からするとおかしいという話をした。
就職口があるのに、制度が邪魔をして採用できない。


一覧に戻る


  • ヘルパー講座・セミナー 最新情報
  • ケア事業・サービス 最新情報