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トップハート物語(3320)立志伝敢闘編
17/02/11
2010年(平成22年)8月上旬。
 以前より、社員の訪問が多くなったような気がする。朝早くから来るので、仕事を中断する事が多い。
研修運営の問題を起こした担当者が、要求した資料を持って来た。用事があると、介護サービス担当者が来たが雰囲気が悪いと戻った。新人ケアマネジャー宏美さんが、
 「介護サービス提供責任者が、研修の問題を起こした件で話し合っていたのか雰囲気が悪くて帰ったと言っていました。」
 そう言って、実績に関する打ち合わせをした。
 9時10分前には、新たに採用する職業訓練第1期生の女性が来た。条件や社会保険の手続きなどの話し合いをする前に、
 「私はあなたの人柄や能力は評価していた。しかし、うちは長いスパンでその方の当社での勤務を考えるので、若い人が多い。それは、介護福祉士が3年、ケアマネジャーが5年などというように長い実務経験が無いとその資格を得られない。これからかキャリアパスという制度を取り入れないと行けなくなるので、あなたにとっては辛い時代が続く。それを考えて、当社への就職を希望する気持ちを断っていた。しかし、採用を決めた段階ではもうそうは言っていられない。私も、48歳でこの仕事に就いた。6年間ヘルパーをしていた。入浴介助やおむつ交換、調理などと多くは通院介助だったけれどいやだと思った事はない。自分に目標があり、体力との戦いもあった。その私の始めた年齢より、かなり高い。高いけれど、当社では新人だ。一回り以上年下の彼女の下になり、指示を受けて現場に入る。確かに、卒業時点では介護職員基礎研修の資格を持ってサービス提供責任者になれる資格がある、しかし、ヘルパーさんの技術指導やシフト作成、クレーム処理など色んな業務をするためには、多くの知識を持たないと難しい。少なくても、実習型雇用の期間である半年は現場で介護や自立支援の仕事をして貰う。その思いは大丈夫ですか。覚悟はありますか。」
 「はい。」 
 と、言ってニッコリして居た。
 「それでは、大事な給与などの条件を文書にしたのでお話しします。」
 そう言って、週休二日で月勤務日数が22日若しくは23日で社会保険、雇用保険、所得税などを引いても手取りは希望に沿った金額を提示した。これに、休日予定の出勤や時間外の出勤に対しての加算額1時間当たりの金額を提示した。年収300万円には成る計算だ。
新人で年齢が高く、研修が多い勤務体系にしては世間的には高いが、実習型雇用の助成金があるから出来るのだ。その助成金で、他の者を雇用する事が出来る。つまり、従来の一人の人件費で2人の人材を確保できる計算になるのだ。
先日も、育児休暇を取っている者の書類を作成したが給与生活者時代の半額以上の金額を手にする事が出来るのだ。子育てや失業者対策は以前に比べて多くの助成があり、当社としてのメリットは高い。ただ、助成があると思って安易な人材雇用に走っている帰来がある。嘘つきせんと君はその典型だ。
 一応の制度の説明とこれからの勤務の大まかな説明を行って、終えた。心配は、どうしても心が表裏一体ではないこの地域の人間不信感だ。私はまだ表面でしか測っていない。高年齢の方が、純粋な気持ちでいる訳が無い。
勤務は厳しいと何度も言っているが、それは気にならないような顔つきだった。その方が重要なのだが、金銭面の幾つかの質問だけで業務の心配はなかった。そう言えば、最初面接した時にPCの扱いで精通していて業務でも常に使っていたような事を言っていたが、最終面接時には
 「打ち込み程度なら。」
 に、替わっていた。
怖い、この手の問題がいくつも発生している。つまり、出来ると言いながら出来ない事が多かった。
 何か作っているような声をしているようで、少しは疑問を持っていたのだがいつも同じなので、やっぱりそうなのかと思っていた。それが、出身である山陰地方のある小都市の話、特に
 「私は、数年前にそこに行って来ました。」
 そう言ったら、突然、声が変わって
 「本当ですか、私はそのすぐ目の前です。」
 と、言いながら暫く地声と本物の彼女の言動を驚きを持って接した。
 益々、心配になった。
 それを意識しながら、再び机に向かった。

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