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トップハート物語(3258)立志伝敢闘編
17/01/09
2010年(平成22年)7月上旬。
ところが、今度は生きる為に利用者が親族と断絶していた時に交流をはぐくんだ者が出て来たのだ。つまり、財産を沢山持っている事を知っていて、それを継承しようと計っている人物がいて、何かにつけて懇意にしている事を立てに、ケアなどの口を出して来る者がいたのだ。
その者が、何を血迷ったのか、娘さんに電話を入れて相続を放棄するように口を出したというのだ。馬鹿な奴等に巻き込まれないのが一番なので、それだけは注意した。
 夕方になって、実績報告が出て来たので登録ヘルパーさんの給与計算を途中まででもする事にした。ケアマネジャーとなった宏美さんが属していた訪問介護事業所で、サービス提供責任者として勤務していた宏美さんが抜けたので、どうなったかと結果を出したかったのだ。
つまり、社員としての報酬は変わりないのでケアマネジャーになった分ケアを他の者にさせる事によって、登録ヘルパーさんの支払いが多くなり外に出る金額が増え収益が減少を懸念したのだ。
どの程度の金額かはまだ出せなかったが、実績報告枚数は僅かに増えてその分だけ登録ヘルパーさんの分が増えたようだ。つまり、新人ケアマネジャー宏美さんが5月まで行っていた援助は、一人抜けた状態の社員間で吸収したという事だった。
 介護の実績報告枚数は、先月まで毎日行っていたある利用者の枚数が、無くなったのでこんなものかと納得した。実は、難病に掛かっている嫁が離れている親である利用者宅に通って援助していたのだが、行政指導である一定の期間中に他のヘルパーさんを交えながら、行く行くは完全に親族関係の無いヘルパーさんに移行する事になる話をしたのだが、全く利用者が受け入れずに結局ケアは無くなってしまった。
 一方、数百キロも離れた遠方の離島から難病治療の為に大阪に来た利用者を、同じく移住して来た親族が面倒をみる事になったのだが、その方式を受け入れてくれる勤勉なそのお嫁さんを常勤として採用した。
 智美さんだ。
よく働き、よく勉強をする彼女にみんなは助かっている。制度も守れて、会社も守れるし収入も安定出来る。どうしてそんな簡単な事が理解できないで、利己的な事しか思わないのだろう。
そういえば、その二人の利用者は奇しくも同じ離島の出身だった。
 夜になると、うつらうつらして来た。ほとんど起きていないのだが、眠っても居ない。
 NPO常勤理事智子さんから電話だ。話をしている最中に時計を見ると、夜11時に近かった。
 「親しい友達が、スキーが好きで下肢筋力を鍛える為にトランポリンを始めたんです。彼女の仕事はホテルのスポーツクラブのインストラクターで、常にそういう鍛錬をしていないと行けないんです。その彼女が、骨を折ったと昨日メールで写真添付で送って来ました。」
 話が長いのが彼女の特徴で、何を言っているのか何を言いたいのかまだ分からないが、イライラした印象を与えると彼女は駄目になるので、殊更関心のあるように返事を怠らなかった。
 「その彼女に連絡したら、泣いてしまっていて。実は、医師からは入院するように言われていたそうです。幾つかの剥離とか骨折も何箇所かあるようで、絶対安静なのですが、入院を拒否して会社に行こうとしたようです。会社からも、出社するのか休むのかはっきりするように言われて、咄嗟に出社すると言ったそうです。今日はたまたま休みで、再びスポーツ専門病院に行って診察と治療を受けたのですが、その時も入院を勧められて、拒否したそうです。それだったら、自宅で絶対安静にするように言われたのですが、会社に行くと言ったら、『障害が残る事を覚悟するという事ですね』と、言われたようで、ショックを受けたそうです。」
 まだ、核心には入らない。
 「でも、会社には出社すると言った手前休むともいえないしと思って、車の運転は出来ないお父さんに付き添って貰って、車いすで電車を乗り継いで行くと言っているんです。」
 「会社に行って、何をするのそんな体で。」
 初めて口を挟んだ。

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