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トップハート物語(3216)立志伝敢闘編
16/12/09
2010年(平成22年)6月下旬。
朝から、気持ちは、初めての全社員による撮影の方に行って居た。そうは言っても、色んな重い思いが頭を離れなかった。その一つ一つを、処理して行くのがこの日だった。データが出て来た社員への給与振り込みを終えて、最初に処理をしたのが、市役所への訪問だ。
転倒を繰り返す利用者宅への段差解消の住宅改修を施した結果が、また転倒という事になって段差を外して、再び住宅改修を行う事に介護保険が適用になるのかという事を、住宅改修業者が市役所に問い合わせした。
その過程で、急に怒り出して
「住宅改修を行った結果転倒をしたという事は、大きな問題なのでケアマネジャーと一緒に来るように。」
と、この日の昼に呼び出された。
 約束時間の15分前に、市役所の食堂に業者と新人ケアマネジャー宏美さんと3人で集合して、一応の打ち合わせをした。市役所と業者の話の経緯を聞いた。電話で聞いた内容とほぼ同じだったが、
 「再度電話で今日の訪問する時間を打ち合わせした時には、あんなに怒っていたのですが、この人があの人と同じ人間かと思う位に人が変わってしまって、何か低姿勢で・・・」 
 「その人は誰だ。」
 「Yさんです。」
 「何だ、課長だよ。それで俺の名前を言った?」
 「いえ、言いませんでした。」 
 「利用者の名前は言った?」
 「はい、言いました。」
 「そうか、利用者の名前を言って、私が担当ケアマネジャーだと知ったんだろう。」
 「何かあるんですか。」
 「いや、あるけど。その人だったら大丈夫、適切な処理を指示してくれるから心配しないで。ちゃんと話をしたら分かるから。」
 そう言って、時間を守るように課長席に向かった。
 暫く電話中だったので待たせて貰った。
終わって、待っている席に来た。挨拶もそこそこに、話し始めた。
 「言葉足らずで説明不足の面が有ったと思いますので、私から説明させて頂きます。」 
 そう言って、住宅改修時の写真をもとに説明を始めた。
住宅改修以前の状態は、何故かドアを開け閉めの時に足が引っ掛る位置に段差がある。バランスの崩している利用者が、用を足してドアを締める時に踏み外して後ろ向きに転倒して、体をひねって腕を打って脱臼状態になったので、段差解消を考えた。
本当は、フラットの状態を伸ばせば事足りるのだが、
「段差の位置を伸ばすだけだ。」
との見解で、
「住宅改修によって段差解消にはならないので介護保険は適用にならない。」
と、市役所との事前協議で断られた。
結局、スロープにしたのだ。
 後ろ向きにトイレから出る事によっての転倒は無くなった。しかし、他の場所での転倒が続きついに閉じ籠り状態になった。行っていたパワーリハビリや整骨院でのリハビリが無くなり、下肢が衰えてしまって足が上がらなくなり、スロープも容易に克服出来なくなりつかえて前のめりに転倒して、顔面強打と脱臼状態の腕を再び強打。
それらの経緯と、
「以前の後ろ向き転倒とは訳が違う、その間転倒を重ねて下肢筋力が低下して最初の段差解消時とは状態が異なる。」
との説明をした事に納得した。
 「介護認定はいつまでですか。区分変更はしたんですか?」
 「認定は7月までです。直ぐに更新が来ますから。」
 「例え僅かな期間の残存でも、待っている事無く区分変更の手続きを取るべきだと思います。」
 2か月前からの更新なので、すでに認定調査は終わっている。
 どうしてそんなその場しのぎの事を言うのかと思っていたが、黙っていた。
暫く、話をしていたがこれと言っていい案は無かった。しかし、
「取り外しをして段差を意識させた方がよい。」
との我々の考えには何も言わなかったが、
「その外す事に対する介護保険の適用は、その後の工事が介護保険対象になれば適用する。」
との事で、それを含めた再考をする事になった。
 終わって、席を立って挨拶をすると、本当に低姿勢で
 「長時間お待たせしました。」
 と最敬礼されて、文句を言われた工事の業者に
 「頑張って下さい。」
 と、課長は優しく声を掛けた。
 外に出ると、業者は
 「あの時と、えらい違いだ。さすがに社長は違う。」
 そんな事を言っていた。

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