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トップハート物語(3188)立志伝敢闘編
16/11/25
2010年(平成22年)6月中旬。
 朝、新人ケアマネジャー宏美さんに今日の業務指示をして研修センターに向かった。9時半から14時まで、今月で卒業する職業訓練生への講習と、午後2時半から4時半までの新たな職業訓練生への講習を担当するので、その間に行う地域包括支援センターや市役所への訪問、利用者への訪問など目一杯業務を準備したのだ。
 最初の講習は、認定調査についての話をした。この期間は、実習を行っているので空いている生徒に対する講習で今日は6名が集まった。最初は、認定調査の手法など話をしていたが、段々と繋がりながら施設の認定調査の話になり、就職の話に移って行った。
 「どうなんだ、全く就職先が決まっていないじゃないか。面接だとか申し込みだとか行って居るのか。」
 「一生懸命に活動しています。」
 「活動しているのに、結果が無いのはどうしてだ。」
 「訪問系でサービス提供責任者の求人が多いのですが、施設では給与が合わなくて。」
 「訪問でも良いじゃないか。」
 「訪問でも、サービス提供責任者の仕事とケアと両立して欲しいと言われます。サービス提供責任者の仕事は教える事が出来ても、ケアの仕事は教える時間が無いと言われます。両方出来てやっと一人前だと言われますので、経験者を求めて居ます。」
 「施設はどうして合わない。」
 「これを持って来たんですが、こんな給与では生活して行けません。」
 ハローワークの求人票を私に見せた。
 最初に目に飛び込んで来たのは、<給与140,000円から144,000円>という数字だ。その他に手当手が書いてあったが、彼らに該当するのは夜勤手当だけだ。
それでも、手取りは14万円位か。彼らはすでに何度か就職を経験している、大人だ。次のページをめくった。15万、次も16万円位とさほど変わりはない。20万円位のが有ったが、賞与の欄は何も書いていないし手当もない。
ショックだった。これまで、全く就職を決める者が居なくて何をしているんだと叱咤激励していたが、こんな待遇では無責任に
「早く決めろ。」
などと言えない。
 この業界に、人を誘導するというが余りにひどい現実に声も出ない。私は、最近は折り込み広告やインターネットの求人情報しか見ていないので、ハローワークの求人票はショックだった。
どうやって求職の指導をして行くか、考えないと行けない。自分に、その力があるのか。協働の組織を作る他ないか。それでも、学級崩壊の状態を示したクラスなので身を投げてまで救済する気持ちはない。ただ、見守るだけのスタンスになる。
 何度も脱線しながらも、認定調査に関する話をするがやはり現実的な問題に後戻りする。出席した全員が独身でさほど生活苦はないようだが、まだ全員30代。これから我々の生活を支えて行く彼らの今が無い。今が無いから、将来もない。本当にこんな世の中で良いのだろうか。
確かに働いている人は多く居る。どんな仕事でも、どんな給与でも我慢する気構えでなければ、次が無いとは分かっていても、それでも彼らには厳しい現実だ。これでは、
 「折角学んで来たのだが他の業種に行っても良いよ。」
 と、口に出して言いたくなる。
 講義が終わったが、尚も話が続く。思ったより時間が延びてしまって、一旦部屋に戻っての昼食は、掛け込みだった。直ぐに、生涯学習センターに向かって、午後の研修に臨んだ。
30名の受講生を前にして、始まったばかりの教室なので500時間の「介護職員基礎研修」とはどんな位置にありどんな性格を有しているのかを、長時間掛けて話をした。
 その話をするのに、厚生労働省がだした介護職員基礎研修パンフレットを活用したが、20ページ弱のコピーを全員に配り位置づけがあるページを解説するのに1時間を要した。
私は話が長いと言われるが、自分でもそう思う。一つの項目について色んな説明や付けたしや自分の考えや、事例などの話をするので長くなってしまう。
 2時間の持ち時間だったが、これからの介護職に対する資格の流れや必要な資格の話などを話して、終わった。質問を受け付けたが、もう帰りたいという気持ちがミエミエで、終わってしまった。
終わると同時に、ひとりの生徒が来た。
 「先生の会社では、募集はしていないんですか。」
 「しているけど、登録程度ですよ。」
 「隣の県ですが、どうしたらいいんですか。」
 「どうしたらいいって、何ですか。」
 何か分からない話をして、終わってしまった。
 介護事業所で働いていたが、辞めてこの講座に来たという生徒が二人来た。
「既に、2級ヘルパーを持っているから免除科目があるのではないですか。」
という。
「それは、職業訓練の性格上認められない。」
と返事をした。
 久しぶりに2時間立ち放しだったので疲れが出た。

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